コンテストに応募してみよう
私の目下の興味は音楽と食だ。どちらも感性を刺激する、という点では共通している。ミュージシャンはおしなべて食べるのが好きだし、料理人たちは音楽を聴くのが好きだ。と、言ってしまうと大きすぎる物語だが、傾向として、感覚を使わざるを得ない、というのは共通している。
私はこの興味のある分野二つに関して、現在執筆を進めている。せっかくだし、何か書いたものをどこかに送ってみようかな、と思い「登竜門」というコンテストまとめサイトを調べてみた。ページのカテゴリー欄には下記項目が並んでいた。
文芸・コピー・論文、川柳・俳句・短歌、絵画・アート etc,etc
私の目を引いたのは、一番下にあったこのカテゴリーだ。
音楽・エンタメ・レシピ
あれ? 音楽と料理が一緒になっている。それは当たり前のように同じカテゴリーに放り込まれていた。兼ねてから、音楽と食の類似性を主張して来た私だが、こうしれっと、同じでしょ?と言われると何かむず痒くなってしまう。
気を取り直し、ゆっくり考えてみる。世の中には私と同じ嗜癖を持つ人が多いのだろうか? それとも登竜門コンテストのカテゴリー担当者は、当たり前のように音楽と料理を同じジャンルだと見做しているのだろうか? 私が提唱して来たことは、世の中では自明の理だったのだろうか?
せっかくだし中を覗いてみた。いくつかのコンテストがランダムに並んでいる。いや、ランダム過ぎる。例えば
「高千穂町 町制施行100周年記念『神話から未来へつなぐ記念ソング』歌詞募集」6/30締め切り
に並んで
「しいたけ超簡単レシピコンテスト」9/30締め切り
があった。え? これが同列のカテゴリーなのか。
ちなみに高千穂町コンテストの賞品は高千穂の特産品である。高千穂といえば、高千穂牛や米、トマトに並んで、しいたけも栽培されている。まさか、ひょっとして? そうなると、歌詞募集で得た賞品で、レシピを作れば一石二鳥になるじゃないか。いやいや、馬鹿な。
ちなみにしいたけのコンテストの方は、5万円相当の旅行券らしいので、この賞で高千穂に行くこともできる。高千穂が先か、しいたけが先か。慌ててコンテスト主催を調べてみた。お互い違う主催でホッとしたが、ひょっとしたら裏で繋がっているのか?と疑いは拭えない。この奇妙な符合に頭が混乱して来た。
私は俄然このコンテストに興味を持ち始めた。一石二鳥ついでに、高千穂の歌詞をしいたけのレシピで書いてみたらどうだろう? しいたけの募集内容は「生しいたけをメイン食材として使用したオリジナルレシピ」だ。魚や貝、えび・カニを使ったしいたけ料理で、缶詰を使っても可、らしい。これは幅が広い。歌詞を書くにも、ボキャブラリーが増えて助かる。歌詞がレシピにもなる。歌っていれば料理が作れるし、お腹も減る。完璧だ。
神話からの話だから、縦軸は神楽がいい。太古の昔から栽培されて来たしいたけは、神楽の時に振舞われる神楽うどんにも使われる。神楽の物語を軸に、うどん仕立てのしいたけレシピ。か~ぐら、かぐら、か~ぐら、SHI I TA KE。できた、これだ!
<神楽しいたけみぞれ煮うどん>
神楽のうどん それは神話を
神楽のうどん 受け継ぐ料理
魚にしいたけ エビにカニ
山海幸あり 君に幸あれ
うどんに重し 要は腰
吸わせてよ出汁 甘い味
大根下ろし みぞれ煮仕立て
大神降ろし みらいにはなて
か~ぐら、かぐら、か~ぐら、SHI I TA KE(砂糖は小さじ)
(*太鼓で DOOON DON DOOON, DODODODO)
か~ぐら、かぐら、か~ぐら、SHI I TA KE(塩も少々)
か~ぐら、かぐら、か~ぐら、SHI I TA KE(醤油は大さじ)
か~ぐら、かぐら、か~ぐら、SHI I TA KE(味みてOK)