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私たちは、人が自由になれる「物語」を届けたい。【5000人の節目に】

2020年3月7日、Torusのnoteフォロワーが5000人を超えました。

2019年7月のキックオフから8カ月余。

週1本出せるか出せないかのペースで続けている零細オウンドメディアで、これだけの読者とつながれるとは、始めたころは想像もつきませんでした。

この節目に、Torusが伝えてきたことを改めて振り返りたいと思います。

「テクノロジー化する時代に、あえて人を見る」というコンセプトで始めたものの、最初からはっきりとしたイメージがあった訳ではありません。

「なんらかの余韻や問いが残る記事を」
「読む前と後で、見える風景が異なるような体験を」

そんな気持ちで、一つ一つコンテンツを作ってきました。

例えば、あまり知られていない世界を知っている人に登場いただいたり。


あちこちのメディアで紹介されてきたような人も、知られざる内面や異なる切り口を伝えてきました。


読者からの「反応」
最初は、私たちの伝えたいことが本当に届いているかどうか不安でした。手紙を入れた瓶を海に流し、誰かが拾って読んでくれるのをただただ祈るしかない、という気持ちと言えばいいでしょうか。

数カ月続けるうち、読者からの反応が明らかに増えてきました。時には予想以上に熱く。



「仕事」でなく「人」にフォーカス

社員の描き方も、相当議論しました。「仕事を頑張っている」という姿だけを伝えることが、オウンドメディアの役割なのか。それは違うだろう、と。人としてどんなことを大事にしているのか、そういうメッセージが伝わるものにしようと。

Newsweek Japan,Business Insider Japanなど4つの主要ニュースメディアにも転載されるようになったほか、noteでも様々なかたちで記事が紹介されました。

始まって間もない小さなメディアのコンテンツから発せられるメッセージを、編集者たちが注目してくれたことに感謝しています。

「当たり前」から自由になる物語

フランス文学者の千野帽子さんは「人はなぜ物語を求めるのか」(ちくまプリマ―新書)で、人は「物語る動物」だといっています。私たちは社会や自分自身を物語のフォーマットで理解する生き物であり、物語によって救われたり、苦しめられたりもすると。

 ストーリーが人を救うこともありますが、その一方で、僕、あるいはあなた、ひとりひとりの人間の個別の状況によっては、逆にストーリーが人を苦しめたりすることがあります(正確には、僕やあなたがストーリーを使って自分を救ったり、苦しめたりすることがある、というべきでしょう)。
 人間は物語る動物である、ということを自覚することで、ストーリーのフォーマットが悪く働いて、自分が苦しい状況に陥る危険を減らし、あわよくば、『ストーリー』のいいとこだけを取って生きていきたい。
 僕はそういう虫のいいことを考えています。
(いずれも「人はなぜ物語を求めるのか」から抜粋)

これを読んでから、どうせなら救われたり解放されたりするような、世界の見え方が少しでも変わるような「物語」を届けたい、と思うようになりました。美しい話だけでなく、ときには重たく苦い話も混ぜながら。

それは、最初に私たちがこのメディアを始めるにあたって考えたこと。Torusを通じてさまざまな物語に触れた人たちが、自分のなかの『当たり前』から自由になれたらという思いから変わっていないことに、あらためて気づくのです。

Torus 編集チーム一同

Torus(トーラス)は、AIのスタートアップ、株式会社ABEJAのメディアです。テクノロジーに深くかかわりながら「人らしさとは何か」という問いを立て、さまざまな「物語」を紡いでいきます。
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