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和食のエンターテイメントフィーについて

昨晩はソウルの和食店で食事をした。
韓国の和食店は結構レベルが高い。日本酒から刺身、天麩羅など色々置いてある。中でも生の魚介類の新鮮さには驚いた。日本は島国のため魚は美味しいというのが周知の事実ではあるが、韓国の魚の美味しさにはたまげたものだ。普通に東京に同じ店があっても予約は常に埋まるだろう。

そして何よりも驚いたのが、心遣い?店員さんのお客に対する気遣いである。お酒がなくなったりお水がなくなるとすぐに注いでくれるし、すぐに話しかけてくれる。これは当たり前のことかもしれないが、克己復礼を重んじる日本でさえできていない店は多々ある。それは多くのエンターテイメントフィーをとっている高級店でも同じだ。できていないところはできていない。

東京には多くの有名店が軒を連ねるが実際東京の和食店はかなり美味しい。毎回驚かされるのだがエンターテイメントが凄い。味のエンターテイメントも勿論だが、なによりも日本はサーブの仕方が凄いんだと思う。

しかし、他の国と比べて凄いというわけでもない。僕はもともと日本のomotenashiというのが口先だけの空想のものだと思っているのであれだがサーブの仕方やエンターテイメントは他の国も全然負けていない。それにこのソウルのお店は味も劣っていなかった。

なのに韓国の和食店はエンターテイメントフィーがかなり安い。日本は高すぎる。まぁこれがビジネスだ。日本という高級ブランドを活かして実際にそんな変わらない味とサービスのエンターテイメントをインバウンドに向け出しているのだ。

だから日本人は海外で日本食を食べる方が随分と良い。自国で他国とあまり味もサービスも変わらない値段が跳ねあげられているだけの日本食を食べてもまぁ消費者的には損をする感覚だろう。ビジネスをするなら別だが、消費者側になるのであればあまりお勧めはしない。

それだったら韓国やヨーロッパ特にパリなどの日本食店はかなりレベル高い。そういうところでしっかりとしたエンターテイメントフィーを払う方が随分価値のある時間になるだろう。

何故こういう話をしているかというと、日本人は日本で毎日のように日本食を食べている人が多いように感じるからだ。他の国人たちを見ていて、毎日自国のトラディッショナルフードを食べている人はいるだろうか?

特に毎日のように六本木、西麻布周辺の鮨屋に行ってるような日本人に対しては、海外のVIPと呼ばれる人たちを見てほしいと思うのだ。彼らは自国のトラディッショナルフードを毎日食べない。海外に行き、海外で現地の料理と自国の料理とを食べ比べているのだ。だからしょっ中海外渡航をしている。これがVIPである。

日本のよくわからない中途半端なVIPは自国のトラディッショナルフードしか食べないため、生きている世界も狭いしおそらく考えの視野などもかなり狭いのだろう。そうなってしまわないために僕は海外渡航をすすめる。

日本人がもっている凝り固まった先入観
「日本にある日本食が1番美味しい」という概念は日本に長くいる日本人が作り出したもので海外に行けばある程度海外の日本食もレベルが上がっていることがわかるだろう。

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倉岡利樹(Toshiki Kuraoka)
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