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記事抜粋48

Previously, 記事抜粋47 | LinkedIn


もう8月に入っているんだが旧・統一教会に解散請求が出る気配が無い。

ということで:

  1. 統一教会関連の企業と団体 - Wikipedia 徹底して関わりを持たない、持たせないことが必要と思います。

  2. 統一教会に5億4700万円奪われた女性の人生 「縄文時代の祖先」まで持ち出す強引な論理とは | デイリー新潮 (dailyshincho.jp) やることがでたらめです、こいつら。

  3. 警察はなぜ旧統一教会を放置し続けた? 1995年の摘発を退けた「政治圧力」|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com) 解散させられない政府・官庁を信用するべきではないと思います、日本国民。

  4. 【独自】安倍元首相を撃った山上徹也が供述した、宗教団体「統一教会」の名前(現代ビジネス編集部) | 現代ビジネス | 講談社(2/2) (gendai.media) ここにもあるように「最大派閥、安倍派を牛耳る安倍氏が亡くなった、次のリーダーがはっきりしない安倍派は迷走するかもしれない。これまで安倍派だった下村博文、西村康稔、世耕弘成、萩生田光一といった有力者は、みな安倍氏がいるから大人しくしていた。だが、その軛が外れると大変だ。岸田政権の誕生は安倍氏と麻生氏のタッグのおかげだったが、そこにひびが入れば、岸田氏もウカウカしていられない状況になる。参院選は安倍氏の銃撃で同情票がくるので圧勝だろうが、党内抗争になる可能性がある」と本当に同情票で自民党を勝たせてしまいました。しかも参院選が終わるまで情報統制が有ったわけです:片山さつきは警察庁長官を使い奈良県警に圧力! 自民党が隠したい安倍元首相と統一教会の深い関係、名称変更をめぐる疑惑|LITERA/リテラ (lite-ra.com)三浦瑠麗氏、田崎史郎氏、橋下徹氏ら安倍応援団コメンテーターによるスリカエや恫喝については昨日の記事で、指摘したが、ここにきて自民党も直接的な圧力に乗り出した。安倍派入りして先の参院選で当選を果たした片山さつき参議院議員が、なんと警察に情報を出さないよう圧力をかけたことを自慢げに明かしたのだ。片山議員は13日午前9時半すぎ、極右経済評論家の・渡邉哲也氏の〈片山先生、安倍総理殺害に関して、奈良県警からメディアなどへの不確実な捜査中の情報漏洩が起きているように思われます。過去の国会答弁からも国家公務員法の守秘義務違反に該当すると考えられます。適切な対応をお願いできませんか?〉というツイートに、まず、〈長官は後輩、かつ知人なので、聞いておきます〉と返答。それから半日後の同日夕方には、こんなツイートを投稿したのだ。〈警察庁長官に「奈良県警の情報の出し方等万般、警察庁本庁でしっかりチェックを」と慎重に要請致しました。これ以上の詳細は申せない点ご理解を。霞ヶ関を肌で理解する者同士の会話です。皆様の感じられた懸念は十分伝わっています。組織に完璧はありませんが、国益を損なう事はあってはなりません。〉警察庁長官の中村格といえば、官邸の意向を受けて、安倍応援団ジャーナリスト・山口敬之氏の逮捕を圧力をかけて止めたことで知られる人物。片山氏はその中村長官に「霞が関を肌で理解するもの同士」、意図は「十分伝わった」と自慢げに語ったのだ。

  5. 統一教会へ「解散命令」請求をしない文化庁の謎 「信教の自由」を理由に及び腰な政府の姿勢 | 宗教を問う | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net) 夏には解散請求が出ると期待されていたのですが・・・。


[1] で、いつ解散させるんだ?:台湾で勃発…いずれ日本人も「旧統一教会」による「詐欺」の標的になると言えるワケ (msn.com)

  1. 台湾では「犯罪組織」認定していただいて構わんわ。

  2. こいつも指名手配してもらってかまわんわ:

韓 鶴子は、世界平和統一家庭連合の教祖・文鮮明の三番目の妻。
  1. あ、記事を忘れるとこでした。

  2. SNSやマッチングアプリなどで出会った人から、恋愛感情を利用して金銭を騙し取る「ロマンス詐欺」が世界中で被害者を出し続けている。韓国人男性Jさん(34)は、台湾在住の「日本人女性」と名乗る方にフェイスブックを通じてやり取りをはじめた。ビザを取って、韓国で一緒に生活したいと持ちかけられ、お金の工面を申し込まれる。結局、160万円を送金してしまい、その後、音信不通になってしまう。詐欺だと気づいたJさんは、それまでに台湾の電話番号からかけてきた女性とやり取りしたことがあったのを思い出し、その番号をもって台湾の警察に駆け込んだ。

  3. 寄付のノルマをこなすために 台北市警察局の担当者は当初、「台湾の電話番号であっても、犯人はナイジェリアや中国の人間であることが多い」という話をしていたが、その番号が以前、旧統一教会関連の被害で使われた番号と同じだったことが判明した。そこから浮上したのが教会の信者グループ8名だった。日本と同様、台湾でも旧統一教会は巨額の寄付金が問題になっているが、教団は政界に食い込んでもいるという。「問題の信者グループは過去、寄付ノルマをこなすため、別の詐欺事件を起こしていたようです。でも、その矛先が教団に向かわないためか、4月ごろにはグループごと脱退して、教団は警察に『辞めた人々のことなので分からない』と返答したそうです」信者グループは台湾人のほか、本土出身の中国人もいたというが、なぜ彼らが日本人を成りすましたのかは分からない。フェイスブックでは、美女のプロフィール写真なのに「水慎水太郎」という奇妙な男性名になっていた。「私にはそれが男性の名前と分からなったので…」とJさん。その後、彼が韓国の警察にも捜査協力してもらっていたところ、台湾ではグループのひとり、電話に出たと思われる女性が警察に連行されたという連絡があったという。そして、その女性は少なくとも2名の日本人、4名の韓国人、計6名の男性と電話で話して金をだまし取ったと供述した。「ただ、女性は電話で話すことを頼まれただけで、4000台湾ドル(約1万8千円)ぐらいの少ない報酬をもらっただけだそうです」(同)「水慎水太郎」などという奇妙なアカウント名、日本人ならおかしいと気付きそうなものだが、ロマンス詐欺の厄介なところは、主に外国人を狙うため、言葉のコミュニケーションがしっくりこなくても相手を信じてしまうことである。そして、国境を超えているため捜査を難しくさせている。多くの手口は、ルックスの良い男女を装って、恋愛感情を利用。結婚をほのめかしてビザ費用や渡航費、将来の結婚資金などが要求される。7月下旬、台北市警察局に問い合わせると、「事件については捜査中のため」と現状について教えてもらえなかったが、「被害報告があっても、必ずしも有罪とできないものもあり、とても厄介」とした。また、旧統一教会の信者グループによる犯行と見られるが、「教団が関わったという証拠がない限り、教団への捜査はない」との回答だった。

