ビジネスマンに勧める資産形成(株式投資)⑮~キャリア戦略に資産形成が有効な理由~
前回に続き、自分の経験とファクトについてご紹介させて頂きます。
前回は、自分が被った5,250万円という機会損失をどう解釈するか、投資の世界には「時間価値」という概念があって、これに当てはめると実はこの5,250万円という金額は意思決定に重要な影響を与えるほどのインパクトではない、というくだりで終えました。
これはどういう意味でしょうか?
5,250万円を1,250万円(あと1年退職を我慢すれば支給されるはずであった終身年金の合計)と、4,000万円(50歳まで勤務すれば支給されるはずであった追加の退職金)の2つに分類して考えてみます。
※検討を単純化するために税金の影響は無視します。
<① 1,250万円(あと1年退職を我慢すれば支給されるはずであった終身年金の合計)>
60歳から85歳までの25年間に毎年50万円が支給され(合計1,250万円)、それらを全て退職した年齢である43歳の時点での現在価値まで割り引くことを考えます。
自分の投資パフォーマンスは投資歴14年を平均すると概ね15~20%程度ですが(2020年以降は平均約25%)、保守的に見積もって10%を割引率に設定します。そうすると、1,250万円という価値は実際のところ1,246,235円にしかならないことが分かります(これはChatGPTに計算させたもので、正確性の検証はしていません)。以後、数字を丸めて125万円とします。
<② 4,000万円(50歳まで勤務すれば支給されるはずであった追加の退職金)>
退職金がPeakとなる50歳で退職した場合は約5,000万円が退職金として支給されますが、43歳で退職した際に実際に1,000万円が支給されていることから、その差分の4,000万円が機会損失と考え、50歳になった時に追加で支給されるはずであったこの4,000万円が、43歳退職時の価値にしてどの程度であるかを考えます。
これも割引率10%の前提を置いてChatGPTに計算させてみると、20,518,146円となり、約半分の価値でしかないことが分かります。以後、数字を丸めて2,050万円とします。
また少し長くなりましたので、結論は次回へ持ち越しさせて頂きます。
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