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青春について。
ASIAN KUNG-FU GENERATION
「サーフ ブンガク カマクラ 完全版」リリースに寄せて…
彼らのWeezerは歳を重ねても健在であった。
15年越しの完全版に織り込まれていたのは、古今折衷の青春。
しかしながらその音は、15年の集大成が詰めこめられたパワーポップでもあった。
青春とは大抵、ティーンエイジから始まるものであるが、ティーンエイジで終わるわけではない。
当人が青春を自覚している限り、きっといつまでも続くのであろう。
そんな青春はやがて積み重なって、次第に色味が増していくのだ。
このアルバムを聴いて、そう感じた。
少なくとも今の私も、それに共感できるくらいの青春を謳歌している自覚がある。
今を生きる私はティーンエイジ以上に自由で、しなやかな日々を過ごしていた。
そう、何よりも「今」が大切だと言い切れるほどの瞬間を過ごせているのだ!
(それは今、私がほとんど何にもとらわれていない境遇にいるからかもしれないが…)
このアルバムに詰め込まれている、2008年の青春も、2023年の青春も彼にとっての青春なのだろう。
その歳、その時々にならないと感じることができない艶やかな感性があり、彼はそんな想いを大切に温めて歌にしたのだ…
私は時折、胸が苦しくなる感覚を覚えた。
それは振り返る先の景色に焦がれながらも前に進まんとする彼の強さと、儚さだと思う。
こんなナルシズムに浸れる日々もいつかは終わるのだ。
悲しいことではあるが、それは未だ見ぬ明日の話である。
であるから僕は、ナルシズムに浸れている今、この瞬間を謳歌することで私の、
私だけの青春に色をつけるのだ!
アジカンに聴き溺れている僕は、この盤で「青春」というものを再認識したのであった。
盤に想いを馳せたので近日、湘南へ参ず。