  4. 日本でも起こり得る統一教会がらみの詐欺 台湾での宗教による巨額寄付問題に取り組んでいるリー・シリン氏によると、「最近は信者が減少傾向にあるせいか、教団の寄付ノルマが厳しくなって、犯罪に走る信者がいる。しかし、あくまで寄付なので教団は関与していない立場で逃げている。台湾では旧統一教会は政治団体を持っているので、警察も安易に捜査をしたがらない」という。日本で起こっている問題とかなり類似性があるが、「台湾の場合、黒社会と呼ばれるマフィアの連中が、集金の手助けをしたり、詐欺をやる信者を国外に逃がしてからやらせるケースもあって、なお立件が難しくなっている」そうだ。被害者に日本人がいることについても、台湾警察局は回答しておらず、日本でもこれと結びつく被害報告はまだ聞かれていない。ロマンス詐欺の場合、「事件として発覚したら恥ずかしい」と思う被害者が泣き寝入りするケースもあり、伝えられている以上の被害があると推察できる。日本では安倍晋三元首相の殺害事件から家庭連合をカルトと見る見方が強まったからか、一部の信者たちが無数の関連団体などに移って別動隊として活動していることが分かっている。万一にも彼らが台湾のように犯罪までして集金活動を始めるというなら、ゲリラ的な反社会的集団として手に負えなくなってしまうが…。

  5. ところで、ロシアの政治体制はともかく、シベリア収容所ってのはなかなかのシステムだと思っていて(収容された囚人たちもそこで新しい「家族」をつくったりしていて、ちゃんと「生活」が有る。)、日本もこれを実質的に取り入れることは可能だし、おそらく出所者の救済にもなると思う。高級人材なら移民を連れてきてもいいが、低コスト労働などは懲役後対策として区画を設けてそこで働かせてもいいと思う。

[2] 東海のホンダ系部品各社 電動化対応を加速 中国メーカー開拓急ぐ (msn.com)

  1. あ、ユタカ技研さんって会社だそうです。

  2. チャンスだ、中国。輸出規制も無い。

  3. 東海地方に本社を構えるホンダ系部品メーカーが、電気自動車(EV)など電動車向けの部品開発を急いでいる。主戦場である中国を中心にEVが急速に普及拡大し、ガソリン車主体の日本車メーカーが苦戦を強いられているためだ。中国での生き残りに向けては、鍵を握る現地メーカーへの拡販に各社とも心血を注いでいる。(川原和起)

  4. 武漢でロックダウンが有ったとき、部品が入ってこなくなって日本での生産も止まったでしょう。既にそういう状態に有るので俺はあまり気にしてはいないんだね。

  5. まあ、俺が手を出す分野でもないし。

[3] 中国EV業界が海外現地生産に熱視線 貿易摩擦を回避 (msn.com)

  1. 【東方新報】中国の電気自動車業界が海外での現地生産に力を入れている。中国EV大手の比亜迪汽車とブラジル北東部のバイア州政府は7月4日、同州沿岸部のカマサリ市に大規模な生産拠点を建設すると発表した。プロジェクト全体の投資額は30億レアル(約877億円)に上る。BYDのEV現地生産発表は、昨年9月のタイに続いて2か国目。ブラジルでは2024年下半期に生産を開始し、年間15万台の生産を計画している。また、現地で5000人を超える雇用を創出する見込みという。BYDの李柯副総裁は「ブラジルに大型生産拠点を構築することは、米州市場でのBYD発展の重要な一歩だ。世界的な気候変動に対応し、人びとの生活の質を向上させる上で、大きな役割を果たすことになる」と述べている。中国EV各社が海外現地生産に乗り出す背景には、中国EVの輸入拡大に危機感を募らせた各国政府が高関税を課す動きが出ていることがある。トルコは今年3月、中国から輸入されるEVに40パーセントの追加関税を課すと発表し、即日実施した。保護主義を警戒する中国政府は6月、「EVを生産する中国企業の海外進出を支援し、より多くの国の人びとが科学技術の進歩の果実を受け取れるようにする」との方針を公表した。その直後、上海汽車集団、BYDなど中国EV各社は政府方針に呼応するように海外工場に投資すると発表している。良い傾向だ。

  2. 官民挙げてEVの海外進出を進める中国には苦い経験がある。3年前、欧米各国の第5世代移動通信システムから中国最大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)製品が締め出されたことが話題になった。米中関係の悪化が影を落としたのだ。ファーウェイはまた少し違うが。

  3. もっとも、BYDが進出したブラジルと中国の関係はこれまでになく良好だ。ブラジルにとって中国は最大の貿易相手国でもある。今年4月に中国を訪問したブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領は、到着翌日には上海にあるファーウェイの研究開発施設を訪れ、欧米各国とのスタンスの違いを際立たせた。習近平国家主席との会談では「両国関係を貿易面にとどまらず、深化させていく」と述べ、関係深化のために15もの覚書に署名した。ブラジルがファーウェイ製品を買うのはかまわんでしょう。

  4. もっとも中国EV業界の海外進出に「死角」がないわけではない。7月下旬、BYDがインド企業と進めていたEV合弁生産に向けた10億ドル(約143億円)規模の新規投資計画が棚上げされたと報道された。詳しくは伝えられていないが、安全保障上の懸念があるとしてインド政府が難色を示したとされる。同じ新興国でもブラジルとインドでは中国へのスタンスは大きく異なる。一方で、気候変動問題を考えれば協力する必要があるだろう。いずれにせよ、中国のEV業界が貿易摩擦を避け、海外生産を目指すことだけは間違いなさそうだ。(c)東方新報/AFPBB News【翻訳編集】(c)東方新報/AFPBB News

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ところで、中国が国内だけでなくグローバルに進めるべきBEVシフトの欠かせない武器はLFPだ。やっと本来やるべき型にたどり着いたと言える。
いずれ急速充電にも対応しなければならないし、もっと電池システムを軽量化する必要が有るが、そのための有効な手段である硫化物全固体電池に関しては、中国が今力を入れているアルジロダイトでもいいという気がしてきた。

  • レート特性が今一つなので今まではあまりいいことを言ってこなかったが。

  • 急速充電よりもシステム軽量化を重視するということだ。

  • アルジロダイトなら量産立ち上げも早いだろう。

  • 早く経済効果を出さないと原油価格がどこまで上がるかわからない。

ただし、LFPを使えるようにすることだ(電圧は上げてもらってもかまわない。Mnならコストは上がらない。)。Niはどうせ足りなくなる。

[4] 取り敢えずはこれでいいんだが:米原油生産、今年は過去最高の見通し-サウジの減産に対抗する格好に - Bloomberg

  1. 米国の原油生産は今年、従来想定よりも速いペースで増加し、サウジアラビアの減産で需給が引き締まっている市場に追加供給をもたらす見通しだ。米政府のリポートで明らかになった。米エネルギー情報局(EIA)が8日公表した月次リポートによると、予想を上回る油田の生産性や原油価格上昇に支えられ、米生産は2023年に過去最高の日量1280万バレルになる見込み。従来予想は同1260万バレルだった。22年の実績は日量平均で約1190万バレル。一方、今年の石油製品の米消費量については、従来予想から下方修正した。空の旅ブームが失速し始めるのに伴い、7-9月(第3四半期)のジェット燃料使用量は従来予想を4%下回るもようだ。ガソリンとディーゼル油の消費見通しも7-9月と通年ともに引き下げられた。

