これからの時代の事業機会を考える
はじめに
ディズニーランドの入場料が高くて、本当の意味で夢の国になりつつあるという話題を見かけました。
親会社のオリエンタルランドは東証プライムの上場会社であり、株主をまず第一に大切にしないと自分たちの経営すら危ぶまれるので、利益第一主義になっているという点は致し方ないです。そして、株主第一主義である金融資本社会が悪いわけではないと僕は思っています。
資本社会の段階
社会にはそれぞれの段階があり、その段階に応じて価値観も変わり、資本社会の形も変わるということです。
金融資本への価値観が強い段階は、人口が増加し続ける過程で、その人口増加も歴史的には水と食料の生産限界というものによって伸びが制限されてきました。
東インド会社が誕生して以降、金融資本主義がおこり、今なお続いています。
今、世界では爆発的に人口が増加していますが、日本とイタリアに、スペインやポルトガル、タイ、韓国などを加えた計23カ国で、今世紀末までに人口が半数以上減少すると予測されています。
中国は今年から減少し、14億人の人口が7億人まで減少すると言われています。
この減少の原因の1つとして、女性の社会進出があげられます。
教育を受けて仕事をする女性が増えたことで、結婚を選択しない女性や、女性がより少ない子ども数を選択するようになったという研究者もいます。
ある意味、これらの国の社会は、先進的な考えが進み、成功しているということです。
テクノロジーの力で食糧と水の問題が解決されるのであれば、2064年に97億人に世界人口は増加します。
しかし、2100年には88億人に減少します。
人口が減少する社会というのは、本当の意味では私たちの孫世代が直面するのです。
人口が増加する=消費が拡大する=GDP成長する、人口オーナス期を経て、国の経済は最も成長します。
人口が減少する=消費が減少する=GDP縮小する、金融資本社会においてはこのような図式になります。
プータンで創られた国民総幸福量(GNH)を数値に取り入れると上記の図式も変化するのではないかと感じます。
岡山大学の研究でも、他社理解への意欲(=共感)が主観的な幸福感を高められるということが示されています。
金融ではない共感をベースにした資本社会の形成が人口減少国家には必要な観点です。その視点を持って何が社会的に意義のある事業なのかを考え、事業化することがこれからの時代大切だと認識しました。