弁護士のイギリス留学”準備”体験記#6│IELTS勉強再開/スコア取得
こんにちは。
お読みいただきありがとうございます。
前回のエントリーはこちら。
今回は、ロースクールから条件付き合格をもらった後の過ごし方、具体的にはスコアがようやく取れるまでを、振り返っていきます。
2022年1月~2月 IELTSの勉強を再開
前回書いたとおり、2021年12月にようやくKCLからオファーが出ました。
もっとも、当時は、KCLのロースクールの入学要件であるIELTS Overall 7.0、各セクション6.5以上という条件のうち、Writing 6.5をクリアするスコアがとれていませんでした。
本来であれば、オファーが来たらすぐに勉強を再開するべきだったのですが、しばらく腰が上がりませんでした。理由はあんまり覚えていませんが、案件が立て込んでいたのか、やる気が出なかったのだと思います。
IELTS for UKVIの受験を申し込む
結局、IELTSの勉強を再開できたのはお正月明けのことでした。気合を入れなおす意味で、1月下旬にIELTS for UKVIを申込みました。
IELTS for UKVIとは、イギリスのビザ申請の際にスコアを英語力の証明として提出できるタイプのIELTSです。また、イギリスの大学院のプレセッショナル・コースに応募する際にも、いつものIELTSではなく、このIELTS for UKVIのスコアを提出する必要があります。
ぼくは、スコアに関わらず、プレセッショナル・コースに行くつもりだったので、いずれにしもIELTS fof UKVIのスコアが必要だと思い、この時期に受けることにしました。なお、いつものIELTSよりちょっとお高いです。
IELTS for UKVIのスコアと感想
まず、問題の内容は普通のIELTSと変わらなかったと思います。
次に、具体的な点を指摘するのは難しいのですが、何となく、本人認証や試験の監督が厳格だった気がします。また、ぼくはブリティッシュ・カウンセルというイギリスが設立した公益団体で受験をしたので、スタッフは全員イギリス人でした。
肝心のスコアは、Overall 7.0、Writingのみ6.5に足りないという、いつもどおりのものでした。ただ、0.5足りないだけであれば、プレセッショナル・コースを修了してスコアに代えることができるので、早速、KCLのポータルから申込みを行い、確か2、3週間ほどでオファーがもらえました。
これで、スコア不足でKCLに入学できないという最悪の事態は避けられることが確定しました。とはいえ、プレセッショナルで英語の入学要件を補充することになってしまうのは不本意だったので、IELTS for UKVIのスコアが出てからは、ようやく英語の勉強に身が入ったことを覚えています。
2022年3月 ようやくスコアがとれる
この頃には、既に事務所から留学の承認も下りており、ぼくが夏からロンドンに行くことは事務所内でもオープンになっていました。
白状すると、ぼくは、スコアが未達であることに特に触れずに事務所から留学の承認をもらっていました。プレセッショナル・コースに参加することも合わせて了解をもらっていたので、スコアのせいでロースクールに入学できなくなることは無いものの、嘘をつくわけにはいきません。例えば、パートナーから「仕事しながらよくスコアとれたね」とか言われたらどうやって返そうかと、いつも冷や汗をかいていました(笑)
ようやくスコアが取れたのは、3月に受験したIELTSでのことでした。受験直後の手ごたえはいつもどおりで、Writingが6.5に乗ったという確信なんて当然ありません。さらに言えば、どんな問題だったかもよく覚えていません。
ただ、スコアレポートを見たとき、パッと見で6.0という数字がなかったので、やっと取れたんだとホッとしました。ReadingとListeningで点数を稼げなかったので、Overallでは7.0止まりでしたが、それでも、ようやく重荷から解放された気分でした。
勝因は「運」
なぜ、3月のIELTSでWriting 6.5が取れたのか、今でも分かりません。必然的に取れたスコアではないので、完全に神様のおかげです(笑)
受験直後の感触がもっと良かった回もありますし、この回のWiritingのどこがどういう風に評価されて、6.5になったのか見当もつきません。
