株式会社アピリッツ(4147)の成り立ちやビジョン・ミッション
個人投資家さんへのIRセミナーでお問合せを頂くこともあり、また決算説明会資料や会社HPではなかなか記載するには補足的な定性情報でスペースの関係で記載することのない成り立ちやビジョン・ミッションについて投稿しようと思います。
成り立ち
当社は2000年7月に慶應義塾大学湘南キャンパスの学生数人が集まって起業したことがスタートです。1990年代後半から2000年代前半で多くのベンチャー企業が起こったあの時です。当時お世話になっていた恩師等の所謂『エンジェル投資家』にご出資頂いたり、慶應義塾からもアントレプレナー支援資金の適用を受けて出資して頂いていました。当初は株式情報の配信サービスを行っていましたが上手くいかず、その後Webとモバイルサイトのシステム開発へシフトし、それが現在のWebソリューション事業へ変遷していきます。
創業~2005年頃(初代代表=退任済)
株式情報を配信するサービスを行っていましたが上手くいかず、Webとモバイルサイトのシステム開発へシフトしいきました。
2005年~2010年(2代目代表=退任済)
現在の代表・和田がジョインしたのもこの頃です。なんと中途採用でのジョインです。Webソリューション事業においてECサイトにおけるレコメンドや検索エンジンなどのASPサービスを構築し、事業を起こして順調に成長しましたが、他の不採算事業の影響もあり途中より業績悪化して経営危機に陥ります。
2010年~2015年(3代目代表=現常勤監査役)
そこから3代目代表による経営の立て直しを行います。と同時に現代表の発案でPCブラウザでのオンラインゲーム事業を開始したのもこの頃です。
2015年~2022年(4代目代表=現代表取締役)
現在の代表の和田がここで4代目の代表取締役CEOになります。Webソリューション事業は順調に成長して、オンラインゲームも成長します。ここから上場を目指すように準備に入り、2021年2月25日に上場を果たしました。
代表が変わるのは当社は成り立ちから言って非常にフラットでガバナンスが効いることを示しています。その時その時で、独立役員や普段は経営に口を出さない大株主なども意見交換し、「その時点で、誰が最適な人材なのか」を決めて、全員で代表を選ぶ背景がありました。これは非常に珍しいと思います。
Vision Mission
Vision
「ザ・インターネットカンパニー」
Mission
セカイに愛されるインターネットサービスをつくり続ける
成り立ちで記載しましたが当社の起こりはWebとモバイルサイトのシステム開発です。お客様は、何かしらのインターネットに関わるtoC向けの事業展開をしている企業様が多く、現在もそういったお客様が多いです。そして、我々の顧客の先には、そのサービスを使うユーザー様もいます。また、途中から事業を起こしたオンラインゲームも同様に多くのユーザー様がいます。
お客様のやりたいビジネスを共に作り上げて、ともに成長し、ひいてはそのお客様のサービスを使うユーザー様の生活がよいものへ変革していくことを目指す、三方良しのビジネスだと思っています。「単なる受託開発でしょ?」と揶揄されることもありますが、お客様では出来ないことを担い、かつ、その先のユーザー様の生活などがよいものへ変革するためのラストワンマイル的な存在であることは、十分に社会的な意義のある事業だと思っています。
我々は今まで事業を営んできた「インターネット」に両事業で関わり続け、直接的なお客様だけでなく、そのお客様のサービスを使うエンドユーザー様に愛されるインターネットサービスをこれからも作り続けたいという想いでビジョンとミッションを上記のとおり掲げました。
ちなみに、「インターネットカンパニー」ですから母音なので「ジ」なのでえすが「ザ」にした理由は、様々なインターネットサービスを扱っており、インターネットサービスといえばアピリッツという会社を目指していこうという方向性を示す意味と「インターネットカンパニー」を強調する意味でも、「ザ」にしました。
また、ミッションの「セカイ」は、単なるグローバルという意味での「世界」ではなく、バーチャルやコミュニティという意味合いも入れたいという想いを込めて、カタカナで「セカイ」と表記することになりました。
実は、これは創業当時からあったものではありません。成り立ちで記載したように、紆余曲折を経てここまでくる過程では考える余裕もなかったのも事実です。暗黙知的にはありましたが、明文化もされていませんでした。しかしながら事業が成長し、社員数も増加して、上場を目指すような会社になった時に、将来のことを考え、「会社のビジョンを再定義しよう」となり、経営合宿を行い決めたものです。
また、それを考える中で、作り手である従業員も、とても大切な存在です。自分たちの存在意義を感じられるものにしたいという想いもありました。
故にアピリッツが目指しているのは、顧客と社員に寄り添い共に成長しながらセカイを代表するインターネットカンパニーになることでありビジョンとミッションを決めました。
当時みんなで行った合宿の様子が自社メディア(アピリッツスピリッツ)にあります。
※toC向けって???
下記が事例になります。我々の直接的なお客様はKADOKAWA様になりますが、KADOKAWA様は多くのレーベルを持っていて書籍等も出版しています。それを購入する個人のお客様がいらっしゃって、我々がKADOKAWA様のサービス開発を行う事で、そのKADOKAWA様の顧客である個人への影響も与えることになります。大きなくくりで言うならば、我々のお客様はKADOKAWA様だけでなくKADOKAWA様の抱えるお客様も我々のお客様であるのです。
おまけ(株主構成にもアピリッツらしさがあります)
ベンチャーで上場企業というと「ファウンダーの代表がいて株式保有も半分程度は代表が持っている」という会社が多いかと思いますが、当社は前述したとおり、成り立ちが稀有です。株主構成にも特徴がありますので、よい機会なので記載しておきます。
①株式会社エイ・ティー・ジー・シー 39.06%➡エンジェル投資家
②クリプトメリア株式会社 8.05%➡エンジェル投資家
③魚谷 幸一 4.69%➡元役員(退任済)
④和田 順児 3.42%➡現代表
⑤三浦印刷株式会社 2.26%➡元取引先
⑥笠谷 真也 2.21%➡元従業員
⑦BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG 2.14%
⑧アピリッツ従業員持株会 2.05%
⑨株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ 1.51%➡元取引先
⑩楽天証券株式会社 1.22%
とういう感じです。大株主はまったく経営には口を出すことはありません。出口戦略も現時点では保有すると伺っております。
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