進学選択体験記(経済学部内定・小倉)
自己紹介
こんにちは!2年生スタッフの小倉朋子です。文科三類から経済学部に進学することになりました。今回は、私が紆余曲折を経て経済学部進学を決めたことについて語ろうと思います。私は高校生の時点では自分のやりたいことが決まっておらず、進学選択の制度に魅力を感じて東大に入学しました。入学後もやりたいことが一つにしぼれず理転を考えていた時期もあり、最後の最後まで学部選択に悩みました。私の体験記が将来勉強したい学問がわからないという方の参考になれば幸いです。
高校時代 文系科目の魅力=価値観の変容
私は文系科目の魅力は価値観の変容にあると思っています。私が文三を選んだ理由はただ漠然と社会や国語、英語が好きだったからです。これらの科目の勉強をすることで自分の価値観が変化して、今までと違う視座で物事を考えられるようになるという点に魅力を感じていました。私は文系科目で学んだことを活かしてニュースをいつもと違う視点で見たり、本を読んで自分なりに考えてみたりして、あれこれ考えることが大好きでした。当時の私は後期教養学部の国際関係論コースや、
文学部の社会学科などに興味を持っていました。
文学部の中にはたくさん魅力的な学科があることを東大のパンフレットで知って、教養学部か文学部に行きたいなあという思いで文三を選びました。
しかし、高校時代の私は、文系科目では成績が振るわず数学が得意なちょっと変わった文系の高校生でした。周りの友達にはなんで文系?とよく言われていましたが、当時の私は得意だった数学に対してあまり魅力を感じていませんでした。数学はクイズみたいで楽しかったのですが、私にとっての高校数学は答えがあらかじめ用意されている問題に対して答えを考えればOKのゲームであってすこし物足りなさを感じていて、高校時代の私は数学を好きになれませんでした。
1S 理系科目の魅力=美しい理論
私は1Sで理系科目とくに数学の魅力に気付きました。文三生として入学して、私は社会学の授業などいろいろな授業を受けました。当時の私は後期教養学部への進学を考えていました。そのときに「まあ数学は得意だったしせっかくなら履修しておこうかな」くらいの感覚で履修した数学の授業での証明や理論の美しさに感動しました。ただ問題が解ければOKの世界が数学の世界ではないということに気づいたことが大きかったと思います。
そこから、理転もいいなと考えるようになり文理問わず全ての学部学科を調べ尽くしました。当時受けていた心理学の授業が楽しかったので、心理学系の学科と迷ったのですが、後期教養学部の数理自然科学コースへの進学を考えるようになりました。数学を勉強したいという思いとほかの理系の分野も勉強してみたいとの考えからでした。
1A 理転を目指して
1Sの段階で理転を決心した私は、1Aで数学の授業をとりまくりました。要求科目をみたすため、後期過程で理系の学生とおなじ授業についていけるようにするため、そして、単純に興味があったからです。数学の授業では聞いただけではわからないこともたくさんありましたが、それ以上にたのしく授業を受けることができました。
1Aで履修していた心理学の授業も楽しく、心理学やメンタルヘルスにも興味を持つようになり、医学部健康総合科学科にも惹かれるようになったのですが、
1Sに引き続き教養学部の数理自然科学コースを目指していました。
2S 価値観の変容と美しい理論の両翼を携える経済学
もう数理自然科学コースで決定かなと思っていた2Sでしたが、なんとなく履修登録した経済学の授業に対してまたもや心を動かされてしまいました。経済学に興味を持ってから、後期課程で使われている教科書を調べて図書館で借りて自分で読み進めていました。その本は、理論が先に説明されていてその理論を当てはめて現実の様々な問題について考えるという構成になっていて読んでいてすごく面白かったです。数学や統計学を使った美しい理論と世界を見つめ直すための価値観の変容の両翼を携えた学問、まさに自分が探していた学問が経済学だと考えるようになりました。そして私は経済学部に進学することを決めました。
最後に
もしも進学選択がなかったら、数学の美しさに気づくことも、心理学の楽しさに気づくことも、経済学の奥深さに気づくこともなかったと思うと進学選択があって本当に良かったなと思います。みなさんも進学選択の制度を最大限利用してたくさん悩んで、たくさん学んで、さまざまな学問の魅力を見つけてみてください。たくさんの学問の魅力に思わぬところで出会えることが進学選択の魅力の一つだと私は思っています。進学選択も受験勉強も辛いことはあると思いますが、いつも勉強を楽しむことを忘れないでくださいね。応援しています。最後までよんでくださってありがとうございました。
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