  2. 石油化学から天然ガス化学へのシフトも進んでいるし、BEVもTeslaが頑張っているけど「vs. HEV mode」だから効率が悪いんだね。

  3. 中国にBEVシフト輸出してもらうしかないだろうね。

  4. 中国は、鈍ってはきたが原油消費量もまだ増えている。輸送セクタはBEV等50%、HEV50%で世界のどこよりも速く消費量削減できるポテンシャルは有ると思う。

[5] それしか抑止力は無いから:岸田首相、「核抑止論」批判に向き合わず 広島に続き長崎でも 長崎市長は核抑止脱却を訴え (msn.com)

  1. 俺は自分が被害に逢いながらも核全廃を訴える人たちを尊敬しているが、現状ではそれしか抑止力は無いから。

  2. 岸田文雄首相は9日、台風接近に伴い欠席した長崎市での平和祈念式典に寄せたビデオメッセージで、核軍縮への取り組みに全力を尽くす姿勢を強調した。だが、核兵器を全面的に違法とする核兵器禁止条約や、核抑止からの脱却への道筋については、6日の広島市での式典に続いて言及しなかった。被爆地は核廃絶への具体的な行動を求めているが、深い溝は埋まらないままだ。首相は「『核兵器のない世界』を実現するため非核3原則を堅持し、たゆまぬ努力を続ける」と説明。核軍縮の具体策については「核拡散防止条約(NPT)を国際社会が結束して維持・強化するよう訴え、取り組みを主導する」と触れるにとどまった。一方、被爆2世の鈴木史朗長崎市長は平和宣言で、広島サミットで発表された核軍縮に関する共同文書「広島ビジョン」が肯定した核抑止論を全面的に否定。「私たちの安全を本当に守るには、地球上から核兵器をなくすしかない」と訴えた。核抑止脱却は、広島市での平和記念式典でも、松井一実市長や湯崎英彦広島県知事が求めた。だが、政府は「核抑止力を含む米国の拡大抑止が不可欠」との立場を崩さない。鈴木市長は「日本政府と国会議員に訴える」と前置きし、核禁条約への署名や第2回締約国会議へのオブザーバー参加も求めたが、この点についても首相が触れることはなかった。9日に予定されていた長崎の被爆者団体と首相の面会は、月内に行われる見通し。(近藤統義)広島ビジョン 今年5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)でまとめられた核軍縮に焦点を当てた文書。核兵器について「防衛目的のための役割を果たし、侵略を抑止し、戦争や威圧を防止すべき」と明記し、核抑止力を肯定した。米ロ英仏中の5大国の核保有を前提とする核拡散防止条約(NPT)体制の堅持や、核兵器のない世界を「究極の目標」とすることも確認した。

[6] 首相、習近平氏宛て親書作成へ 公明代表の要請受け:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

  1. 親書が無いと習近平に会えないような公明党なら会ってもたいしたことはできんでしょう。

  2. 岸田文雄首相は9日、公明党の山口那津男代表と官邸で会談した。山口氏は28~30日に予定する中国訪問について説明し、習近平国家主席宛ての親書を作成するよう求めた。政府関係者によると、首相は要請を受け、山口氏に親書を託す意向を固めた。公明は中国側に対し、山口氏と習氏の会談を要請している。山口氏の訪中は、今年が日中平和友好条約締結から45年の節目となるのを踏まえ、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画などで対立する日中関係の改善を後押しする狙いがある。山口氏によると、首相は処理水の放出開始時期を巡り「夏ごろ」とする政府方針に変更はないと語った。

  3. 使える親中派もいなくなったということだ。

  4. 二階もただのはげちょびんになったし。

[7] お前らはどうでもええわ(笑):トヨタの全固体に疑問 CATL、「半固体」と交換式で対抗 - 日経モビリティ (nikkei.com)

  1. そもそもATLから分かれてできた会社だが、ATLって「携帯電話用」ポリマー電池のTDKさんだしな(笑)。

  2. しかもTDKさんて積層セラミックバッテリーつくってるとこやろ。1999年に三つ目の会社で研究所の所長さんにこっそり呼ばれて「どや?」って聞かれたから、俺は「積層セラミックコンデンサみたいなもんだったらつくれるでしょうけど(当時はそんなバッテリーつくっとる奴はおらんからな)」つったら「そんなもんならやりとーない。はよ次のテーマ考えてくれ!」って言われたやつな(笑)。俺は「ですよねー」つってエレクトロニクスに戻ったっていう・・・。まあ、積層セラミックバッテリーも「どっか使ってくれるところが有ったらいいね・・・」って思うけど。医療用とかどうかな・・・。

  3. 2016年に「やっと使い物になる電池をつくれるようになった」会社だしな(笑)。

  4. 2018年には「ハイニッケルとシリコン系増量」言うとったしな(笑)。

  5. 最近、あれか?LFPもつくっていると?(笑)。

  6. ついでに、「わかりやすい馬鹿がハマるだろうな」ってナトリウムイオン電池でドツボにハマっていると・・・(笑)。

  7. ナトリウムイオン電池は水系で定置型に使えって言うとんのに・・・。この頃から言うとんやで:Economical Comparison among Rechargeable Batteries for Integrating Renewable Energy into Electrical Grids. (slideshare.net)まあ、当時は、カザフスタン事情も有って俺もどうでもいいことやってる時だけど(笑)。

  8. まあ、全固体ナトリウムイオン電池も有るが、硫化物では短絡したときが怖い。酸化物でも怖いことは怖いが硫化水素が出ないのだけはましだ。ナトリウムデンドライトが出ないようにN/Pは大きくしなければならないし、デンドライトが電解質との界面近くで局所的に生成しないように電極をなるべく均一に使いたいから厚膜にもしにくいしレートは上げにくいし・・・でメリット無いように思う。

  9. 脱炭素モビリティーの主役を電池首位の寧徳時代新能源科技(CATL)と乗用車首位のトヨタ自動車が競う。トヨタが期待をかける全固体電池にCATLの開発トップが疑問を投げかけた。乗用車に比べて難しいトラックの脱炭素でも路線が分かれる。巨人2社どちらの方式が主流となるかは産業全体への影響も大きい。

  10. 競ってねえ。中国で車つくるときは中国製の電池が必要だからCATLからも電池を調達するだけ。

  11. 半固体、ゴミだ。今まで何回も説明しているから割愛。と思ったがちょっとだけ。ゲルもしくはドライポリマーと酸化物固体電解質のコンポジットだが酸化物固体電解質は「ただの」フィラーでアルミナ入れるのと大して変わらない。つまりコストが無駄だ。クレイ型は電解液だ。ドロッとしているのか結構固いのかわからないが、液量の多いほうが特性は良い。単セルで一つのパッケージに入れる必要が有るからドロッとしているのかもしれない。

  12. 交換式、頑張ってみたら?バイクならイケるんちゃう?

