
人間関係の基本原理:私が24歳で学んだ信頼関係構築の実践術
こんにちは。SEA SIDE.代表のとしです。
前回は「人間関係とコミュニケーション」シリーズの導入として、7つの実践的アプローチについてお話ししました。今回からは各論に入り、第一回として「人間関係の基本原理」について詳しくお伝えしていきます。
誰もが直面する人間関係の壁
「部下との関係がうまくいかない」 「チームの一体感が感じられない」 「コミュニケーションに自信が持てない」
このような悩みを抱えている方は少なくないでしょう。しかし、多くの場合、問題の本質は私たちが思い込んでいる「人間関係の常識」にあります。
24歳の私が経験した転機
24歳で店長に就任した当時、私は「指示を出して結果を求める」というマネジメントスタイルを取っていました。若さゆえの焦りもあり、目の前の結果を追い求めるあまり、リーダーとしての経験不足から、チームメンバーとの信頼関係を築くことができませんでした。
マネジメントスキルの不足から、チームをまとめることができず、最終的に副店長への降格を経験することになりました。しかし、この挫折が、後の人間関係における重要な学びのきっかけとなったのです。
危機的状況での気づき
降格から間もなく、私は思いがけない機会を得ました。年間最大の売上日を2日後に控えた店舗の代行店長を任されたのです。この時、私は以前とは全く異なるアプローチを試みることにしました。
人間関係の基本原理:4つの発見
「聴く」ことから始まる信頼関係
最初に行ったのは、全スタッフとの1on1ミーティングでした。これまでの私なら、すぐに指示を出していたところです。しかし、この時は違いました。
各メンバーの考えや懸念を深く聴く時間を設ける
すぐに判断や評価をせず、まずは理解に努める
言葉の背景にある感情や想いを感じ取る
この姿勢の変化だけで、チームメンバーの表情が少しずつ変わっていきました。
「権限委譲」が生む主体性
次に実施したのが、責任と権限の適切な配分です。これまで私は「自分で全てをコントロールしなければ」と考えていましたが、それこそが間違いでした。
各メンバーの強みを活かせる役割の設定
具体的な期待値の明確化
失敗を学びの機会として捉える環境づくり
「承認」による信頼の循環
最も重要だったのは、小さな成功の積み重ねを認め、共有することでした。
具体的な行動を即時に評価
チーム全体での成功体験の共有
個人の成長を組織の成長につなげる視点
「対話」を通じた相互理解
従来の「指示→実行」という一方通行のコミュニケーションから、「対話→共創」という双方向のコミュニケーションへと転換しました。
定期的な対話の機会の創出
意見の違いを歓迎する姿勢
共に考え、共に成長する関係性の構築
実践から得られた具体的な成果
この4つの原理を実践した結果:
2週間で店舗の雰囲気が一変
スタッフからの自主的な改善提案が増加
チーム全体のモチベーション向上
結果として売上・利益ともに大幅改善
よくある誤解と実践のポイント
誤解1:「厳しく指導すれば成長する」
→ 実践:まず心理的安全性を確保し、その上で期待値を伝える。厳しさは相手との信頼関係があってこそ効果を発揮します。
誤解2:「結果を出すには細かく指示する必要がある」
→ 実践:大きな方向性を示し、具体的な方法は任せる。これにより、メンバーの創造性と主体性が引き出されます。
誤解3:「褒めすぎると甘えが出る」
→ 実践:具体的な行動を評価し、さらなる改善につなげる。適切な承認は、成長への意欲を高めます。
明日から実践できる具体的なステップ
朝の挨拶を変える
相手の表情を見ながら挨拶する
名前を呼んで挨拶する
一日の開始を共に喜ぶ気持ちを込める
1日1人との対話時間を作る
5分でも良いので、個別の対話時間を確保
業務の話題以外でも会話を楽しむ
相手の話を遮らず、最後まで聴く
良い行動の即時フィードバック
その場で具体的に評価する
なぜ良かったのかを説明する
チーム全体にも共有する
次回予告:影響の輪と関心の輪
次回は、「影響の輪と関心の輪」について解説します。32歳でうつ病を経験した時に気づいた、人間関係におけるエネルギーの適切な配分方法についてお伝えします。
人間関係の改善は、決して一朝一夕には実現できません。しかし、正しい原理を理解し、小さな一歩から始めることで、確実な変化を生み出すことができます。
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