ウォンカとチョコレート工場のはじまりを観る
ウォンカとチョコレート工場のはじまりはチャーリーとチョコレート工場の前日譚になります。チャーリーとチョコレート工場はティムバートン監督の人気作でジョニーデップがウィリーウォンカを演じました。ティムバートン作品ということで、かなり世の中を斜めから見たようなシニカルコメディ的な要素が大きかったのですが、今作はだいぶ趣きが違いました。
ドリーミーなファンタジーミュージカルです。チョコレートショップの開店を夢見て街にやってきたウォンカをいろいろと災難(というほどのものでもないが)に遭って一文なしになり、騙されて強制労働させられるも前向きに生きるので、チャーリーとチョコレート工場のウォンカとはかなり印象が違います。それほど前向きなウォンカがどうやったら、あんな風にひねくれるのか、その物語が考えられているとしたら、とても気になります。
ただ、そういった違和感をのぞけば、とても面白い映画でした。メリーポピンズ的でハッピーになれる楽しい映画です。クリスマス向きですね。本国でどれくらいヒットするのかはわからないですが、日本ではそれなりにヒットすると思います。
さて、この映画は前日譚で監督、キャストも一新されたことでリブート企画と考えても差し支えないかと思います。同じくティムバートンが手掛けたバットマンもバットマンビギンズから前日譚としてスタートし、大ヒットした実績もあります。ウォンカがブルースウェインとなれるかはわかりませんが、この作品がヒットすれば、チャーリーとチョコレート工場のリブートにまで、さらにはその先まで伸びる道筋ができるかもしれません。チョコレート工場トリロジーもあり得るかもしれません。
最近の傾向としてリブート等のヒットIPの再利用というのかまありますが、やはり一度ヒット作として人気を得たことは、財産ですからその有効利用というのは当然ではあると思うのですが、最近のマーベルの衰退などを考えると、作品それぞれのクオリティというものが、やはり大切なのだということを痛感させられます。