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まあ、今はCATLもいい電池つくるようになっているが、発想は「わかりやすい馬鹿ならそこにいくだろうな」ってのに終始する。
これに対し、BYDは「おっ♡」と思わせる。
どう言えばわかりやすいだろう?前者が「まじめだが、頭の鈍い自覚の無い頭の鈍い子」なら後者が「頭の回転が速く、センスの良い子」だろうか?
ところで、記事を書いた湯進(みずほ銀行ビジネスソリューション部主任研究員、中央大学兼任教員、上海工程技術大学客員教授)ってこいつらしい:

Tang Jin
  • 中国の自動車産業・市場については論考を多く出している。経済屋さんだ。

[8] ちょっと見落としてた:マクセル採用の全固体電池材料、寿命3倍に 日本ケミコン開発 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

  1. 日本ケミコンは2021年6月23日、ブリヂストンの連結子会社でカーボンブラックを生産する旭カーボン(新潟市)と、リチウム(Li)イオン2次電池(LIB)用導電性カーボン「NHカーボン」の量産技術の開発および製造で協業すると発表した。新しい導電性カーボンは、マクセルが世界初の製品化を目指す硫化物系固体電解質を使ったLIBへの採用が決まっている。新しい導電性カーボンは、活物質との混練工程や電極のプレス成形時に形状を変化させることで、活物質の表面にコーティングできるのが特徴だ。LIBや全固体LIB(全固体電池)の正負極に使うと、電極密度を高め、かつ電極抵抗を低減できる。加えて、充放電サイクル寿命が従来の2~3倍に向上するという。高密度で切れにくい“ネットワーク”のようにつながるため、新しい導電性カーボンは導電性の低下を抑えられる。活物質の表面を隙間なくまとわりつくように覆うため、活物質が電解液に溶解して電池容量が低下する現象も抑制できるという。

  2. SEM拡大写真を見ると一見なんの変哲もないカーボンブラックだが、活物質への付着性がいいみたいだね、理由の説明が無いけど。

  3. これに対し、従来の導電性カーボンは、活物質同士の隙間に漂うような形でつながっていた。そのため、充放電によって活物質が膨張や収縮を繰り返すと導電性カーボンのネットワークが切れて導電性が落ち、電池容量の低下を招くという課題があった。日本ケミコンは、東京農工大学とその学内ベンチャー企業であるケー・アンド・ダブル(東京都国立市)と共同で、キャパシター用電極材料の製造技術の研究を行ってきた。今回、同社はその技術を応用して新しい導電性カーボンを開発した。将来的には、カーボンブラック製造の技術や設備を持つ旭カーボンが製造を、日本ケミコンが販売を担当する予定である。旭カーボンは、マクセルへの供給に向けて生産体制を整えている最中だという。

  4. NHは「ナノハイブリッド」の略だそうだ。ちょっと「ニューハーフ」に似ているね。まあ、なんか混ぜているか、コーティングしてあるか、結合させてあるか、そんなところかな?表面酸化しただけってことはないだろう、ハイブリッドなんだから。

[9] 電動化でますます重くなる車…道路上の“爆弾”にならないか (msn.com)

  1. だからu-BEV(10 kWh)、軽BEV(20 kWh)、せいぜいコンパクトBEV(30 kWh)まででいいんじゃないの?

  2. 【KOREA WAVE】自動車の電動化傾向が加速化し、車両の空車重量(燃料や冷却水、オイルなどが規定量入っている状態の重量)問題が浮き彫りになっている。ただでさえ重いバッテリーを車両に搭載するのに、高級素材や安全・快適さを追求する観点から「重量を減らそう」という考えが後回しになりがちだ。だが、衝突事故が発生すれば、重い車体によって被害が深刻化するという指摘も出ている。米ブルームバーグ通信などによると、米国で昨年販売された新車の平均重量は4329ポンド。同通信は「1980年の平均値より1000ポンド以上増加している。またこの3年間に約175ポンド(約80kg)増えた」と報じている。車両の重量は今後の電動化によりさらに増える。グローバル完成車メーカー「ステランティス 」のネッド・キュリック最高技術責任者は、業界紙「Automotive News Europe」とのインタビューで「1トン半程度だった車が現在、3トンに迫っている。こうした傾向は環境だけでなく、資源と効率にも良くない」と指摘している。大型BEVは環境に悪いので税金を高くすればいいね。そんなもん買える人は別に気にしないでしょうし。補助金なんて小型BEVにだけ出せばいいでしょう。ブルームバーグは、電動化に加え、消費者の好みの変化も背景にあるとみる。ピックアップや多目的スポーツ車の需要が、セダンやハッチバックを上回っている。技術の発展に伴い、一部のトラックの重量は減ったものの、より大きく重いピックアップを購入する北米での需要は着実に高まっている。だから税金上げればいいじゃないの?

  3. ◇追突事故で死亡「47%高まる」 韓国の事情も米国とあまり変わらない。韓国消費者は米国と好みが似ており、国内SUVの需要は着実に高まっている。ここにハイブリッド車と電気自動車などが含まれ、国内における新規登録車両の重量も増えている。実際、環境省が2016~20年に調査した自動車温室効果ガス管理制度の履行実績を見ると、国内販売車両の平均空車重量は、2016年は1556kgだったが、2018年には1595kg、2020年には1622kgと増え続けている。今年は空車重量が2.5tに迫るEV9などが発売され、平均重量はさらに増えそうだ。北米では1980年代から自動車が重くなり始めた。当時の最大の要因は安全規制の強化だった。エアバッグ、衝突試験評価、堅固な構造物によって車両はどんどん重くなった。一方で、メーカー側はより硬く、強い素材を使い、軽量化は後回しにした。その後、完成車メーカー各社は世界的な傾向に応じて燃費を高め、炭素排出量の減少を目指し、電気自動車を発売した。電気自動車用バッテリーは通常、450~680kgに分布している。バッテリー素材によって異なるものの、電気自動車プラットフォームにバッテリーを載せるだけでも軽く1000kgは超える。ここに安全・快適さに関わる仕様を加えれば、2000kgを大きく上回ることになる。一方で、車両が重くなれば、事故時の被害も深刻になる。民間団体の全米経済研究所によると、車1台に1000ポンドの重量が加われば、追突事故で死亡する可能性は47%高まる。これに対する警戒心として、欧州の一部の国は、重さに応じて車両に税金を課している。ブルームバーグは「米国で自動車の安定性技術が発展したにもかかわらず、自動車事故の死亡率はこの20年で最高水準まで上がった。似たような高所得国よりはるかに悪い。車の重さは重要な要素だ」と指摘している。保険料も上げればいいんじゃないの?気にしないでしょう、そんな大きな車を買える人は。

