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楽しいTCCの使い方:「過去との遭遇」編〜サジェストで過去タスクを活かす方法〜

TCCを使っている人なら、たとえば「行ったお店」や「読んだ本」などをタスクに記録している人も多いと思う。あなたはどんなことを記録しているだろう。

記録の際に「タスク名にちょっと仕掛けをする」ことで、過去の情報と有機的に出会うことができるようになる。

それはQOLを高めてくれる便利で楽しい使い方で、この「過去との遭遇」が起こる日常を私はとても気に入っている。

今日はその方法と、実際の活用例をご紹介する。

※追記:タスクシュート開発者の大橋悦夫さんに当記事の方法をご紹介いただきました


タスク名をルール化すること

「ちょっとした仕掛け」というのはとても簡単で、それは「タスク名に記号を加えてルール化する」というだけだ。

「このタスク」を入力する時には、「こういう過去タスクがサジェストにかかってほしい」、と思うものをまとめる記号を決めて、タスク名の一部に入れる。

それによって、同じ文言が入っている過去タスクがサジェスト機能で一覧になって現れてくれる。「タスク名にカテゴリを仕込む」とも言える。

今日の記事をピンと来たらぜひ試してみてほしいし、逆にやる前はよくわからなくても、ちょっと続けてみると意外と楽しくて、きっとあなたのTCCライフが豊かになる。

以下に実例として私の使い方を3つ挙げているけど、最初は「お店の記録」とか「人と話した内容」辺りを試してもらえると、便利さがわかってもらえるのではないかと思う。


ケース1:お店の場合

私は行ったお店であれば、店名とその時の情報を残している。

飲食店に行った際のタスク名を紹介すると、「やまと(初)_焼き飯&デミグラスカツ_なかなかうまい。エビ注意_A氏ら」という感じだ。

こうすることで、たとえば次ら9ヵ月後にそのお店(「やまと」)に行った時、記憶がほぼなかったとしても、前回来店時の情報がサジェストで出てくるのでサポートを得られる。

これを「過去との遭遇」と呼んでいるのだけど、それがどのように便利なのか?

タスク名を見たら予想できるかもしれないが、活用の利点を5つ書き出してみる。

1.「以前にそこ(やまと)に行ったのはいつだったのか?日付がわかる」
それによって、そもそもその店に行ったことがあったか?とか、意外とよく行っているとわかれば&入店の前なら別の店に変えられたり、以前その店に行った日がわかることからその日のその店に行く前後の活動などを確認できて(TCCにログを残していればだけど)、そこから何か新しいアイデアなどが生まれたりする。

2.「以前にそのお店で何をしたか(食べたか)がわかる」
飲食店で言えば、私はいつもなるべく新しいものを発掘したいので前回食べたものが思い出せるのは嬉しいし、美味しかったのならリピートもできるし、他者にもオススメできる。

3.「そのお店の注意点がわかる」
この例でいえば、「えび注意」と書いてある。私はえびアレルギーなので、また同じメニューを頼むのなら、事前にエビ抜きを頼める。

4.「誰と行ったかがわかると、派生して話題が生まれる」
たとえば、再び同じ人とお店に行ったのなら「前も来たね、コレ食べたっぽい」とか、「こういうことしたよねあの日は」などといった思い出も蘇るし、前回お店に一緒に来た人と再び連絡を取るきっかけになったりもする(以前にA氏と行った店にまた来た。今日はこれ食べたよ。元気?みたいなメッセージを送るなど)

5.「これらの情報から、今回一緒に来た人との話題のとっかかりもできる」
先にも書いたように、これを前に食べておいしかったよ、という話もできるし、もう少し詳細にこのお店の情報を残しておけばそれ自体が共有できる話題にもなったり。

といったように、ここで挙げたことをとっかかりさらに色々な活用ができる。

似たケースで、私は「話した人と、話した話題」も残しているので、その人の名前をTCCに入力すれば、「その人といつ何を話してきたか」が一覧で出る。これもまたとてもよくてオススメだ。互いの大切な時間を使ってその時に話したことを忘れないでいられるし、それによって未来においてまた活用できる可能性などが生まれる。


ケース2:本の場合

漫画を読んだ時には、タスク名に「漫画_ジャンケットバンク_125_去り際に満足して笑えるか?_この展開はAに応用」などといった内容を残す。

本の場合は「読書_パレオ_才能の地図_ざっくり全体_今までになかった才能の捉え方!2部は必読レベル」といったようになる。

この活用はもうわかりやすいと思う。「行動の種類_著者名_本の名前_感想」という感じで書いているので、

A.前回漫画を読んだのはいつか、ざっくりどれくらいのペースで漫画を読んでいるか(本を読んだのは、でも同様)

B.その著者の本は何をどれくらい読んでいるか?

