オンプレからAWSへ移行して困ったこと
最終更新日:2023年12月12日
AWSは本当に便利ですよね。AWSマネジメントコンソールひとつで簡単にサーバを立てたり各種メトリクスを可視化できたり、システム管理の大部分の作業がさくっとできちゃいます。ただ、オンプレミスからAWSへ移行して困ったことって意外にもあるんです。
1、AWS移行後に困ったこと
(1)RI/SPをどこまで買うのか見極めが難しい
AWSにはコスト削減施策としてRI(リザーブドインスタンス)やSP(Savings Plans)がありますが、これがなかなか難しいです。RI/SPで最大割引率となるのは利用想定量を全額前払いすることです。しかし、3年分を全額前払いなんてしてしまうと、もはやオンプレミスのようにリソースを固定確保することになります。これではクラウドのメリットがなくなってしまいます。かといって一部前払いといったことをするとオンデマンド利用料金に近くなり割引率も減ってしまいます。
どこまで買うのか見極めは難しいです。(見誤ると大損します。。)
(2)操作画面のスクリーンショットがすぐ陳腐化する
オンプレミスでサーバを構築するとき、操作画面のスクリーンショットを取得して手順書に貼り付けている人は多いと思います。AWSの場合はAWSマネジメントコンソールの操作画面を取得していくわけですが、この表示内容は頻繁に更新されてしまいます。(私的に1年に1回は変わっていく感覚です。)これでは手順書が作りづらく、運用オペレータへ定例作業として依頼するのが難しいです。
(3)ネットワークが瞬断しても耐えられる設計が必要
AWSリソース間での一時的な通信不具合は、オンプレミスと比べると頻度は多いように感じます。瞬断しても自動リトライするような仕組みを入れておかないと大変なことになります。(そもそもオンプレでも自動リトライは考えるべきですが。。)逆に、瞬断にすら耐えられないシステムはAWSへ移行しないほうがよいと思います。オンプレからシステム構成を維持して単純AWS移行すると障害が起きやすくなるのでご注意ください。
(4)為替レートに右往左往
最近、ドル円の為替レートは大きく変動しており、ドルベースのAWS利用料金に影響が出ています。オンプレ費用(円ベース)とAWS費用(ドルを円換算)を一生懸命比較して、AWSのほうが安いからもAWSにしよう!と思っても、あとで為替レートが変わって痛い目にあう可能性があるのでご注意ください。
2、それでもやっぱり便利にはなった
AWS移行後に困ったことはありましたが、対策できることがほとんどです。AWSに移行するだけ移行して、あとはガシガシ試行錯誤してシステムを改善していくのが一番いいかなと思っています。
皆さまに何かしら気づきをあたえられたら幸いです。
よいAWSライフを!
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