  4. ◇「駐車場崩壊の危険」はないか また、重量のため駐車場の利用が制限される場合もある。韓国国土交通省によると、昨年8月の韓国電気自動車登録台数は32万8267台で、このうち90%を占める29万4872台が1850kgを超える。1850kgまで収容できる中型機械式駐車場を利用できる車両は3万3395台と、10%に過ぎない。電気自動車が増え続ければ、建物が受ける荷重も増加し、駐車場崩壊の危険も高まる。業界では、完成車メーカーがカーボンニュートラルのために電気自動車を生産しながらも、より重いバッテリーを搭載することで、逆に多くの炭素を排出するという懸念も出ている。業界関係者は「重い電気自動車は電力消耗量も大きい。電力を使えば使うほど、内燃機関車より多くの温室効果ガスを出す。大型電気自動車の大きくて重いバッテリーを作る際の鉱物消費量も大きくなるだろう」と指摘する。(c)KOREA WAVE/KOREA WAVE/AFPBB Newsずっとそう言ってたのに・・・。

  5. Negative Flynn Effectなんだろうなぁ・・・。

[10] 中国から脱出する人が増えてる理由もわかるわ:日なたに年10時間だけ=中国拘束の豪記者、つらさ明かす (msn.com)

  1. 【シドニー時事】中国で3年間拘束されている中国系オーストラリア人記者、成蕾(チェン・レイ)氏(48)が声明を出し、「日なたに出られるのは年に10時間だけ」などと不自由な身のつらさを明かした。パートナーの男性が10日、豪公共放送ABCの番組で公表した。声明は7月27日付で、豪政府による領事面会を通じて男性に伝達された。チェン氏は「太陽が恋しい。独房に日は差し込むが、私が日なたに立てるのは年10時間だけ。布団を干せるのも年2時間」と説明。最後に「何よりも子供たちに会いたい」との願いをつづった。中国国営の英語放送局で働いていたチェン氏は2020年8月に拘束された。中国側は「機密情報を外国に提供した疑いがある」としているが、支援者らは無実を訴えている。

  2. 残っている人も口が重くなったそうだ。無理も無い。

  3. お付き合いは極端に減っていくでしょう。

[11] 中国で故郷に戻る若い卒業生が増加、失業と高い家賃で―英メディア (msn.com)

  1. 中国でも「失われた・・十年」が始まっているのか・・・。

  2. 仏RFIの中国語版サイトは9日、英ロイター通信の報道を引用する形で、「失業と高い家賃が中国の若い卒業生を都市から逃げさせている」とする記事を掲載した。記事によると、中国の6月の若年失業率は21.3%で過去最高を更新した。経済が低迷し、規制当局の取り締まりで不動産、テクノロジー、教育セクターが打撃を受け、雇用機会が制限されたためだ。統計局の当局者は、6月の若年失業者数が600万人余りだと発表した。国営通信社の中国新聞社によると、2022年の卒業生の約47%が卒業後6カ月以内に故郷に戻った。この割合は18年は43%だった。家賃の高騰も若者が故郷に戻るのを促している。国営新華社通信によると、北京の家賃は12月から6月にかけて5%上昇し、広州と深センも2.8%上昇した。しかし誰もが諦めているわけではない。22年に卒業したジョイス・ジャンさんは、金融会社に履歴書を10部送り、結果は出ていないものの、故郷に戻るつもりはないとロイターに語った。「金融セクターの最近の業績が良くないため、内モンゴルに戻って働くことも考えた。しかし、それでも試してみたい」という。ジャンさんの両親は、共用キッチンとバスルーム付きの12平方メートルの部屋に毎月2600元(約5万2000円)の家賃を払っている。中国の政策担当者は、仕事や賃貸住宅を求める若者を支援する措置を打ち出している。浙江省杭州市のある高齢者施設は、高齢者と月に10時間以上一緒に過ごしてくれる人に住居を提供している。徴収されるのは管理費300元(約6000円)だけだ。大都市に漂流する若者の中には、見知らぬ人とベッドを共有する人もいる。中国版インスタグラム「小紅書(レッド)」やメッセンジャーアプリ「微信(ウィーチャット)」のグループでは、「ベッドメートを探しています」という投稿が一般的になっている。そうした投稿の一つが、北京の「巨大なバルコニー付き」の部屋でベッドを共有するルームメートを探していますというもので、貸出料は月750元(約1万5000円)だ。(翻訳・編集/柳川)

  3. 俺が社会人になったのは1993年だったから平成バブル崩壊の真っただ中、失われた30年(現在は40年目指して爆走中)がもう始まっていた年だったが、これはこれで「今までの社畜とは違うマインドセットが必要だな」って最初から思うことのできたきっかけにもなったと思う。ただ、俺の場合はまだ周りが気付いていない状態だったから「周りに気づかれないように」注意を払う必要が有った -- 25年くらい経過した時点でも日本はまだ平成バブル以前の「常識」をひきずっていたと確信している。

  4. 俺は中国人のマインドセットに以前から興味を持っている。まだ感覚の古いところは有るが日本よりは見込みが有るのではないかとも思っている(日本も少しずつ変わってきてはいる)。

  5. 中国経済が止まると東アジア経済はほぼ止まる。なんとか持ちこたえて欲しいと思う。

[12] 8/15が近づいてきたので:「自分は兵器そのもの」 “人間魚雷”だった100歳がこぼした涙 (msn.com)

  1. 太平洋戦争末期の1944年10月、劣勢に陥っていた日本軍は、敵の軍艦に体当たりする特別攻撃「特攻」に打って出た。爆弾を抱えて戦闘機に乗り込み、命を落とした兵士は約4000人とされる。出撃すれば生きて帰ることのできない作戦は、「空」だけではなく、「海」でも命じられていた。

  2. 「これは貴様らの棺おけだ」 44年末、瀬戸内海に面した山口県光市の海軍基地。30人ほどの若者が、基地内の整備工場に集められた。当時21歳で、現在は京都市に暮らす瀬川清さん(100)もいた。工場内に置かれた大きな台の上に、全長15メートル、幅1メートルほどの筒型の鉄の塊があった。上官である大尉の放った言葉に、震えた。「これは貴様らの棺おけだ」上部のハッチを開けると、1人しか座れない狭い操縦席に、計器が所狭しと並んでいる。後部にはプロペラが付いていた。艦艇から放たれる魚雷に人間が乗り込む「回天」だった。兵力不足を学生で補うために43年から始まった「学徒出陣」で慶応大から徴兵された瀬川さんは、望んで特攻隊員になったのではない。回天と対面する少し前、上官に「特殊兵器ができた。君たちは全員志願するだろうから、こちらで選ばせてもらう」とも一方的に告げられた。訓練からすでに死と隣り合わせだった。薄暗い艇内で操縦かんを握りしめ、海中を進む。少しでも操作を誤れば海底の岩に挟まり、浮上できなくなるかもしれないと思った。訓練中の事故で亡くなった隊員もいた。遺体を見ても平静を装ったが、トイレでは涙をこらえられなかった。ある時、米軍の飛行機が目の前の海に墜落するのを見た。投げ出された搭乗員の上空を、米軍の僚機が旋回していた。「自分たちは兵器そのものなのに、敵は兵士1人を助けようとしている。そんな国に勝てるはずがない」。力が抜けた。瀬川さんに出撃命令が出ることはなかった。