2月から3月にかけて、Writingばっかり勉強しましたし、通っていた英会話教室でも、Writingを重点的に教えてもらっていました。個人的には、これらの頑張りが実を結んだ感触は全くないのですが、結果として6.5を取れたということは、正しい努力だったのかもしれません、、、いや分かりません。すみません、曖昧な結論で。
こんな感じでスコアを取ったぼくなので、IELTSの勉強のコツは書けません。ただ、もし出願時にスコアの提出が求められるアメリカのロースクールを受験していたなら、スコアが取れない焦りはハンパじゃなかったと思うので、イギリスを選んだのが幸いだったと思っています。
なお、スコアが取れた後は、大学にこれを提出してしばらくすれば、無条件合格(unconditional offer)がもらえます。
2022年4月 Offer Holder Eventに参加
ロースクールから合格をもらって、スコアも取れたとなると、入試関係ではもうやることはありません。つくづく思いますが、留学準備のメインイベントは、出願書類の準備と、英語のスコアメイキングの二つですね。
もっとも、ここからはビザ申請や家探しなど身の回りの生活の準備が徐々に増えてくるのですが、4月はまだ凪の時期でした。なので、この頃に留学関連で何かをした記憶がありません。
当時のメールをたどっていると、4月中旬に、KCLのOffer Holder Eventに参加していたことを思い出しました。これは、ロースクールだけではなく、KCLの修士課程に入学予定の全学生を対象にしたTeamsのイベントで、学生の住む地域ごとに開催されているのか、ぼくに案内が来たのは、「Offer Holder Event: East Asia」とあり、中国、韓国、日本の入学予定者が参加したイベントでした。
ぼくがこのイベントで覚えていることは2つです。
グダグダな進行
司会者の人の通信環境が悪いのか、画面が頻繁にフリーズして、何をしゃべっているのか分かりません(ぼくの英語力のせいじゃないはず)。卒業生のゲストスピーカーが参加し、KCLでの極上の体験を話してくれるという触れ込みでしたが、ログインに手間取っているのか、なかなか現れません。
これは参加しなくてもよかったな、、と思いました。ただ、今思うと、このイベントのクオリティが低かったというよりは、これがKCLの平常でした。入学以降も、事前のアナウンスどおりの時期に成績が発表されない、テストの時間割が直前になって変わる、学生課のメールの返信が異様に遅い、などKCLの学生オフィスの不満を上げるとキリがありません。
授業の内容は基本的に素晴らしかったのですが、このように、その他の面では、KCLはイマイチでしたね。ぼくらの間では、「It’s a King's quality」と、いつも嘆いていました。
日本のことを全然知らない人がいる
ぼくは京都出身なのですが、日本にいる外国人にそのことを話すと、本心か社交辞令かは別として、寺社仏閣のことに興味を持ってもらえて、しばらくはその話で場を持たせることができます。IELTSのスピーキングでも受けが良かったです。
このイベントでは、全体セッションのあと、小グループに分かれて歓談をしたのですが、ぼくのグループは、ぼく以外は全員中国人でした。まあ、East Asiaのイベントならそうなりますよね。
流れで一人ずつ自己紹介をすることになり、ぼくが故郷の紹介をしたのですが、なんだかリアクションが薄い。よくよく聞いてみると、皆さんに「京都=ザ・日本の観光地」というイメージがなかったようです。それだけならまだしも、さらにメジャーな大阪や横浜も良く知らない感じでした(ぼくの英語力のせいじゃないと信じたい)。知っていたのは、東京のことだけ。彼らにとって日本がそれほど縁遠い国だったのは、ちょっと驚きました。
でも、イギリスに来てからウーバーの兄ちゃんやパブのおっさん達と話すと、日本のことなんて、みんな全然知らないんですよね。だから、あの時の中国人の皆さんが普通なのです。その意味で、このイベントは、初対面の外国人と話せる、もっとユニバーサルな持ちネタを準備しようと決意できた良い機会でした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回は、渡英準備が本格化してきた5月以降のことを書きたいと思います。
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