フィットネスジムに求められる価値とは?
昨日、帝国データバンクの調査に基づいたフィットネスクラブに関するニュースが掲載されていました。
上記の記事には、以下の内容が書かれており、現在の環境下で多くのフィットネス企業が大打撃を受けています。
同社がフィットネス事業者の業績を調査した結果、通期予想を含めて20年度業績が判明した約500社のうち、7割超で前年度から売り上げが減少していた。減収となった企業の売り上げ減少幅は平均で20%を超え、前年度から半減以上となった企業もある。
少し話は変わり、そもそも商売とは何ぞや?ということを考えてみると、シンプルに言えば、「お客様が求める価値や喜びを提供し、その代わりに対価を得るということ」ですよね。
もちろん、新型コロナウイルスの影響は大きい訳ですが、それと同時に考えなければいけないのが、ここ数年のフィットネスジムは、お客様が求めている価値を提供出来ていたのかどうか。
フィットネスジムの機能的価値と情緒的価値
価値には色々と切り口がありますが、こちらもシンプルにまずは機能的価値と情緒的価値の2つ
機能的価値:商品やサービスが持つ機能などにより得られる利益や利便性
情緒的価値:商品やサービスを持つ事や体験する事で得られる心理的な価値
フィットネスクラブの機能的価値を一言で言えば、「お客様の目的を叶えられるかどうか」になる訳ですが、一般的な大手フィットネスクラブの場合、ハード面には一定の投資を行いますが、専門知識や技術の向上などのソフト面に関する投資は少ない傾向にあります。
その為、現場のインストラクターの多くは、そこまで専門的な知識や技術がある訳ではなく、マシンの使い方を教える人であったり、コミュニケーションをとる人になっていることが、往々にして見られます。
そして、カウンセリング技術が低い場合、そもそもお客様の本当の目的をお聴きする事が出来ない。といったことがよく起こっています。
そうなってくると、いつでも開いていて、月々の金額も安い24時間ジムでYotubeを見ながらトレーニングすれば良いか!となり、退会に繋がりますよね。
パーソナルジムは機能的価値に寄り過ぎな傾向
それに対して、パーソナルトレーナーが独立をしてジムを開いた場合、機能的価値を高めることには、かなり多くの時間や金額を投資するけれど、情緒的価値を高める為の投資は、あまり行われていない傾向にあります。
その上、スタジオやジムのHPなどを見ていても、技術に関するアピールや一部のトレーニングマニアにしか分からない様なツールがあることをアピールしていたりと、自分が消費者の時は、多くのサービスにおいて、情緒的価値で選択をしているにも関わらず、機能的価値をアピールしているものがほとんどだったりします。
弊社も先日、「お客様が求めている価値」や「自分達のスタジオのどこに価値を感じてくださっているのか?」ということや、「何の価値を磨いていくのか?」を再度話し合いましたが、環境が変われば、お客様が求める価値も変化をしますので、常にお客様との対話や先読みが重要です。
緊急事態宣言も延長となり、まだまだ厳しい時期は続きますが、プラスの機会に変えられる様に、考え、行動し続けるのみですね。