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静岡遠征#1 いとなみ高嶺を仰ぐ。
三寒四温。「あったけぇ~」と「さむッッッ!」を繰り返し、いつの間にやら三月中旬。
春の訪れを匂わせ、儚い時の流れに乗って、今年度最後の遠征の時期がやってきた。
…アオハルをかけた(?)物語がいよいよ始まる。舞台は、静岡。
てーててってーてーてて~(8bit)
静岡遠征 1日目
はじまり
ぼうけんしゃが たびだつまち。ここは、せんだい。まおうとうばつえんせいのため、わこうどが 20にんの なかまをあつめ このちをたつ。
しかし、ひがのぼったころ あつまった としけんメンバーは たったの 3にん だった!!
みなおのおの おもいおもいの こうつうしゅだんで しずおかへと むかっていたのだった。
3にんは くるまに のせられて さびしく せんだいを しゅっぱつするのだった…
きょうは 0にちめ。あしたになれば、にぎやかな りょだんに なっているはずだ。
集結
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静岡駅前
全く、静岡の「集いのシンボル」竹千代像にいざなわれてきたようである。いと頼もしきかな。自由人の集いである我々も、迷うことなくたどり着けた。
駅前は広く整備されていて、街並みも人の流れも、一目で把握に足る。
とはいえ、ここに降り立ったのは今日に静岡市街を歩くためではない。
ホテルに荷を預けるためである!!(静岡市街めぐりは3日目)
いくぜ富士宮
レンタカー借り〼
仙台で借りた車に、トヨタレンタカーで新たに借りた車を加え、3台体制となった。ここからいざ向かわん、と目指すのは
"富士山のおひざもと"、富士宮である。
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富士の裾野に名を馳せて。
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富士宮は、「浅間大社」の門前町として栄えてきた街である。"浅間"とは火山を意味し、浅間大社はその向こうに聳える火の山ー富士山を神とし、噴火が起きないように崇め奉る、神事の場だ。その総本山が、ここ富士宮に設けられた。
もともと"大宮"と呼ばれていたが、埼玉の同地名と区別するために、「富士宮」と名付けられたという。(解説:2G)
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富士宮焼きそば
視界に広がる富士を望んでテンションが上がり、血糖値が反比例ばりに下がっていく。ハラが減っては何とやら、せっかくの旅路は「お宮」のご当地グルメで拵えよう。
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マルタ食品の社長が台湾ビーフンの味を再現したくてしょうがなかったので、この焼きそばが開発された。
麺を蒸した後に、油でコーティングしている。
人数分の富士宮焼きそばを購入した後、神田川ふれあい広場にてこれを食します…
その前に寄り道。
富士山本宮浅間大社
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火は水で鎮めるもの。征夷大将軍の坂上田村麻呂は湧玉池を見て、この地に浅間大社を置くことを決めた。境内にあるこの池からは富士山の伏流水が滾々と湧き出す。
富士山の溶岩でろ過された水は、まさに「清」と言うのが相応しい透明度で、池の底まで覗けば、学期末辛酸で濁った心も洗われる…いや、もはや磨かれるようである。
……あれ。昼食……まだなの??
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ようやく公園にスタンバイ。寄り道ちょっと長いよ…と腹の虫が仰っています。
いただきます!
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歯ごたえが強い。弾力があるとともに、かため。この食感がソースによく合います。うまいうまい。
ソースの香り、そして淡い空、遠くに望む富士山がよいアクセントです。
…ごちそうさま!至福のヒトトキをありがとう!
本当においしかった。口の中に余韻を転ばせながら、暫く「神田川ふれあい広場」を散策しました。
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実はこの広場、優れた景観整備により土木学会デザイン賞を受賞していて、富士山の世界遺産登録にも貢献したのだとか。
いろいろとコンセプトはあるそうですが、筆者の実感としては、
・神聖な空間(浅間大社)と市民の空間(公園)の共存、調和。
・空間全体の見通しの良さ、富士山の方向への眺望の良さ。
・富士宮のまちの原点である「水」を生かした空間。
……ですかね。
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さて。ひととおり富士宮を堪能したので、次のまちに向かいます。
れっつごーとぅ三島
三島到着
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なんとも街村チックなストリート。それもそのはず、此処は旧東海道。
それと、なんとなーく富士宮に近しい雰囲気を感じる。賑わいというか、まちの形というか。富士山の麓にあるから、居住区としての魅力があるところが共通点だろうか。
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三島は、三嶋大社の門前町として発展してきた。三嶋大社は、伊豆諸島の噴火を鎮めるために設けられた祀り場で、山を神に見立て、「火を鎮める」ということで水が湧く場所におかれた。水は、扇状地の扇端から湧く富士山の伏流水である。本来は"御嶋"であったが、「三嶋」とあてられるようになった。(解説:2G)
ーん?デジャヴ?