  3. 脱出装置の有無、暗号で伝達 瀬川さんの1学年上で、同じ光基地で過ごした人がいる。和田稔さん。東京大学から学徒出陣し、回天の隊員になった。同じく隊員だった神津直次さん(故人)が、著書「人間魚雷回天」(朝日ソノラマ)に、和田さんとのあるやり取りを残している。44年末、回天隊員の中でも先に配属された「先発隊」として一足先に光基地へ着いた和田さんは、「後発隊」として長崎県の訓練所で待機中だった神津さんたちに一通のハガキを送った。先発隊が回天の実物を見たら、後発隊に「脱出装置があるか否か」を暗号を使って伝えることになっていたからだ。暗号は「脱出可能」なら「武田ニヨロシク」、「脱出不能」なら「工藤ニヨロシク」、「不明」なら「和田の歯ナホラズ」と決められていた。そして受け取ったハガキは、「工藤ニヨロシク」だった――。<もう半分あきらめていたから表面は変化はなかった。内面は各自複雑な思いのはずだが><われわれは回天が自爆兵器かどうかを知らなかった。たぶん、そうではあるまいかと思っても、まだ一縷(いちる)の望みは捨てていなかった>当時の心境を、神津さんはそうつづった。

  4. 記者は、和田さんの義理の妹のみつさん(90)=神奈川県鎌倉市=にハガキのことを伝えた。「死ぬ覚悟はできていたんだろうと今まで思ってきたけど、暗号まで使って脱出装置があるかどうかをやり取りしていたなんて……。本当はどんな胸中だったんでしょうね」と思いをはせた。和田さんは終戦3週間前の45年7月25日、光基地から訓練に出たまま行方不明になった。およそ2カ月後、海底に沈んでいた船が浮上して操縦席から遺体が発見された時、既に戦争は終わっていた。23歳の若さだった。回天の訓練を受けたのは光基地など4基地にいた計1375人。神津さんは出撃しないまま終戦を迎えたが、延べ153人が西太平洋のパラオ諸島などに出撃した。訓練中の事故死なども含めると106人が犠牲になった。【宮崎隆】

  5. さて、俺はこんなところに浪費されるくらいなら防衛費に回されたほうがマシだとは思っている:税金が驚くほどムダに…大震災から9年、「復興予算流用問題」を問う(福場 ひとみ) | 現代ビジネス | 講談社(1/6) (gendai.media)

  6. 核武装が最大の抑止力だとも思っている。

  7. しかし、民主主義は政治家の安全を保障するためのものだとは思っていない:今般の参院選の投票は、安倍元総理を斃した手作り銃の凄まじい轟音と硝煙が国民の耳と目に残る中で行われた。改憲勢力が勝利したその結果には、物言わぬ身となってしまった元総理の演説の続きが、投票に向かう者の心に響いたこともあったのだろう。その死が報じられると、各野党代表者は「民主主義国の我国でこんなことがあってはならない。怒りをもって今回の行為を非難したい」(泉立憲代表)、「テロ行為は許さない」(西村立憲幹事長)、「暴力による言論封殺を許さない。民主主義への挑戦であり破壊行為だ」(維新松井代表)、「暴力や武力で封じることは民主主義国家において、あってはならない」(玉木国民民主代表)などと述べた。安倍総理の在任中のみならず、肩書が「前総理」や「元総理」になった最近でさえ、何かにつけて「アベ」を引き合いに出し、政府与党の政策を批判している朝日、毎日、東京の「反アベ三紙」が、9日の社説の見出しやその冒頭に「暴力による民主主義の破壊」の語を使っていることにも、筆者は鼻白んだ。民主主義を破壊する「暴力」は身体を毀損する行為に限らないからだ。『新明解国語辞典』は、「たいした理由もないのに人を殴ったり、反対意見を大勢の力で抑圧したりするような、乱暴な行為」と解説し、「暴力をふるう」「暴力肯定」「暴力政治」を例示している。「暴力マスコミ」や「暴力野党」も加えてはどうか。それほど「モリカケ」などでの安倍元総理に対する、彼らの「火のないところに煙を立てる」式の「言葉の暴力」は執拗で、「安倍政治を許さない」や「アベ死ね」といった凄まじいのもあった。これらは「政治生命を絶つ」ことを狙った、まさに「言論テロ」と言うに相応しいものだったのではなかろうか。他方、事件の犯人像やその動機らしきことが報じられるにつれ、「個人的な恨みが動機なら、それは民主主義の危機とは言えない」といった趣旨の意見が一部の言論人から発せられている。が、「民主主義の危機」と「民主主義の破壊」では意味が異なる。「破壊」は原因であり、「危機」は結果だ。ここを混同すると議論が迷走する。俺も安倍さんの功績は素晴らしいものだったと思っているし、あの最後は気の毒であったと思うが、やはり自ら招いたものであったと思う。

[13] EV電池材料リチウム「相場急落」のペースに拍車 2022年11月の最高値から、4カ月で半値以下に (msn.com)

  1. その前に1年で9倍くらい値上がりしてんだよ。

  2. EV(電気自動車)向け車載電池の主要原料であるリチウムの相場が、下げ足を一段と速めている。EV市場の成長鈍化により車載電池の在庫が積み上がり、電池メーカーの(原材料に対する)購買意欲が落ちているためだ。非鉄金属情報サイトの上海有色網のデータによれば、電池向け炭酸リチウムの3月22日時点の取引価格は1トン当たり29万元(約556万円)と、過去1カ月間で30%も下落。2022年11月につけた同60万元(約1150万円)の最高値から、4カ月余りで半値以下になった。リチウム相場は2月から下落ペースが加速し、1日当たりの下げ幅が5000~1万元(約9万6000~19万2000円)に達している。「値下がりのテンポが速すぎて、現物市場のスポット価格が電池メーカーや電池材料メーカーの長期契約価格を下回る逆転現象が生じた。業界内には長期契約の不履行や貨物引き取りの一時停止などが広がっている」。財新記者の取材に応じたあるアナリストは、実態をそう解説した。天風証券が3月21日に発表した調査レポートによれば、電池の正極材料メーカーによる炭酸リチウムの調達価格はすでに1トン当たり30万元(約575万円)を割り込み、なかには同20万元(約383万5000円)で買い付けたケースもあるという。

  3. EVのコストダウンに期待も では、リチウム相場はどこまで下がり続けるのか。天風証券のレポートは、過去2年間に新たに生産を開始したリチウム鉱山の生産コストを炭酸リチウム換算で1トン当たり10万~20万元(約191万8000~383万5000円)と見積り、それを拠り所に「1トン当たり20万元で底を打つのではないか」と予想する。

