【あすか会議2024レポート】《第6部分科会》先輩経営者から学ぶ志と人生の生き方~正しく生きる心と技術とは~

2023年7月30日(火)

※本記事は、2023年7月6日(土)、7日(日)に開催されたグロービス経営大学院大学の学事行事「あすか会議」についての個人記録です。

※また本記事は、あすか会議全セッションのうち、【第6部分科会 先輩経営者から学ぶ志と人生の生き方~正しく生きる心と技術とは~】についての記録となります。


数々の経験を積み重ね、数々の修羅場を潜り抜けてきた先輩経営者たち。熟達した彼らの生き様は、ただ才能や運によるのか、それとも苦労と経験がそうさせたのか。豪華な先輩経営者たちの経験と視点から生きる上での志、生き方に迫る。

【パネリスト】
伊藤氏(株式会社セブン&アイ・ホールディングス 代表取締役副社長 スーパーストア事業管掌 兼 最高サステナビリティ責任者 兼 最高管理責任者)
高濱氏(株式会社こうゆう 花まる学習会 代表取締役)
村田氏(村田機械株式会社 代表取締役社長)

【モデレーター】
藤沢氏(株式会社国際社会経済研究所 理事長)



モデレーターとのディスカッション

正しく生きる心と技術について語ろう、そもそも皆さんは経営者になりたかったんですか?

伊藤氏:
私はイトーヨーカドー創業家の人間であり、もともと商売は好きだった。父がつくった会社に尊敬はあったし小売りも好きだったが、経営者になるかどうかは自分の意思だけではどうすることもできないものの、「なりたかったか?」と改めて問われれば「なりたかった」と考えている。

村田氏:
高校時代は家業を継ぐイメージはなく、それは大学に入ってからも変わらなかった。大学卒業後は国内コンサル会社に内定をとったが、父親から「勝手なことをするなら勘当する」と言われ、父からの紹介でキョーセラに入社し3年働いた。その後村田機械に入り今に至る、

高濱氏:
私の親は開業医だったが、医者になって継ぐということは全く考えていなかった。中高生のころから日記をずっとつけていて、自分の好きなことは教育だと思っていた。3年4留して大学院に行って遊びつくしていた。30過ぎて大失恋をして、ちゃんと就職しなければいけないと気づいた。就職時に事業提案して「お前が社長をやれ」と言われたことがきっかけだった。

社長のイメージはついていましたか?

伊藤氏:
イメージはついていなかった。父親からも「お前がなりたいというだけで社長にはなれない。周囲から支えられて推されないとダメだ」と言われていた。謙虚な気持ちを大事にしてきた。権力のトップは社長ではない。会社は舞台であり、演者も多くスタッフも多くいる、社長は主役に近い存在であるだけであり、多くの人でなりたっていると考えている。

村田氏:
自分の場合は25歳で覚悟を決めた。ただ権力を取りたいと思ったことはない。社長をとるための権力闘争もないことは同族の1つのいいところかもしれない。社長がゴールではなく、社長としてこの会社をどうしていくかが重要だと考えている。以前自分の息子が中学生のときに「自分に継いでほしい?」と聞いてきて嬉しかったが、「それは俺が決めることではなく、会社とお客様がきめることだ」と返答した。

高濱氏:
睡眠時間3時間で数年間働いてきた。中小企業を経営するのは、リソースもないので大変だった。自分が会社組織の中で権力を持つ存在になるにあたっては、組織は人間の集団だということを意識している。

人生の志はどうやって持ったんですか?また迷い悩んだ際の意思決定はどうされていますか?

