エスキスの話⑨部屋に柱は?

前回は部屋を整形にするか否かの判断基準について書きました。
それでは今回はそれに関連して要求室内に柱が出てきたも良いか否かを考えて行きたいと思います。

○グリッドが合っていれば、柱はほとんど出てこない。

一級建築士製図試験においては決めたグリッドが課題文に合っていれば、ほとんどの部屋がグリッド内に納まり柱が要求室内に出てくることはありません。しかしエスキスを進めていく上で上手く配置できず要求室内に柱が出てくる場合があると思います。その時にどの要求室が問題無いのか理解することで無理のない計画をすることができます。


○柱があっても問題ない部屋を理解する

それでは早速例題に行きましょう。柱があっても問題なし→○
                柱があると問題あり→✕

①プール
②マシンジム(主にマシーントレーニングをする)
③スタジオ(ヨガなどインストレクター指導の運動をする)
④レストラン・喫茶室
⑤セミナールーム(健康に関するセミナーなどを行う)

答え

①プール室  ✕:プールレーンに柱があると使用できない。 
②マシンジム(主にマシーントレーニングをする)
       ○:柱があっても使用に支障はない。
③スタジオ(ヨガなどインストレクター指導の運動をする)
       ✕:柱があるとインストラクターが見えない可能性がある。
        (面積がそこまで広くはならないので柱の心配は少ない
        ですが)
④レストラン・喫茶室
       ○:柱があっても営業に支障はない。柱が出ているレスト
         ラン・カフェは結構あります
⑤セミナールーム(健康に関するセミナーなどを行う)
       ✕:講師が見えないなど支障が出る

このように判断できます。あくまでもこれは一例ですので、課題文の読み取りからしっかり要求室の役割・使われ方を考え判断しなくてはなりません。

過去の試験ではプール内に柱があっても合格になったという話を聞きましたが、その場合プール以外が問題ない状態だったと推測します。ですので基本的にはプール内に柱は落とさない方が無難でしょう。この試験はどれだけ無難な普通の施設を計画できるかが求められていますので無難な方を選びましょう。

それでは今日のまとめ

○グリッドが合っていれば柱はほとんど出てこない。
 要求室はスッキリ納まる。


○もし柱が出てきてしまうようなら、使用上問題ない部屋にする。


いろいろやるべき事がたくさんあります。しかしひとつひとつは単純です。難しく考えずに。試験を勝手に想像で大きな敵にしないように。人間が問題を作り、人間が解く試験です。



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