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違いが生まれ続ける開かれた空間

前回はこちら「私たちが想い描いている世界」
https://note.com/torus2020/n/n669b9e3cdb87

本日は、トオラスが組織づくりの上で大事にしている
「非平衡開放系」という考え方について、
トオラス共同創設者である田原真人による解説をお伝えします。

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「違いが生まれ続ける開かれた空間」

みなさんは、「エントロピー増大の法則」という言葉を
聞いたことがありますか?
 
エントロピーというのは、乱雑さを表す量で、
自然界では、放っておいたらひとりでに乱雑になっていく
というのがエントロピー増大の法則です。
 
机の上は勝手に散らかっていくけれど、
勝手には片付かないなーというのを思い浮かべれば、
当たり前のことを言っているような気がしますよね。

ところが、生き物の身体は、
勝手に秩序を生み出していくようにみえます。
 
物質は、ひとりでに乱雑になっていくのに、
生き物は、ひとりでに秩序化していく。
 
これは、いったい、どういうことなんでしょうか?
 
この問題を大きく前進させたのは、
イリヤ・プリゴジンという人です。
 
彼は、エントロピーが減少する(秩序化する)ための条件を詳しく調べ、
散逸構造という考え方を提出し、
ノーベル化学賞を獲得しました。
 
複雑系の物理を研究していた大学院生時代に、
プリゴジンが東工大に来て講演をするのを見に行ったことをよく覚えています。

プリゴジンたちが明らかにしたのは、

「非平衡開放系であれば、エントロピーが減少する可能性がある」

ということです。

簡単な言い方をすれば、

非平衡(均質じゃない状態)
開放系(外部とやり取りがある状態)
 
つまり、外部からエネルギーや物質のやり取りがあれば、
無秩序の状態から秩序が生まれるのです。


一番、分かりやすい例が「対流」です。

液体を入れた容器の下を暖めると、
容器の中に対流構造が生まれます。
 
これは、外からエネルギーが出入りする容器(開放系)によって、
温度が均質でない状態(非平衡)が生まれたことで、
液体分子が運動し続ける状態が保たれているのです。

これを、コミュニティに当てはめてみると、

非平衡(参加者の持っている情報、強み、考え方などが均質じゃない)
開放系(コミュニティに人や情報の出入りがある)
 
ということになります。

外部に開かれた環境であることで、
様々な違いが常に生まれていているため、
話し合ったり、協力したりする必要と意味が生まれ、
メンバーは動き始めるのです。
 
閉じたコミュニティや組織は、
硬直化していきます。
 
だから、組織を「非平衡開放系」にしていくことが大切なのです。
 
でも、どうすれば実現できるのでしょう?


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いかがでしたか?

私たちトオラスは、「非平衡開放系」の組織を実現するため、
これまでもさまざまな工夫にチャレンジしてきました。

しかしそれは、一度仕組みをつくれば達成できるというものではなく、
つねに目指し続ける「姿勢」のようなものだということがわかってきました。

現在も私たちは、それをどうしたら実現できるのか、日々の工夫を重ねています。

次回は、
「Zoomオンライン革命」についてお伝えします。
https://note.com/torus2020/n/ncaf3b285dcdf

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