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『さみしい夜にはペンを持て』 ー書くことが苦手なあなたへー


前置き


・自分は書くことが、すごく苦手だ。

・小学生の頃、夏休みの宿題で読書感想文があった。その時は、東野圭吾に夢中になっており特に好きだった『秘密』の感想を書いた。

・今でも鮮明に覚えている、あの時夢中になって自分が知っている言葉の限り感動を伝えるためにがむしゃらに書いた。

・しかし、書いていくうちにだんだん歪な文章になっていくのが分かり最後には勢いもなくなった。

その後、母親にその感想文を見られた時にものすごく大笑いされた。本人は別に悪気はなさそうだったけど、自分は書くのが苦手なんだという強い意識が埋め込まれた。

・そこから、中高とあまり自分で文章を書かずに受験勉強ばかりしてそのまま大学生になった。

・けど、大学生になった途端にレポートなど自分の意見を異常に求められた。なんも書くことが思い付かず締切ギリギリに提出する毎日だった。

・そんなことを続けていると、書いても合ってるのか分からないし終わらないレポート作りに嫌気がさしてますます書くことへの苦手意識が強まった。


・そんな中、本屋に行った時この本に出会った。ハードカバーで1500円で買うか、かなり迷い本屋の中を永遠と徘徊していた。結局、この本に何か運命のようなものを感じてどうしても諦めず買った。

・読んでみると、自分の中の書くことの思い込みがすべて崩壊して自分も書いてみたいと心の底から思うようになった。


感想


・舞台は海の中。学校で人間関係がうまくいかないタコジローはある日学校を休んで公園に行く。そこで、ヤドカリのおじさんと出会い「書くこと」について教えてもらうが..

・ここまでがあらすじ。このヤドカリおじさんを通して書くことを教えてくた。とても文章がやさしくて読みやすく、本を読むのが苦手な人にもおすすめしたい。

・これを読んで、自分の今までの書くことの意味が180度変わった。

・この本は文章術の具体的な方法が書いてはいない。なぜ人は書くのか、書くってどういうこと?など書くことの本質を解いてくれるのである。

・今まで書いてきたのは先生や親に見せるための、他人のために書いてきた。しかし、ここでいう書くことは自分のために書くことだった。要は、もう一人の自分と対話することが書くことなのだ。

僕たちが生きるうえでの最大の謎。(中略)  それは『自分』だ。自分は何者なのか。心の奥底にいる自分は、なにを考え、望んでいるのか。(中略) もちろん、こういう疑問と向き合わない生き方もありえる。日々の生活に流され、学校に流され、仕事に流され、それだけで終わる生きかたがあってもいい。ただおじさんは、自分のことを知りたかった。そしてほんのすこしだけ、分かってきたような気がするのさ。これを書いてきたおかげでね。

『さみしい夜にはペンを持て』p89

・これというのは、日記のこと。自分が何に感動したり、悲しんだりしたのか。どうして悲しんだりしたのか。その時の自分を言葉によって客観的に見ることができる。自分の日記を読んでみることで、自分でも分からなかったことが初めて分かる。

・時に、自分のことが嫌いになることだってある。そんなとき、ふと日記を読んでみると自分の知らない魅力に気づく。

・日記は自分のための文章を書くためにうってつけだ。

・これからnoteに日記を書いて、自分が何を思い、考えているのかもっと知ってみたい。



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