お金よりも大事なこと
今年から新社会人として働いている。カメラで有名なCのグループ会社に就職することが出来た。お給料は少し少ないと感じたが、残業が無く休日が他の会社よりも多いことが魅力的に感じている。
そんな生活を始めた今年に単身赴任していた父親が家に戻って来た。父親は12年近くいろんな地域で単身赴任をしてきた。帰ってくるのは年に数回程度。思春期の時期を母親と妹と祖父母でしか過ごしてこなかったため、父親とどのようにコミュニケーションを取ればいいのか分からなかった。明らかに父親が来てから緊張感が漂う。亭主関白気味で声の大きい父親、何かそのような片鱗が見えると幼少期に怒鳴られたり怒られたりした記憶が蘇る。
そんな記憶は今日蘇った。父親が飼っている猫に怒号した。何があったのか分からずに私は部屋を出た。理由を聞くと父親に噛み付いたらしい。噛み付いたくらいであの声を発する理由が分からない。意を決して父親に怒るのは辞めてくれと言った。勇気がある行動だった。父親は私に「ただ一回怒鳴っただけじゃねえか」と言い、私と母親に向かって「なんだお前ら、勝手にしろ!」と言い出て行った。父親は最近機嫌が悪かった。理由は母親が冗談まじりに「単身赴任から帰ってくると父親の居場所がなくなるって聞くけど、うちは逆だね」と言ったこと、私が父親から提示された社会人として家に納める金額に対して強く反論したことが原因だろう。それから父親は怒りが抑えられなくなったのか、私と母親を呼び出して説教を始めた。母親に対しては上記の内容について、私に対して父親は「お前、誰のおかげで大学に入ることが出来たと思っているんだ!」と言った。呆れた。本当にそんなこと言う人がいるんだって。確かに卒業した時にお礼をちゃんと言うことが出来たかどうか分からないが言えてなかったとしたらその時にちゃんと言うのが大人の対応ではないだろうか。あんなに激昂した父親は記憶しているかぎりだと初めて見た。
早くひとり暮らししたいここまで強く思ったことはないだろう。早くこの家から出たい。お金さえあればすぐにでも家を出るんだけどな。
この文章は何かあったときの証拠の為に綴らせてもらっています。