日本全国の工場巡り〜熊本シャツと鰻の旅〜
こんにちは!ファクトリエ代表の山田(tocio_yama)です。
ファクトリエは、「語れるもので、日々を豊かに」をミッションとしています。日本各地のこだわりを持った工場と一緒に「良いものを、長く着る」をテーマに商品を作っています。
良いものを長く愛用して頂くため、
①ベーシックなデザイン
②高い品質・耐久性
③オンリーワン技術による機能性
④何かあった際の修理(交換)
⑤環境負荷の低い素材の使用(土に還る天然繊維、リサイクル素材)
を心がけています。
全国の旅
新型コロナも少し落ち着いてきましたので、今年の春からは工場訪問を再開しています。4月は秋田、5月は岡山、6月は長崎、7月は石川・富山と訪問し、今回(8月)は・・・お待ちかね「熊本(人吉)」です!!
待ってねーよ!とのツッコミも聞こえた気がしますが、そこはスルーして私の大好きな地元、熊本について書きすすめたいと思います(笑)
さて、今回はこんなことを書きます。
1.日本一のシャツ工場「HITOYOSHI」
人口3万人ほどの熊本県人吉市には、HITOYOSHIという工場があります。
高級ドレスシャツの縫製に特化したファクトリエが初めて提携したシャツ工場であり、その品質と職人の技術が世界トップメゾンからの仕事の依頼も。
品質の決め手は?
繊細なシャツづくりは、その着心地や品質が決め手となります。例えば、縫製時にシワが寄らないように工夫されたり、襟袖や背中のダーツの伸縮性が考慮されたりと、1枚のシャツには奥深い技術が結集しています。着用感で本物を求める方々にとって、こうした差異は明らかです。
特徴的な縫製技術
特に HITOYOSHI の特徴は、襟や袖の裁断方法、縫製手法などに現れます。通常のシャツが3cmあたり16個のステッチを持つのに対し、同社のシャツは同じ長さに24個のステッチを施すことで、高級感を引き立てています。
細部にまで至る糸の選定やボタンの工夫、さらには鳥の足のような「鳥足付け」による利便性の追求など、細心の注意が払われています。シャツ好きの方々は、着るとすぐに実感できるはずです。
大量生産からの脱却
HITOYOSHIさんは親会社の倒産から2009年に再建される際、「自社ブランド」を掲げました。まずは製造の質を高級品に特化し、これまでの大量生産路線から転換。その際に、自動機器を含む多額の設備を処分しました。
次に、職人の技術を尊重。25年にわたり襟付けを続ける職人など、シャツづくりに情熱を注ぐ人々が集います。
次の世代へ
そして最後に、工場の地位向上。これまで大手の価格圧力や中間業者のマージンによって工場は損してきましたが、品質重視で地位を高め、後継者を育成する道を選びました。工場の成功は、後継者の確保と技術継承にも繋がります。
若い世代にも" HITOYOSHI " の技術を伝え、シャツづくりへの情熱を育み、次の世代に技術を引き継ぐことが目標です。工場の地位向上は、その成果を後世につなげる一石となると確信しています。
2.洪水での被災から復活した名店
最後に、食文化も旅の魅力の一つですよね。
よくHITOYOSHIの吉國社長や竹長工場長と行くのが、「上村うなぎ」さん。100年以上の歴史を誇るうなぎ料理の老舗です。その伝統的な味わいと技術は、創業以来受け継がれ、うなぎの旨みが染み込んだ特別なタレが味の決め手となっています。
美味しさの秘訣
まず1週間ほど真水の中で泳がせて身を引き締めるところから始まるそうです。この過程によって、うなぎの身はほっこりとした食感になり、臭みも一切なくなります。
注文が入ってから丁寧にさばかれ、炭火で焼き上げられます。店主の熟練の技術と経験によって、うなぎの大きさや料理の種類に応じて最適な焼き加減が実現されます。
創業以来継ぎ足される”たれ”
一番の魅力は、創業以来の”秘伝のたれ”です。このたれは、うなぎの旨味がたっぷりと染み出たものであり、伝統の味を守り続けています。その絶妙なバランスと深い味わいは、食べる者を魅了し続けています。
2020年の球磨川の洪水からの長期休業を経て、2021年8月に営業を再開されました。地元の人々にとっては、古くからの憩いの場であり、訪れる人にとっては、その歴史と味わい深い料理が日本の食文化の一端を感じさせてくれる場所です。再開されて本当によかったです。
人吉は、城下町と球磨川の流れる情緒ある温泉街であり、観光客に多くの魅力を提供しています。人吉を訪れた際には、町の魅力を存分に堪能してみてください。
この記事を通じて、熊本(人吉)のものづくりの魅力を感じていただけることを願っております。
最後までありがとうございました!
またどこかでお会いしましょう。^^
山田
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■ファクトリエ《ベストバイアイテム》
(最後に)
私自身がアトピー性皮膚炎であることから、肌悩みを持つ方向けの商品を開発しています。
現在は主にレディース中心ですが、もし洋服に困っている方がいましたら、ぜひ気軽に私のSNS宛(山田のTwitter)にご連絡ください。