💚とことんユーミン💚Yuming Compositions: FACES

今夜のとことんユーミンが取り上げる
ユーミン・コンポジションズ・フェイセスは
セルフカバーアルバム。
2003年12月17日に東芝EMIより発売されました。

当時のカバーブームの中、
音楽生活30周年を記念し、
以前から要望の高かったセルフカバーを題材とした
アルバムです。

収録楽曲は全てユーミンによって選曲され、基本的に自分で歌うことはないと語っていた、呉田軽穂名義の作詞・作曲楽曲も含まれています。

❤️ オーシャン・ブルー（ocean version）

稲垣潤一さんの提供した歌です。
仙台出身の稲垣さんはビートルズに魅せられ、
ドラムをたたき、中学3年の時にバンドを組んで、
ヤマハ主催のミュージックコンテストに出場し、

1972年に上京しました。
その年、ユーミンはデビューしていたのでね。
深い深い海の中で、ゆらめく二人を、
のりのよいドライブ感溢れるリズムで歌う
1984年当時の稲垣さんの声が魅力的でした。


💔　日付変更線

1978年の作品で作曲は南佳孝さん。
南さんが歌っているものは坂本龍一さんがアレンジしています。
大貫妙子さんとのデュエットも素敵でした。

💔　雨音はショパンの調べ

作詞：Paul Mazzolini/松任谷由実    
作曲：Pierluigi Giombini

1984年小林麻美への提供曲で、
イタリアの歌手ガゼボの「I like Chopin」の日本語詞カヴァー。

“ like Chopin”を　「雨音はショパンの調べ」とタイトルにしたのは
さすがの感性です


小林麻美さんはこの当時、
女性ファッション誌を中心としたモデル業や
ライフスタイル啓蒙的活動をしていました。
既に人気モデルでCMでも活躍していましたが、
歌手としては筒美京平さんの名曲でも、
売り上げではパッとしませんでした。
仲の良かったユーミンの作詞のよる
「雨音はショパンの調べ」は
「ザ・ベストテン」で8週間ランクインしましたが、
番組で歌うことはありませんでした。
『気休めは麻薬』という歌詞が
NHKの放送上問題があった可能性が言われています。

発売後に有線放送で注目されると
徐々にチャートを上昇して
オリコン週間ヒットチャートでは
3週連続第1位を獲得、
1984年のオリコン年間ヒットチャートでは
第12位にランクインしました。
小林麻美自身にとっては初の1位獲得であり、
ユーミンにとっても「松任谷由実」名義で
他人に提供した作品で初の1位獲得となりました。

💔瞳はダイアモンド

作詞:松本隆
作曲:呉田軽穂

松田聖子への提供曲。
聖子ちゃん初の本格的失恋ソングです。
シングルのB面は「蒼いフォトグラフ」で
TBSドラマの「青が散る」の主題歌でした。

「映画色の街 美しい日々が」
私はセピア色を思い浮かべますが、
何色を思い浮かべますか？

中川右介は、作詞担当の松本はかねてから演歌の主流である「悲恋モノ」に対して「自虐的だ」と否定的であったが、本作であえてそれと同じ粗筋の歌詞を書いたことを指摘する。その上で、自虐的でなく「ドライで軽い」、アイドル・ポップスという新たな歌謡曲の地平に立ったうえで、あえて「自己肯定的な失恋」を歌にした本曲を、「松田聖子が1983年に到達した地平だった」と評している（wikiより）

ちなみに冒頭の詞「愛してたって言わないで」はカットされています。

💔あの頃のまま

歌の中の人物とブレッド&バターが重なるように意識して作ったナンバー。
歌詞の中に過去を懐かしむフレーズとして
「サイモン&ガーファンクル」が登場します。

1979年6月リリース。
この曲はブレッド＆バターに提供されました。
ブレッド＆バターは1969年デビューで、
岩沢幸矢（いわさわ さつや）と岩沢二弓（いわさわ ふゆみ）の
兄弟デュオ。
湘南サウンドとして親しまれていました。
1975年に活動を休止して、
茅ヶ崎に”カフェ・ブレッド＆バター”を開業します。

そのカフェにユーミンは相模線に乗って通っていました。
当時のことは「天気雨」の歌詞にありますね。
南佳孝さんも常連でした。
セッションを繰り広げたりしたそうです。
ユーミンは敬意を込めて『あの頃のまま』を二人に捧げました。
「桑田佳祐さんは当時中学生で、
店に入りたかったけど、臆してしまって入れなかった」
という逸話があるそうですが、
私と同じ1956年生まれの桑田さんは1975年当時は
中学生ではなく青山学院大学生だったのでは？と思いました。


