
聴いたら見つかった
昼休憩に日記を書いていて、朝礼前の冷ややかな視線をふりかえることで、こどもの話をしっかり聴くという結論に至り帰宅した。
先に帰宅していた息子が、帰りに見つけた虫の種類を調べていると報告してくれた。
「見たことない形だし、クッキーみたいな匂いがした!」
と興奮していた。
「宿題は?」
の言葉を飲み込んで一緒に図鑑を覗いた。これじゃないこれじゃないとページをめくり、
「ここにないってことは、新種をみつけたのかも!」
と興奮していた。
んなわけ、と心の中で思いつつ、
「もう一回確認しにいく?」
と聞くと、
「捕まえたんだけど家の鍵を開けるためにポストに入れておいたのに、その間に逃げちゃった。」と言われた。
私にとって「新種かどうか」を確認するより、「ポスト内に虫がいないか」を確認する必要が発生したため、2人で再度確認した。ライトで照らすと、ポスト裏に潜んでいた。
「ちゃんと確認してくれ!」
という言葉を飲み込んで虫籠にいれて再度観察したが、図鑑からは特定できなかった。
「生物学者のところへ持って行きたい!」というが、すでに午後6時になるところだったので思いとどまらせて(どこにいるか知らないし)、虫籠に入れたまま宿題をはじめた。
夫が帰宅し、写真で虫の種類を判定してくれるアプリで確認すると、サシガメ?というカメムシの一種だった。
確かにお尻がカメムシっぽい。と納得し、早速逃がしていた。
話を聞くことよりも宿題を優先していたら、今頃ポストの中でカメムシが暮らしていたと思うと、話を聴き、付き合って本当に良かったと思った。