村田氏:
志が決まってパワーが決まる人もいるかもしれないけど、私の場合はがむしゃらに毎日やってるタイプ。なんでがむしゃらにできたかといえば、感謝の気持ちが大きい。自分の場合は志は後付けになっているかもしれない。

伊藤氏:
日々のお客様のニーズを満たすことばかりを考えていて、少し前まで中期経営計画もなく足元しかみていなかった。ただ今でも足元のファクトをみることは大事だと思っている。また本気で本音で話すことは欠かしてはならず、出し切らないコミュニケーションはよくない。小売業が就職ランキングには入っていないので、今後はこの構造を変えていきたい。小売業はお客様の喜ぶ顔がみることのできる素晴らしい仕事だと思っている。小売業の地位をあげることが自分の夢であり、そのためには稼ぐ仕組みづくりが大事だと感じている。

高濱氏:
ずっと周囲の人が幸せか不幸かをみてきた。転職サイトがこれだけ露出されているのは、自分の心をだまさないことが大事で、そういう行動をとる人が増えていることなんだと思う。今の子供は自分を見失っているのかもしれないなと思う場面がある。

正しく生きるってなんでしょうか?

高濱氏:
自分を信じること。自分をだまさないこと。

村田氏:
時代に良し悪しはないけど、生き方に良し悪しはある。生きている目的を問い続けることが人生であり、その問いから逃げないこと。問い続けるなかで様々なことが見えてくる。

伊藤氏:
人様に世の中に生かされているという謙虚さを忘れないこと。

聴講者からの質問

どんな子育てをすればいい子供が育つか?自分への問いは何をすればいい?

高濱氏:
いつの間にか夢中になるという体験を大切にするではないだろうか。

他人の悪意に触れた際にどのように自分の心を整えるか。決断ができないときにどうするか

伊藤氏:
なぜ相手はそのような考えにいたるのかを考える。

村田氏:
失敗したらどうしようを考えてしまうからでは?失敗を容認する気持ちがあればいいのでは?

経営者の言うことややることがコロコロ変わるが、どうしたらよいか?

伊藤氏:
変わるのは理由がある。考えを組みとる努力をしつつ、わからなければ聞くべき。また変わる要因を取り除く努力をしなければいけない。

創業家よりも優秀な人がいるのでは?

村田氏:
一概には言えないが、優秀だから経営者になるのではないと思っている。また、なりたいからなるのでもないと思っている



聴講を終えて

メモをとりつつ、一つ一つの言葉を受け止めつつ、自分の意見や考えをまとめつつ・・・頭から汗と蒸気がとまらない時間でした。60分があっという間に過ぎてしまい、「もう終わり?」というのが率直なところです。

聴講前には「こんなすごい人の話を直接聞ける機会はそうそうない」「きっとすごいオーラなんだろう」なんて思っていましたが、いざ会場で話がはじまると、お三方ともとても柔和で聡明な方々でした。

皆様話の構成がうまく、経験に裏打ちされた話なので何よりもおもしろい!ついつい聞き入ってしまう話ばかりでした。
業界やキャリアが違えど、お三方に共通していた点は”謙虚な気持ちをもつ姿勢”だったように思います。話の節々に”感謝”、”謙虚”、”相手の立場”などのワードがでてきたことが印象的でした。

特に胸に刻み込んだ言葉としては
・迷うことは悪くないけど、どこかで覚悟を決める時が必要(村田氏)
・経営者は人形の使い手である。会社という舞台をどう使うか(伊藤氏)
・自分の心をだまさないことが何より大事(高濱氏)
です。

では今回の話を受けて、上記の言葉を胸に刻んで、私は何をしていくの?何を変えていくの?
人によっては自分の志をより強く意識し行動反映していくのでしょうが、残念なことに私には核とした”志”がまだ見つかっていません。
なので村田氏の言葉にあったように”ガムシャラに動いてみる”ことにします。

どう動くのか?・・・
今の仕事?・・・精一杯ガムシャラにやってるつもり
課外活動?・・・グロービスでガムシャラにやってるつもり
ここをさらに高めることは難しそう(ぜんぶ”やってるつもり”だけども)

ということで友人と会社設立することにしました。
今の仕事ではできないことや、志を明確にするきっかけになりそうなこと、あれやこれや・・・ガムシャラにやってみようと思います!

今後どうなるかはわかりませんが・・・

何よりも感謝と謙虚な気持ちを忘れずにやっていきたと思います


続報はまたNOTEに書こうと思います!
以上初投稿でした!
おしまい!




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