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学校でプロジェクターに映す資料を受け渡す方法

自由なインターネット接続、USBメモリが原則禁止な環境

 ICTでは、授業のアウトラインに応じて電子黒板に使うPDFファイルや動画を用意します。でもこのファイルのやり取りが、セキュリティ管理が厳しい学校では大変だったりします。

 元々LightningやUSB-C端子など外部と接続する方法が限定されているiPadですが、学校という場所は他所からのファイルを持ち込みたくない・他所に持ち出されたくない(とくに個人情報!)ところなので、Wi-Fi禁止・USBメモリ禁止とが基本になっています。つまり、自由なインターネット接続、USBメモリによるファイルの受け渡しが原則禁止されているのが学校というところです。

 さらに学校では、他のパソコンで作成した資料をICTで使うパソコンにコピーするのもひと苦労だったりします。ICTで使うパソコンとはプロジェクターに繋がっているパソコンです。また、iPadで資料を作っているともうひと苦労あったりもします。学校のネットワークにはWindowsパソコンが繋がっているのが普通なので、ICTで使う資料をiPadで作成したりすると、その資料をICTで使うパソコンに渡すのがもうひと苦労であったりします。

最終手段として使うのはクラウドサービス

 Wi-FiやUSBメモリが禁止されている環境で、iPadとWindowsパソコンとファイルをやり取りするには、たぶん最終手段としてはWebを利用することになると思います。学校のWindowsパソコンどうしであれば、LAN経由でファイル共有できたりしますが、LANに繋がっていないiPadとなると、学校のパソコンとiPadとの間でファイル交換するのにWebを利用するしかありません。

 このWebというのはGmailであったり、iCloudであったり、Google Drive, OneDrive, Dropboxであったりします。ただし、Webを最終手段として利用するにしても、学校側のフィルタリングでアクセスができなくなっているWebも多くあります。そんな中でiCloud, OneDriveは比較的フィルタリングされていないように思います。

 iPadはモバイルで常にWebと接続することができますが、Wi-Fiが使えない学校のパソコンはLAN経由でWebを利用することになります(ここでのiPadはモバイル対応の機種で、Wi-FiモデルのiPadはひとまずおいておきます)。

クラウドサービスは意識的に同期させる

 iPadはモバイルで常にWebと接続することができますが、Wi-Fiが使えない環境や電波の状況が悪い場合は、あらかじめiPadからWebにファイルをコピーしておく必要があります。ただし、iPadで利用される iCloud や OneDrive などは単なるWebサービスではなく「クラウドサービス」というのがポイントです。iPadでiCloud, OneDriveに保存しておけば、変更のあったファイルがiPadからWebに自動的にコピーされ、デバイスとオンラインストレージを同期されるので、iPadの内容とWebのオンラインストレージの内容が同一になるので便利です。

 それでもクラウドサービスを利用する場合、とくにモバイルの場合は同期が完了するまでのタイムラグは考えておかなければなりません。このタイムラグは、パソコンで大きなファイルをコピーする時にインジケーターが表示されている間は待たなければならないのと同じです。コピーが完了する前に中断すると、そのファイルは利用できないのはクラウドサービスでも同じです。クラウドサービス本来の便利さとは相反することになりますが、確実に同期させるには、利用するフォルダを限定するなどして意識的にファイルを同期させることが大切です。

クラウドサービス経由はどうしてもひと手間増える

 クラウドサービスを利用して、何とかiPadからWeb経由で学校のパソコンにファイルを渡すことができることになります。単に同期するだけとはいえ、いちいち変更のあったファイルをコピーしなくても済むので、クラウドサービスはそれだけでも利用する価値はあります。

 iPadからクラウドサービスに保存されたファイルはWebのオンラインストレージにも保存されているので、そこから学校のパソコンにファイルをコピーします。とはいえ、Webのオンラインストレージから学校のパソコンにファイルをコピーするのに、またひと手間は掛かります。

 この学校のパソコンにファイルをコピーするひと手間が、問題な時もあります。パソコンにコピーし忘れたファイルがあったりすると、せっかくのICTに穴が開くことになりますし、授業の流れが途切れてしまうことにもなります。

 このひと手間をなくすには、iPadから学校のパソコンに直接ファイルがコピーできるのが望ましいのですが、それができないからのクラウドサービス経由でコピーするので手間なのでした。そこで考えられるもう1つの方法はICTで使うパソコンをiPadにしてしまうことです。(AirDropへ続く)

 

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