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岡田耕
2022年9月13日 04:58
*「歳時記を旅する18〔萩〕前*初萩の…」「歳時記を旅する18〔萩〕中*道問へば屋号で示し萩の道」からの続きです。*既投稿の記事を分割して再投稿しています。磯村 光生 (平成三年以前作、『花扇』) 五月七日(陽暦六月二十三日)、芭蕉と曽良は、画工の加右衛門の案内で、宮城野など、仙台周辺を遊覧する。『おくのほそ道』にも「宮城野の萩茂りあひて、秋の気色思ひやらるゝ」と、花咲く時期
2022年9月29日 03:13
高﨑 公久句集『青』(令和四年)所収。作者は昭和五十三年に「蘭」に入会。野澤節子・きくちつねこに師事。平成二十八年「蘭」主宰継承。句は、平成二十二年~二十五年の作。人は、自我を脅すものに攻撃を向ける。集団でも、その理想や主義を脅かすものに攻撃を向ける。攻撃で自我が拡大する興奮は止められなくなる。無用な殺戮をする動物は人間だけ。秋の蠅、叩くのは止めておこうと思う。(岡田 耕
2022年9月9日 00:18
加瀬 みづき52歳で世を去った西鶴の辞世の句「浮世の月見過しにけり末二年」。余りある人生五十年の満足と、さらに二年も月を見たという感謝。名月が見えない寂しい夜。今、こうして楽しく過ごせるのは、西鶴様の人生のお蔭。(岡田 耕)
2022年9月5日 03:13
高﨑公久『青』令和四年 文學の森 俳誌「蘭」は昭和四十六年の創刊。作者は、平成二十八年より「屠蘇酌みて今年これより一誌負ふ」と主宰継承。師系は「林火忌や潮流青を深めつつ」という大野林火。福島県いわき市の出身で、野澤節子・きくちつねこに師事し、「牡丹供養赤炎青炎は二人の師」と須賀川で有名な牡丹供養を詠む。東日本大震災の年次の句も収録されているが、「想いの十分の一も表現できていない句を載
2022年9月1日 03:42
土生 重次 (昭和五十三年作、『歴巡』) 元禄二年(一六八九)五月四日(陽暦六月二十日)、仙台に着いた芭蕉一行は繁華街の国分町に泊まる。一昨日からの雨は少し止んだ。仙台は萩で知られる歌枕の宮城野の地。 萩の花の風情について、芭蕉に入門した森川許六は、「萩はやさしき花也。さして手にとりて愛すべき姿は少なけれど、萩といえる名目にて、人の心を動かし侍る。」と評している(「百花譜」『
2022年9月3日 00:13
渡辺 照子草っ原に猫じゃらしが生えていると見る人がいれば、建築工事をする更地としか見ない人もいる。人が違えば見え方も違うもの。猫じゃらしの名は、子犬の尾の意味の狗尾草というが、欧米では狐の尾(foxtail)と見るという。(岡田 耕)(俳句雑誌『風友』令和三年十二月号)