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俳句や短歌

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歳時記を旅する17〔蜩〕中*かなかなや裾から暮れる神の山

歳時記を旅する17〔蜩〕中*かなかなや裾から暮れる神の山

佐野  聰
(平成十年作、『春日』)

 箱根神社は、箱根三所権現として奉られるより前の、今から二四〇〇有余年前、聖仙上人が、箱根山の駒ヶ岳(一三五六m)から、主峰の神山(一四三七m)を神体山としてお祀りされて以来、山岳信仰の一大霊場となったとされる。

 蜩の声は、山間部でも聞かれる。
平地に多いアブラゼミは芦ノ湖の標高(七二三m)では聞かれない。
那須高原(標高約七~八〇〇m)で過ごしていた頃

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歳時記を旅する17〔蜩〕後*蜩やゆの一文字の露天風呂

歳時記を旅する17〔蜩〕後*蜩やゆの一文字の露天風呂

 磯村 光生
(平成八年作、『花扇』)

 江戸時代後期の文化八年(一八一一年)に記された『七湯の枝折』は、箱根七湯の風景や名所・旧跡を絵入りで紹介する。
その「底倉全圖」には、湯宿の番頭らしき男が、紺の暖簾を下げた玄関で、三人の旅人を迎える姿が描かれている。

蜩の声によく似た声にかじか蛙がある。
『七湯の枝折』にも、かじか蛙を「声面白くしてひぐらしの啼に似たり」と紹介する。

底倉温泉のつたや

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