W杯 日本VSポーランド フェアプレー精神とは?
ポーランド戦。敗戦はしたが、しっかりベスト16に進んだ我らが日本代表。
どうやらその勝ち抜き方に日本はもとより世界が納得していないようだ。
そこで私の持論を書きたいと思います。
フェアプレーポイントとは?
そもそも『フェアプレーポイント』とはなんでしょうか?
(1)全試合の勝ち点
(2)全試合の得失点差
(3)総得点
大概は上記3点で決着する。
まれに以下のポイントでの争いになる。
(4)当該チーム同士の対戦での勝ち点
(5)当該チーム同士の対戦での得失点差
(6)当該チーム同士の対戦での得点
(7)フェアプレーポイント
(8)抽選
そしてフェアプレーポイントは、次のように計算される。
イエローカード1枚目(警告):マイナス1点
1試合で同じ選手がイエローカード2枚目(退場):マイナス3点
レッドカード(一発退場):マイナス4点
イエローカード後のレッドカード:マイナス5点
日本VSセネガルは2ー2の同点で終わってしまい
該当試合の得失点・当該チーム同士の対戦での得点も同じなので
(7)のフェアプレーポイントでの争いになった。
何が悪いのか?
さて、世間では何が悪いとされているのか?
日本VSポーランドの戦い中、日本はフェアプレーポイントは-4
対してセネガルは-6であった。
このままいけば日本は勝ち上がり。
ルールに則った作戦の結果、日本は『ポーランドを相手に攻めない』
ことを選んだ。
いわゆる時間稼ぎである。
ただし、これはあくまでも日本の作戦であり、ポーランドの作戦ではない。
ポーランドはボールを奪い、攻めに来れば日本の作戦は成立しない。
ではなぜポーランドは攻めに来なかったのか?
日本との対戦前にポーランドはすでに2敗していた。
ポーランドには『W杯で勝った』という事実が欲しかったのだ。
ここには日本を手助けしようという気持ちは一切ない。
たまたまお互いの作戦の歯車が噛み合ったに過ぎない。
そしてお互いルールに則った上での戦いである。
話を戻して、日本が取った時間稼ぎという作戦。
『どのチームでもやっている』ことなのだ。
勝っているチームは試合終了間際になると相手チームのコーナーフラッグ近辺でボールを取られまいとするのを良く見かける。
あれと一緒なのであり、日本はそれをしただけ。
ほとんどの試合では時間稼ぎをさせまいとボールを奪いに来るが
ポーランドは来なかっただけの話だ。
監督の指示は『イエローカードをもらうようなプレーをするな』との
指示もあった。
言い換えれば『フェアプレーをしろ』と言っただけではないのか?
こんな素晴らしい作戦を指示する監督は前代未聞だろう。
ワールドカップのグループリーグとは90分の戦いではない。
90分×3試合の270分を1つの試合として捉える必要がある。
トータルとして勝ち抜けて初めて勝ちといえる。
たとえ2試合勝ったとしてもベスト16に行けなければ負け。
ドイツに勝ったからベスト16に行けるわけでもFIFAランクが1位になるわけでもない。
残るのは敗退の2文字なのだ。
世界は自国のプレーそっちのけ
では他の国はフェアプレーに徹したと自信を持って言えるのか?
たとえばブラジル。
ネイマールがPKを獲得したがVARで確認すると審判は意図的に倒れたと判断さえれたコスタリカ戦。
たまたまVARがあったため、PKは取り消されたが無ければ1点の可能性があった。
そのほかにも意図的にPKをもらうようなプレーやファウルをもらうプレーは毎試合ある。
審判を欺き意図的に倒れてPKをもらい、試合に勝つ。
これは『ルール違反』でありフェアプレーとは対局なのだ。
なぜルール違反か?
審判を欺く行為はイエローやレッドカードの対象になるからだ。
日本はルールを守った。
ただそれだけ。
もし不満ならば日本を責めるのではなくルールを責めるべきだ。
試合前の日本の作戦
試合の進め方とは別に西野ジャパンには試合内容以外に明確な目的があった。
それは『スタメンを入れ替え、主力を休ませる』である。
結果はどうだろう?
スタメンどころか初先発の選手も多少疲労感はマシになっているではないか。
どっちに転んでも・・・
ではポーランド戦。例えば日本が最後まで攻めて敗戦したら世界は賞賛したか?
答えはNoである。
なぜなら筆者ですら眠くなるような試合内容だったからだ。
勝っていても決して賞賛されなかっただろう。
『つまらない内容』
『トーナメント進出に値しない』
などと書かれていたのは目に見えている。
どちらにしろ批判ならトーナメントに進出した方が良いではないか。
日本人ですら3連敗確実と思われていた今回のW杯。
しっかりベスト16まで残った。
これは事実であり、過去2戦の結果があってこそだ。
3戦目に全てが決まった訳ではないし、過去2戦も3戦目同様フェアプレーで戦った結果、フェアプレーポイントの『差が生まれた』のだ。
大会前から決まっていたルール。
なぜセネガルはファールに気を付けなかったのか?
そういうルールがあるにも関わらずだ。
グループリーグは得失点差もある。
だからどのチームも得点は奪えるだけ奪いに掛かる。
それは後々トーナメント進出に影響が出るからだろう。
フェアプレーポイントも同じなのに気にしなかったセネガルの問題だ。
大会前はポーランドが1位通過。
セネガルは狙うは2位通過だったはず。
2位での通過は微妙な差で決まるものだ。
韓国の様に1試合25回もファールしていたら話にならないのだ。
ベルギー戦まで作戦は続いている。
先ほども述べたように日本は主力を休ませた。
これはトーナメントを勝つためである。
すなわち日本がポーランドで取った作戦はベルギー戦の為であり
日本の作戦の結果はベルギー戦で出る。
ぶっ続けで主力が試合に出ていたらベスト16でチカラ尽きる。
日本が過去のW杯から学んだのだ。
余力を残してのベスト16は初めてであるし、西野監督は攻撃的な戦術を好む。
西野監督も過去から学んでいる。
あの『マイアミの奇跡』と言われたアトランタオリンピック。
守備重視で挑み、批判にさらされた。
それをバネにして攻撃的なチームをガンバ大阪でも作り上げた。
サッカーの面白さとは批判された次の試合にある。
ベルギー戦に勝てば過去最高の・・・全世界が一斉に手のひら返しをする。
非常に楽しみである。
最後に・・・
私は言いたい。
失点・ファール・セネガルが1点取る可能性。
日本VSポーランド。セネガルVSコロンビア
グループH全ての試合が終了するまで結果が分からないスリリングな時間。
薄氷の上を歩くようなギリギリの作戦。
こんなドキドキする時間は初めてだ。
ありがとう。西野ジャパン。