  4. これでも元の3倍くらいだけどな。

  5. 仮に近い将来、リチウム相場が底打ちして価格が安定すれば、それは(EVメーカーや電池メーカーが抱える)電池の在庫整理が一段落したことを示唆する。と同時に、電池の原材料コストが大幅に低下したことで、EVや蓄電システムのコストダウンが期待できる。上述のレポートの試算によれば、炭酸リチウムの価格が1トン当たり10万元下がると、電池セルの生産コストは1Wh(ワット時)当たり0.07元(約1.34円)安くなる。EVの1台当たり電池容量を50kWh(キロワット時)とすると、計算上は3500元(約6万7000円)のコスト削減につながる。これを現実の相場に当てはめれば、仮に炭酸リチウムがピーク時の1トン当たり60万元から同20万元に下がった場合、EVの電池コストは1台当たり1万4000元(約26万8000円)安くなる勘定だ。(財新記者:蘆羽桐)

  6. ま、それでもBEVは高いんだわ。普及のためには小型車を量産してもらわないと。利幅が小さくなるのでメーカーは大変だろうと思うけど、今のままでは原油消費量削減にさほど貢献しているとも言えないので、大騒ぎしている割には。

[14] EV向け車載電池「気がつけば供給過剰」の衝撃 中国の電池メーカー、生産能力が構造的過剰に (msn.com)

  1. だから、好きなんだ、中国♡

  2. EV(電気自動車)の動力源である車載電池の市場が、大きな転機を迎えている。過去2年間、中国の電池メーカー各社はEVの販売急増を追い風に、生産能力の拡大競争を繰り広げてきた。ところが、ここにきて電池の在庫がにわかに膨張。業界内に在庫処分を急ぐ動きが広がり始めた。「車載電池の在庫は電池メーカーとEVメーカーの両方に積み上がっている。そのうち電池メーカーの在庫は(容量ベースで)約80GWh(ギガワット時)、EVメーカーは約103GWhに上る」ノルウェーの調査会社リスタッド・エナジーの副総裁(副社長に相当)を務める鄒鈺屏氏は、2月21日に開催されたフォーラムの席上でそんな試算を示した。鄒氏の試算は、車載電池の業界団体である中国汽車動力電池産業創新連盟(電池連盟)と自動車メーカーの業界団体である中国汽車工業協会の統計データに基づいている。電池メーカーの在庫は車載電池の生産量と販売量の差異から、EVメーカーの在庫は車載電池の販売量、輸出量、EVへの組み付け量の差異から算出した。

  3. 1,000万台/年くらいは売れるだろ。10 kWh/台なら100 GWh/年、100 kWh/台なら1,000 GWh/年だ。間を取って50 kWh/台なら500 GWh/年だから3.6か月分くらいの在庫ってことだ。

  4. 大手以外は淘汰の危機 電池メーカーが生産能力を増強する過程で、車載電池の生産量とEVへの組み付け量のミスマッチは徐々に拡大していた。だが、在庫増への危機感が業界内で頭をもたげてきたのは、2022年の後半になってからだ。電池連盟のデータによれば、車載電池の生産量とEVへの組み付け量の差異は、2020年は19.8GWhにすぎなかった。それが2021年は65.2GWhと前年の約3.3倍に、2022年は251GWhと同約3.8倍に膨れ上がった。そのうち2022年の数字から同年の輸出量の68GWhを引くと、中国国内の(電池メーカーとEVメーカーを合わせた)総在庫量は183GWhとなる。「2022年までは需給がタイトだったのに、2023年に入るとたちまち供給不足が解消した」。財新記者の取材に応じた中堅電池メーカーの幹部は、市場の風向きの急変ぶりをそう話す。別の大手電池メーカーの関係者は、2023年後半には業界全体の生産能力が(需要に対して)過剰になるとの見方を示し、こう警鐘を鳴らした。「車載電池業界は構造的な生産能力過剰に陥り、熾烈な競争に突入する可能性がある。大手メーカーは(自社の生産能力に見合った)十分な受注を確保できるかもしれないが、中堅以下は淘汰のリスクにさらされるだろう」(財新記者:盧羽桐)

  5. BEV生産工場を海外につくってそこで使っていくしかないだろうね。

[15] テスラのEV電池、中国依存4割 供給分断に懸念 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

  1. 中国市場を重視しているTeslaにとっては問題ではなく、むしろwelcomeでしょう。米国で売る自動車にも中国製電池を使いたいと言っているくらいだし。

  2. トヨタだって中国で売る車にはCATLやBYDの電池が必要だし。

  3. なんでもかんでも中国依存を問題視するその頭に問題が有ると思うがね。

  4. 電気自動車(EV)の材料で中国の存在感が増している。米テスラの推定取引先1万3428社を分析したところ、蓄電池の領域で中国企業の割合が4割となり、国・地域別で最も多かった。経済安全保障上の重要物資の確保に向け、各国が規制強化や投資拡大を繰り広げ始めている。EVの心臓部ともいえる電池の材料分野では中国が主導権を握りつつある。

  5. 中国は主導権を握るだけのことをしてきたからそうなっている。

  6. 半導体やAIの輸出規制はせざるを得ないが、なんでもかんでも締め付けんでほしいと思うがね。

[16] 車載電池2強のCATLとBYD、将来のカギはテスラとトヨタが握る? - 記事詳細|Infoseekニュース

  1. CATLに関してはそうかもしれない。BYDは電池の外販もしますというに過ぎない。

  2. 車載電池の世界シェアは中国の寧徳時代(CATL)と比亜迪(BYD)が半分以上を抑え、2トップに君臨している。ただし両者のアプローチは大きく異なる。車載電池業界はこれからどうなっていくのか、カギを握るのは誰か、中国メディアの報道から検討してみたい。

  3. 電池メーカーと自動車メーカーではアプローチが違って当然。

  4. ■世界2強の売り上げは絶好調 韓国の市場調査会社SNEリサーチによると、2023年1~5月の世界の車載電池ランキングは次の通り(GWh/伸長率/シェア)。1位 CATL 36.3%、2位 BYD 16.1%、3位 LGエナジー 13.9%、4位 パナソニック 8.0%、5位 SK On 5.2%。CATLが発表した2023年上半期決算によると、売り上げは前年同期比67.5%増の1892億5000万元、利益は同154%増の207億1700万元だった。BYDは上半期の利益予想を発表したが、それによると192~225%増の105~117億元で、陰りはどこにも見えない。