C.その著書をどれくらいどういうペースで読んでいるのか?

D.以前読んだ段階でどんな感想やアイデアがあったか?

といったことがわかる。


これらによって、たとえば少し期間が空いた本を読み始める時に、内容や特によかった箇所や疑問点が思い出せるのがいい。

漫画では、気に入った話数を繰り返し読んでいることがわかったりして、何がそんなに惹かれるかを考えてみたり、回復アイテム(私の場合は漫画はモチベアップが多い)として意図的に使うことができたりなど。


ケース3:仕事の場合

私は仕事タスクには先頭にWKと入れる。「WK_A氏_Bプロジェクト_内容_感想」という感じになる。

ここまで書いてきたことと同じように、これによって最近の「仕事全体(WK_)」のサジェストを一覧で確認できたり、「その人」との仕事を確認できたり、内容の感想から何か新しい発見を得たりできる。

私はこのサジェストから「最近のその人との仕事の流れをパッと確認できる」ことで、一瞬でこれまでを復習できる感覚が気に入っている。

仕事の場合は細かくNotionにデータベースを作っているのだけど、「Notionをわざわざ見に行く」ほど必要なタイミングではないけれど、わかるとちょっとだけ便利、といった感じの働きをしてくれている。


まとめ

以上が「タスク名にちょっとした仕掛けをすることでサジェスト機能が便利になる」方法と実例だ。

これは人によると思うけど、TCCを使う楽しさは、単純なタスク名を残す段階から、よりディープなことを記録していくほどに深まっていく。

そうすると「人に見せにくいTCC」になってはいくが、べつに人に見せるために使っているわけではないと思うし、ぜひ試してみてほしい。


タスク名にわざわざ詳細を残す価値

ここで紹介したような形でタスク名に残していた詳細な記録は、普通は別のメモで管理していると思う。最近だとNotionが多いけど、iPhoneメモなどにたとえば読んだ本の記録や行った店リスト、など作っている人はたくさんいるだろう。

私も、詳細なタスクメモは1日のおわりか翌朝に、そのまま抜き出してNotionの該当データベースに転記している。

二度手間ではないか?とも思うが、たとえばNotionにだけその情報があっても、こちらから意図して取りに行かないとそれが活かされることはない。ここに大きな利点がある。

TCCで偶発的にその情報に触れられる便利さはまた別物だ。

今回のケース1を挙げると、わざわざ「やまと」に行く時に、Notionを検索したり、わざわざ「その人」に会う時にデータベースを見たりしない。

もちろん場合によってはそれをする時もあるが、たとえば「偶然、街でBさんに出会って→最寄りのスタバに入ってちょっと話す」なんて流れの時にNotionはまず開かない(私は)。

しかし、TCCを開いて打ち込んだら前回その人とあった日と内容が出る、というのは私にとっては「とてもおもしろい」し「役に立つ」のだ。これはTCCユーザーならではの情報活用術で、即時メモ、即時レビューが無意識的に習慣づいているから為せることだ。

TCCは日常そのものであり、1日の中で最低160回は触っているツールであり(平均タスク数80なのでスタート・ストップで)、だからこそ、その時にパッと過去のタスク名から関連情報が閲覧できる、というのが「便利」になる。


もしこの方法をやってみようとしたけれどわからない、ということがあればコメントやメッセージ、あるいは21:40〜22:00に開催しているクラブハウスに来てご質問ください。


p.s.TCCを自動でバックアップする

私はたまに誤操作によって、タスク名を複数一括で変更して絶望していることがあるのだけど(苦笑)、今日事例に書いたような詳細なタスク内容が全部消える、と思ってもらえると、その辛さも共感してもらえるのではないかと思うw

しかしその苦しみもあって「タスクシュートクラウドの記録内容を自動でバックアップする方法」を実装できそうなので、またお伝えしたい。

Mac限定になるけれど、こちらも気になる方はご連絡ください。

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