第2期絵本ゼミ 第3回のふりかえり
2022年11月13日(日)・・オンライン受講
科学絵本のまとめ
1・科学絵本とは?
『ベーシック絵本入門』より
月刊かがくえほん「かがくのとも」の50年『かがくのとものもと』より
2回にかけて科学絵本とはを学んだ。持ち寄った絵本はとても多くジャンルも多岐にわたっていたが、選んだ理由に、子どもとの思いでなど実際に体験し、科学絵本に触れることで追体験したことが多かったのは、
『ベーシック絵本入門』でも『かがくのとものもと』でも、科学絵本は絵本である。物語絵本と同じように読んだ子どもたちが「楽しい」「面白い」と感じてもらうことが大切であると書かれていることを表しているように感じた。
2・~チーム4で検討した絵本~
*『は、にげる!』
東京ハイジとロッテがコラボして作成された歯磨きを推奨する絵本。全国の歯医者・幼稚園・保育園に寄付されている。YouTubeでは読み聞かせの作品が視聴することができる。
パンフレットの延長のような内容は親しみやすく、わかりやすく絵本形式でが作成されている作品が多く存在するが、「ひとつの芸術形式として存在する絵本」として考えたときに「絵本」としてどうであるのか?を考えて欲しいと
ミッキー先生より提案されました。
*『たいせつなぎゅうにゅう』
いつも飲んでいる牛乳がどのようにして作られているのか、私たちの手元に届くまでを、豊富な写真で紹介していく写真絵本。作者のキッチンミノルさんが取材された牧場の様子も克明に記されているところから牧場で働く人の様子や牛の暮らしぶりなどにも触れることができる。
*『いちご』
彫刻家新宮晋さんが初めて描かれた絵本であり、5か国語で書かれているのも特徴のひとつである。いちごの成長をグラフィックで細やかに、詩的な比喩で表現している。科学的であり文学的であると感じた1冊でした。チームでの検討では解決できなかつたので、ミッキー先生に科学絵本に分類されるのか?と問いかけてみた。
A、分類はひとつの目安である。科学絵本的な性格もある、詩の絵本、多言語の勉強の本とも定義できる。
「科学絵本」の要素をもっているのか?という検討する余地はあるが、科学絵本であるかどうかにこだわることはない。と言われ、納得できた。
*『シマウマ しまうまなぜあるの』
「シマウマのからだはみんなしましまだ。なぜかな、なぜかな、
わかるかな?」など14種類の動物への「なぜ」「どうして」のなぞなぞに自分で考えて答えていく参加型の絵本。巻末には回答が記されている。
子どもたちが動物に抱く「なぜ」の疑問が集まっていて、問いかけであるところから、読み手の発想や想像力が膨らんでいくように感じた。
3・科学絵本の学習を終えて
チーム2のかこさんが『せいめいのれきし』を紹介されました。
この本を読んで真鍋真さんは恐竜博士になられたりと読者の生き方にも影響を与えた名作だと話されたことを受けてミッキー先生からも力をもった絵本と出会うことは子どもたちの可能性を開く力をもっている。日々の生活の中で発見にあったときに司書・図書館が、好奇心、発見につながる本を手渡すことができるということが大切であると話されました。
学校図書館司書の現場にて感じることは、図鑑や科学絵本系を手にとることが多い子どもはその本が好きである。この本のどこが楽しいのか?と問うと嬉しそうに語りだす。普段は物語を好む子どもが科学絵本を手にしているときは、調べ学習で使用するからという理由が多い。
小さな時から親しんできた子どもにとって科学絵本は楽しい絵本であるが、小学校など授業で手にした子どもにとっては勉強のための本と認知しているのかもしれない。調べ学習がきっかけであったとしても興味をもって、楽しく調べることができるような本を手渡すことを心掛けていきたい。
このような体験を通して、親子のお話し会で科学絵本を紹介する時には、「子どもたちは毎日が発見の連続です。問いかけに答えるのは難しいこともあるので、このような科学絵本を手に取って子どもから問いかけられたときの予習をしておくといいですよ。一緒に絵本をみてわかなかったことがわかる嬉しさを体験すると、自分でも調べてみようという気持ちにつながっていきます。」と伝え、幼少期での出会いこそが大切なのではと感じ、届けるようにしている。
ファンタジー絵本を学ぶ
絵本そのものがファンタジー!!
ファンタジーとは、目に見えないものを目に見えるように描くのがファンタジーである。ファンタジーには3つの型がある。
①訪問型・・・現実世界から非現実世界へと行って帰る物語
ex:『かいじゅうたちのいるところ』 モーリス・センダック/作 じんぐうてるお/訳 冨山房 発行:1975年
※行って帰らない場合もある。(思春期以降) 小さな子ども向けは行って帰る場合が多い
②来訪型(エブリディ・マジック)・・非現実世界からやってくる
ex:『メアリー・ポピンズ』 P・L・トラヴァース/作 富安陽子/訳 佐竹美保/絵 ポプラ社 発行:2015年
③ハイファンタジー・・非現実世界
ex:『ホビットの冒険』 J・R・R・トールキン/作 瀬田貞二/訳 岩波書店 発行:2000年
ファンタジー絵本の技法
*動物の擬人化
*時間の使い分け、長い物語への冒険を行っていたが現実ではほんの数分のできごとだった・・。心で感じる時間が特徴である。
「ファンタジーの世界をリアルに表現するために工夫されている技法とは」①左右の見開きで時間がちがう仕組み
②枠で区切られていることが多い
③こまわり
④アニメーション
チーム4+おこちゃん 持ち寄り絵本
*『もりのかくれんぼ』
①訪問型
*『ほんやねこ』
②来訪型
*『まあちゃんのながいかみ』
①訪問型
技法・・左右で違う時間
*『つきのよるのものがたり』
①訪問型
*『だれのパンツ』
①訪問型
☆彡次回1月にはファンタジー絵本の検証に入っていくほかのチームからはどのような絵本が紹介されるのかがとても楽しみだ。☆彡