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悪い子バビー レビュー

これは私の今年度最強おもしろ作品かも!

善悪の判断基準が揺らぐ映画である。

だいたい、バビーって言う濁音が悪い子そうだ。でも、バビー自体はまるっきし悪気がない、むしとても素直な良い子なのに。
幼少期の劣悪な環境が、頭頂部が禿げ上がる年齢を繰り下げてしまったし、おっぱい星人にもしてしまった。

30年前の映画だから、コンプラとかも無し、ボカシもなし、動物虐待(明らかにぬいぐるみなんだけど)、近親相姦、親殺し…
不謹慎にもほどがあるんだが、タブーの無い映画などつまらない。
子供は大人の真似をする。不謹慎な言葉を聞いてそのままを繰り返すバビーが追い詰められるのは、実は社会の狂気が反映されたリアリティーじゃないか。

そんな暗澹たる映画前半だが、バビーが自由になり音楽がキーワードの後半では、善悪など突き抜けた爽快さがある。
荘厳な聖教音楽もバビーを魅了するが、出会ったロックはその頃反体制の象徴。
自分が俗世向きで無いと自暴自棄になったバビーが飛び入りボーカルLIVEするシーンは、叫ぶ詩人なラップロックというか、すげぇカッコいいんで忽ち街のライブシーンでバカウケし、バンドに就職内定して一安心。

まぁそれからも、色々あるわけだが…

印象に残るシーン、ロックバンドのリーダーが世界の宗教を誕生順にアルファベット化して、それぞれの特徴と闘争史をバビーにレクチャーする。因みに東洋で生まれた馴染み深いあれは「この宗教は何もしない」と表現された。いいじゃない、それって。

主演のニコラス・ホープ、舞台俳優らしいけどそれがまた良く、ヘアスタイルさえカッコいい。

ラスト近くの空恐ろしさと、ラストのほのぼのさが、また何度反芻しても面白いんだよねぇ。

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