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第55週:日本語教育担当者会/避難訓練/料理ワークショップ

2023年10月16日(月)

・先日、四万十町にある古着・雑貨・本と喫茶の「太陽の眼」の綾花さんから、岡内大三さんの書籍「香川にモスクができるまで ―在日ムスリム奮闘記」発刊イベントのトークショウ登壇の依頼があった。前からこの本のファンでもあったのですぐに快諾。「わくせいPROJECT」としては初の客演となる。

・綾花さんから本書で登場するモスクを取材した番組が今日NHKで放映されるという情報を共有してもらい、庁内で鑑賞する。番組の中で、急遽解雇された実習生がモスク建設のリーダーである男性に相談をもちかけるシーンがあった。辛そうにうつむいて、涙を流す青年の様子から、抱えた借金、不安定な外国での生活、言語の壁など、さまざまな不安を抱える状況が推察できてつらくなった。最終的にその実習生は、リーダーの男性の手助けもあり、他の県での受け入れがきまったとのことだったが、あのシーンは忘れられない。

・来年度の防災企画について、防災プログラム設計を専門とするとあるNPOに事業の相談をする。その世界の最前線的な活動をする団体でも、技能実習生・特定技能外国人と地域の人を巻き込んだプログラムは前例がないという。新しいチャレンジになりそう。(K)


2023年10月17日(火)

・大月町の地域おこし協力隊の湯田さんと渡邊さんが土佐市に立ち寄ってくれたので、近況共有をする。私たちは、わくせいの拠点探しに苦戦していること、協力隊卒業後にどうやって拠点を続けていこうと考えているかなどについて話し、湯田さんたちは旧小学校の校舎を再活用した町営の教育交流拠点「COSA」の運営について。集客などの共通のトピックでも、まちの規模によって課題が変わってくることを湯田さんたちの話から感じる。大月町と土佐市はけっこう離れているけど、地域における多文化共有のイベントを共同でやりたいね、と話した。(M)


2023年10月18日(水)

・ユリ農家さんのところで働くカンボジアからの実習生にアンケートをお願いする。農園の近くで雇い主さんと待ち合わせし、車の後をついていく。農園内のハウスにつくと、雇い主さんが「そんなに着て暑くない?」と実習生に声をかけた。まだ暑い日に、長袖を着た実習生が「大丈夫」と答えながら歩いてきた。日本語が上手な彼女といろいろと話しながらアンケートに答えてもらった。日本語のレベル的にも日常の生活で特に困ったことはなさそうだったが、雇い主さんの話では、高知市などに遊びにいく時にバスの乗り方がよくわからないようで、タクシーを使うこともあったとのこと。本当にタクシーを使ったとしたら、どのくらい料金がかかったんだろう...。一緒にバスに乗って高知市に行ってみるツアーをやってみたら、参加したい人はいるのかもしれないと思った。

・青年団の森岡ちはるさんと打ち合わせ。青年団と実習生とのソフトバレー練習を定期的に行っていくための話し合い。9月の練習には15人ほどの実習生が参加してくれて盛り上がったが、単発のイベントとして終わらせるのではなく、部活動のように定期的に開催し、ゆるく参加できるものだといい。まずは11月に2回、市民体育館と新居小学校でやってみることになった。

・11/23に四万十町にある「太陽の眼」で開催されるトークの打ち合わせ。ライターで編集者の岡内大三さんの著書「香川にモスクができるまで」に関するトークイベントなのだが、モスクが建立されるまでの過程では、香川で暮らす技能実習生たちも関わってくる。そこで技能実習生に関する活動をしている私たちが岡内さんの対談相手として参加することになった。今日は初めての顔合わせ。トークとは関係ないけれど、私が名古屋で働いていたときの知人と岡内さんが知り合いということがわかり、つながるものだなぁと驚いた。(M)


2023年10月19日(木)

・高知県日本語教育担当者会という、地域の日本語教育に関係する人たちの集まりに、市の担当職員の市田さんと参加する。今年の2月くらいに一度お会いした明治大学の山脇先生がゲスト講師としてレクチャーをされていた。いつも現場でミクロな視点で見ていた課題を、山脇さんのレクチャーでは法律や制度といったマクロの視点で見つめ直すとてもためになる機会になった。

・山脇先生のレクチャーの中で「わくせい」を取り上げていただいたり、他の参加者から「活動見てます」と声をかけられたりして、すこしずつ認知されてきている感触がある。(K)


2023年10月20日(金)

・ベトナムからの技能実習生と特定技能外国人を多く受け入れている(企業団独型で)土佐電子さんが、実習生たちむけに避難訓練を実施するとのことで同行させてもらった。

・土佐電子さんは市内の沿岸部、宇佐地区に2軒の寮をかまえており、それぞれに6人前後の実習生たちが生活している。訓練は夜間に実施され、ぞれぞれの寮から近くの高台にある避難場所へ避難する。その後、寮に戻り、その日の反省や持ち物の確認などを行っていた。実習生たちから「何を持っていったらいいか、私たちは外国人だからわからない」と指摘があり、避難する訓練以前に「準備」についてのガイダンスもいるのだな、と感じた。(K)


2023年10月21日(土)

・学芸デザインミーティング(GDM)の5回目のワークショップ。今回は「本づくり」の回。本の“つくり”を学び、実際に製本も体験できるプログラムを実施。詳しくはGDMのレポートにて。

・単発のワークショップはこれで一旦終了。次回からは、来年2月に予定している学芸高校の文化祭へ向け、新しいプロジェクトを展開していく予定。(K)


2023年10月22日(日)

・金曜の実習生たちの避難訓練に続いて、次は地域の人たちが主体となって取り組む避難訓練を見学させてもらう。今回伺ったのは、宇佐地区の東のエリア。朝8時にサイレンが鳴って避難訓練がはじまり、津波避難所の「稲荷神社裏山」には、続々とひとが集まってくる。それなりに急な坂道で、みな息が弾んでいる。避難所では、トランシーバーを使って他の避難場所と連絡を取り合ったり、小学生のリーダーが子供たちの点呼をとったりと、いくつかの作業があった。もしこの場に実習生たちが参加できたら、どんな感じだろうか、と想像する。(K)

・となりのキッチン「インドネシア料理ワークショップ」を開催。一般参加者9名と技能実習生2名の参加があった。今回つくったソトアヤム(チキンスープ)は、家庭料理とのことだったので調理はごく簡単なものかと思いきや、鶏(一羽まるごと)を茹でてから、さらに揚げたり、スープの素となる材料をミキサーにかけて炒めたりとけっこうな手間がかかる料理だった。それでも、意外とさっぱりで素朴な味のスープは最高においしかった(家でつくれるかどうかはわからないけれど)。途中で飛び入り参加してくれた新居で働く実習生たちは、調理のサポートをしてくれ、日本人の参加者とも仲良くしゃべっていた。後日、日本人の参加者から、実習生たちと一緒に大学の学祭に行くことになったという報告をもらった。こういった繋がりが、少しずつでもできていくのはとてもうれしい。(M)

・この日は16年振りの土佐市長選挙の実施日でもあった。投票率は下がってしまったらしい。市役所に席を置く僕らがここで政治活動をすることはないけれど、市外から移住してきた身としては、行政の動向はとても興味のあるトピック。引き続き気にしていきたい。(K)


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