人は自分を生きてゆくのだから

何度も繰り返されるこのフレーズが好きです。

💔『いちご白書』をもう一度

タイトルの「いちご白書は
1968年にコロンビア大学で実際に起こった
学園紛争の手記をもとに製作されたアメリカ映画です。

ちょっと長いですがwikiから引用します

フォーク・グループバンバンのばんばひろふみは当時、ラジオの深夜番組においてディスクジョッキーとして活動し人気も高かったが、デビューから4年経過してもまだヒット曲がないことに焦りを感じていた。その頃、ユーミンの曲を聞き「他の女性シンガーとは違う。キラキラしたすごい才能」と感銘を受けたばんばは「彼女の曲で売れなければ諦めもつく」と考え、最後の曲として荒井に書いてもらいたいと思い、ユーミンに会うためあらゆるツテを探し、行き着いた所が松任谷正隆であった。そしてばんばは荒井と直接会い、条件を何も付けずに一曲依頼した。ユーミンは、当時あった学生運動を題材にした歌を書きたいと思っていたところにばんばが現れ、「初対面のばんばが学生っぽく、最後のピースがはまった感じだった」と感じ、曲を書く事となった。その題材を提供したのが早大紛争を経験した音楽プロデューサー・前田仁であった。
デモテープを聞いたばんばは、興行が振るわずすぐ打ち切られた、誰も知らないような映画をタイトルに使ったことに驚き、日常性を的確に捉えながら学生時代への別れを表現する斬新なフレーズにまた驚いたという。レコード発売前にばんばは、本曲を自分が担当する深夜放送で流したところ、たちまちリクエストはがきが段ボール箱にあふれるほど殺到し、発売後はヒットチャートになった。
当時は、学生運動の象徴であった東大安田講堂事件から6年が経過し、学生運動の高揚と退潮がまだ社会の記憶に残っていた時代であり、ばんばは本曲について「社会を変えるつもりで闘争に加わった学生達は、生活のために会社の歯車となり、彼らは皆何らかの敗北感を持っていた。この歌は挫折感を抱えた同世代への鎮魂歌なんです」と語っており、同世代の者も同じように受け止めている。
本曲の「就職が決まって髪を切ってきた時」というフレーズには、しばしば「髪を切るのは就職活動の前だろう」というツッコミが入ると言われる。日本経済新聞2015年11月10日のコラム「春秋」では、「昨今に比べればおおらかな就職戦線だったから、こういう光景があったかもしれない。いまみたいにシューカツなるものがマニュアル化していなかった時代だ」としている。また、ばんば自身は「一瞬妙に思ったが、超優秀だから長髪でも内定した、ということにしておこう」と語っている。
この曲のヒットによりバンバンを継続することになり、ばんばは「バンバンの寿命を延ばしてくれた曲」と語っている。
ばんばは今でもテレビ番組などでよくこの曲を歌う。（wikiより引用）

ちなみにこの曲は多くの歌い手さんにカヴァーされています。
クールファイブ、五木ひろし、石川ひとみ、坂本冬美など
演歌歌手のお名前もあり、
聞いてみたくなりました。

💕Woman "Wの悲劇"より

作詞：松本隆
作詞：呉田軽穂

ユーミン自身が「自分で提供した曲の中で一番好きかもしれない」
と言った曲です。
イントロからよいですよね。
この「Wの悲劇」は
原作夏樹静子さんの小説です。

物語は冬の山中湖畔の別荘での
殺人事件から始まります。
降りしきる雪を眺めているヒロイン。
「時の河を渡る船にオールはない　流されていく」
時間と空間のい広さを感じます。
冬の女神湖畔でこの歌がずっと頭の中に流れていました。
凍てつく湖を渡る船もありませんでしたけどね。

実は松本隆さんは原作は渡されていましたが、
映画の脚本は渡されていなかったようです。
薬師丸ひろこさんも一生の宝となる歌と
大切にしている一曲です。

💖　やさしさに包まれたなら（Yumi Matsutoya with Yumi Arai）

1974年リリース。
不二家ソフトエクレやのCM依頼で書いた曲で、
シングルとアルバムでのアレンジが異なりました。
ジブリ映画「魔女の宅急便」で一躍有名になりました。

そしてこの2003年『MEGMILK』
CMイメージソングとなります。
この曲は荒井由実時代（シングルヴァージョン）の歌声と
デュエットしたセルフカヴァー。

今、一番みんなで歌いたい曲です。

💕　星のクライマー

  

冒険家　植村直己さんが
マッキンリー冬季単独登頂に成功した後、
消息を絶ったのは1984年2月のことでした。

最後に無線の交信があった2月13日が命日とされています。
この歌は彼を待つ妻の視点から書かれたもので、
切ない思いに溢れています。
泣けます。
麗美ちゃんに提供された曲ですが、
ユーミンが歌うとより沁みますね。

💓　ベルベット･イースター（beyond 30years）

この曲をは初めてきいた時のことは
今でもはっきりと覚えています。
復活祭イースターのことを歌った曲は初めてだったので、
え？なに？とびっくり。
クリスマスは12月25日ですが、
イースターって毎年、違う日になります。
というのも
春分の日の後、
最初の満月の次の日曜日と決まっているのです。
クリスマスは日付が決まっていて
毎年曜日が変わりますが、
イースターは絶対日曜日なんですね。
ちなみに今年は4月17日です。
私がバプテスマ（洗礼）を受けた
イースターは3月29日でした。

私はベルベットが大好きで、
子どもの時に白いレースのついた
ベルベットのお洋服やリボンを持っていました。
ベルベットとイースターがセットになった歌です。

何度も何度も聞いて、耳コピでピアノを練習して弾き語りをしました。一番最初に弾けるようになった記念すべき曲です。
このバージョンは大人になった良い感じですね。

❤️ オーシャン・ブルー（blue version）

ボサ・ノヴァ〜バラード風ヴァージョン。初回プレス限定盤のみ収録。
しっとりしていますね、
緑さんに歌ってほしいです。

🌿　グリーンタイム

来週、再来週は春休みなので
きっと桜は散ってしまっているということで
今夜選んでくれたのは

「経る時」

私は大好きな曲ですが、「竹」ですって。

リスナーの皆様にこのアルバムで好きな曲は？
とチャット機能で聞いてみたところ

WO MAN「Wの悲劇」より
雨音はショパンの調べ、
ベルベットイースター
やさしさに包まれたなら

とことんユーミンをエンドルームしようとした
23時半過ぎから、地震。
慌てて、ルームを閉めましたが、
思った以上の揺れになり、
多くのお家が停電になりました。

特に東北地方の皆様が心配。

ざわざわする時ですが
どうぞお健やかにお過ごしください。

4月6日は春の歌特集をいたします。

では、ごきげんよう

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