"水が湧く場所で""噴火を鎮める""大社の門前町"
…富士宮と同じじゃないか? いや、うん同じだな…
富士宮と三島……成り立ちが共通している、ということか!
三嶋大社
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水路を通して三島に美田をつくり、東海地震の後は三嶋大社の復興に尽力した、という人物。
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水のまち
三島は富士山の伏流水からくる湧水が豊富で、それを生かしたまちづくりが行われています。だからこそ、水の郷百選に選ばれているのですね。
お参りを済ませた我々は、"水のまち"の片鱗を垣間見るべく、水路沿いを練り歩きます。
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特筆すべきは、ここが"楽寿園"とともに三島駅すぐの所にある点。
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いただきますー
→"これぞ軟水"ではなく、ミネラルを感じられる味でした(個人の感想です)。
源兵衛川
少し進んで源兵衛川へ。
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富士山の湧水を農業用水に利用するため、源兵衛川がひかれた。一時期は汚濁の様相を呈してしまったが、事業や市民の活動によって水辺環境が整備され、今日には麗しい景勝を見せてくれる。中でも要となる取り組みは、工場で用いられた水を浄化したうえでこの水路に流す、ということである。これによって流量が安定し、清潔な水辺が維持されている。これらの取り組みを経ることで、源兵衛川の水辺は土木学会デザイン賞最優秀賞に選ばれたのである。(解説:2G)
それにしても美しい水辺だなぁ…
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三島コロッケ
源兵衛川を抜けたら、小腹がすいてきました。この旅路、消費カロリーは馬鹿にできない。なんたってこんなに充実した"まち歩き"なのだから、テンションがアガってはその出力が止まらない。
というわけで、一行は"鎌倉古道"に合流し、ご当地グルメ「三島コロッケ」を目指して進みます。
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コロッケが手に入りました。車に持ち帰り、それでは、、
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いただきます!!
ーこれは…、馬鈴薯に染みわたる自然な甘さが、ふわふわの衣越しにやってきます。
なるほど、ウマイ!
…ごちそうさまです!
さてさて、三島も巡り終わり、もうすぐ斜陽の始まる時頃。今日の旅程はとりあえず一段落かな。
…よし、静岡に戻ろう。
静岡遠征1日目 まとめ
本日巡った富士宮と三島。両者とも、湧水に恵まれたことで火山の噴火を鎮める大社がおかれ、その門前町として発展してきた背景をもちます。つまり、どちらの"まち"も原点は水にある、ということです。その水は、彼方座する富士の山によって涵ったということ。そして今も、文化、経済、人の流れは富士山に支えられています。…したがって、今日の噺に適当な題をつけるとしたら、
ーー いとなみ高嶺を仰ぐ ーー
…でしょうか。
〆
一行は三島コロッケでエネルギーを補充した後、西進を続けて静岡市に舞い戻りました。そういえば、"静岡遠征"の「静岡」って"県"のほうだと定義してませんでしたね。うっかりです。反省はしてません。
だってこれから、"静岡おでん"をいただくのですから。
(こっちは静岡市のほう)
いちいち定義してたら面倒くさいのでどうでもいいっちゃ!(開き直り)
晩餐
とりあえず、としけん全体としては解散いたしました。一旦帰巣し、夜を愉しむ準備をします。
おやおや、2年生は口裏を合わせて、青葉シンボルロードに向かったようですが…?
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おっと、そそくさとおでん街に入っていきましたね~。しかし、それなりの人数なため1つの店には収まらない模様。数分悩んだ末、ここは分裂して、それぞれ入店していきます。
…静岡おでん。いただいちゃいます。
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普通のおでんは出汁をきかせるところだが、コレはソレと違う。濃い。醤油の味がしっかりある。だしは劣勢?一応鰹を感じる。みりん?素材の味?こんなのは個人の感想で結局「うまい!!!」だけど…。
具にある「黒はんぺん」がめちゃめちゃ美味かったです。魚を全部使ったような、凝縮されたうま味を感じました。
筆者らが入った店の店主が野球好きで、くふうハヤテの話でだいぶ盛り上がってました。ふと店の壁を振り返ると…
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佐々木朗希投手のサインが!日ハム時代の大谷選手のサインも…!!
「写真撮ってもいいですか!」
席が空いたから、と偶然入った店で予想外の邂逅。そんなに凄い店だったとは…いや、日本の野球を支える静岡おでんは凄いな…。
何もかも満たされ、ホテルへ帰還。余熱はしばらく冷めない。…ボドゲやって寝よう。
→2日目へ続く!!!!!
文責:いしかわ