  5. けっこうだ。

  6. ■電池専業のCATLは三元系リチウムから新型へ CATLは2011年設立。創業者の曽毓群(ロビン・ゼン)氏は1968年、福建省生まれ。上海交通大学船舶工程系を卒業し、福建省の国有企業に配属されるとすぐに頭角を現し、マネージャーへ出世。1999年に上司らと共に「新能源科技有限公司(アンプレックステクノロジー、ATL)」を創業し、EV車用電池の商業化を狙う。こいつ、アタマがTDKレベルなんだわ(笑)。あ、ゴメンねー、TDKさん。2011年に「寧徳時代新能源科技有限公司」を設立した。2017年にエネルギー密度が高く航続距離の長い三元系リチウムイオン電池を開発すると、これが大ヒットし、瞬く間に最大の車載電池サプライヤーとなる。これが成功モデルになったんだが、欧米自動車メーカーのリテラシーの低さに支持されたものだと確信している。おかげでNiの枯渇は早まった。2018年6月に深セン市場に上場、7月にはドイツ工場建設を発表し、BMWと提携した。2019年7月にトヨタと提携。2020年3月にテスラ上海へ供給を開始した。販売先はそのテスラが構成比20%でトップ、その他に蔚来汽車、小鵬汽車、上海汽車、第一汽車などがある。今年4月には、レアメタルを使わないナトリウムイオン電池の商用化を発表した。まず奇瑞汽車(Chery)のEV車に搭載される。また、新世代のCTP(Cell to Pack)技術を生かした航続距離1000キロも可能という「麒麟電池」の供給計画も進んでいる。NaFePO4は確かに作るのが難しかったので貢献したと言える -- 俺はナトリウムイオン電池の正極材でNi使ってる連中見て「バカか・・・」と思ってました(笑):東京理科大学によれば、正極活物質にP2型Na2/3Ni1/3Mn1/2Ti1/6O2を想定するとエネルギー密度が358Wh/kgのNIBのセルも作成可能だという。「P2型Na2/3Ni1/3Mn1/2Ti1/6O2は、(LiCoO2などと異なり)深い充放電でも安定性が高い」(東京理科大学の駒場氏)ため、358Wh/kgは理論値ではなく、実現可能な値だという。ほんと馬鹿だな。LiよりNiのほうが枯渇リスク高いんだよ・・・。ただ、コケるでしょうね、ナトリウムイオン電池。定置型に水系ナトリウムイオン電池市場を早急に立ち上げねばならんと思う。CATLが早く気付けばいいと思うんだが、あまり脳の血流の良い連中ではないからな・・・。

  7. 定置型には水系ナトリウムイオン電池が一番有望とはこの頃から言ってる(カザフスタンとのおつきあいでちょっと余計なことをしている時だが):Economical Comparison among Rechargeable Batteries for Integrating Renewable Energy into Electrical Grids. (slideshare.net)。で、俺自身は研究していないがこの分野の論文審査を続けざまに頼まれるようになった。その頃多かったのは活物質にコーティングして水分解の過電圧を上げるって対策だった(まあ誰でもそこを考えると思う)。まあ、あまりうまくいってなかったんだが。そこに出てきたのが、リチウムイオンではあったが、超濃厚電解液にして溶媒和していないフリーな水分子を無くすっていう山田さん(東京大学)のアイディアだった。

  8. ■BYDは4分野へ展開…2003年に自動車進出BYDは1995年設立。創業者の王伝福(ワン・チュアンフー)氏は1966年、安徽省生まれ。中南工業大学を卒業後し、北京有色金属研究総院で修士を取得した。1995年まで同院に勤務し、同年BYDを創業した。電池、電子、自動車、軌道交通の4部門だが、最近は新エネルギー車の存在感が圧倒的だ。二次充電池の生産からスタートし、1997年にリチウムイオン電池に進出した。2002年に香港市場に上場。自動車製造に進出したのは2003年だ。その15年後の2018年、中国にはEV車製造企業が487社あった。現在は約40社になり、5年で400社以上が淘汰されたが、BYDはその頂点に立った。車載電池の主力は三元系よりエネルギー密度は低いが安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池だ。2020年3月にこれを刀型に並べたブレードバッテリーを開発。体積利用率を高め、エネルギー密度の低い弱点をカバーした。製品の90%以上は自社用で、残りは第一汽車、長安フォード、金康汽車などに供給している。2020年にトヨタと合弁企業「比亜迪豊田電動車科技有限公司」を設立。2022年8月にテスラへの供給を開始。ベルリン工場生産のModel Yにブレードバッテリーが採用され、CATLへ衝撃を与えた。トヨタがBYDと組んだタイミングにも注目。動きが早いとは言えないが、慎重さを示すものでもあり、かつ、ソツがないと言える。俺はいつも思うんだがトヨタさんは憎たらしいほどそつがない。あまりにも憎たらしいので(あ、そつが無いので)中国や米国投資家や日本のマスメディアや政府がトヨタいじめをしなければトヨタを擁護するような発言はしないところだ(笑)。

  9. もっとも、俺なら、16年ぶりに電池に戻ってきたその1年目で「車載用に」LFPに目をつける。まあ、その辺は「俺様」だからできることで東京大学の山田さんにもトヨタさんにも無理だ。もちろん、超濃厚電解液で水系リチウムイオン電池(今は水系ナトリウムイオン電池に鞍替えしてる -- 水系にリチウムイオン使うのがアホらしいと気づいたんでしょう(笑)。)の可能性を広げた山田さんも、HEV・HEV用の電池・バイポーラ型電池・硫化物全固体電池と次々と俺の度肝をぬいてくれたトヨタさんも素晴らしいのであるが。

  10. もっとも、超濃厚電解液で水系ナトリウムイオン電池のelectrochemical windowを最初に広げたのは九州大学なんだね:水系Naイオン電池の電解液濃度効果 中本康介高電圧水系Naイオン電池の構築を目的とした高濃度電解液の開発 坂本遼。山田さんはもっと早くから超濃厚電解液をやっていたけどリチウムイオンでやっていたんだね。で、日本では「わざわざリチウムイオンでやるんじゃないよ・・・」って声が上がっていたっていう・・・。海外は馬鹿が多いから騒いでたけどね(笑)。中国は俺が目を付けたのとほぼ同じころに水系ナトリウムイオン電池に目をつけて米国の会社を買収していたので当然九州大学の結果にも即、目を付けたはずである。

  11. ■現下の懸念はテスラと供給過剰 中国メディアはCATLとテスラの関係に注目している。6月、CATLがテスラにバッテリーを供給できなくなるといううわさが流れ、株価が乱高下した。CATLは即座に否定したが、モルガン・スタンレーは同社の目標株価を16%も引き下げた。その理由は、米国が昨年成立したIRA法により、EV車の税額控除に厳しい要件を課したことだ。今後、車載電池は北米のサプライチェーンを絡ませないと7500ドルの控除が得られない。現段階では影響は見通せない。もう1つは、供給過剰による価格競争が避けられないとみられるからだ。実際にCATLの上半期の工場稼働率は60.5%に過ぎず、前年同期の81.3%から大幅に下降した。そして準大手企業に市場シェアを奪われ、「造車新勢力」の蔚来汽車と小鵬汽車は独自の電池調達を模索し、CATLから距離を取りつつある。これらの理由から、最高益の半期決算を発表した後も株価の戻りは鈍い。Teslaに電池を供給するための迂回路が必要だが、CATL側からのアピールが弱い。やや内向的な会社というのがこれまでの印象だ。

  12. ■業界地図は一変の可能性 近い将来の懸念は6月にトヨタが発表した全固体電池の技術的ブレークスルーだ。全固体電池は電解質に固体を使うため、液漏れや発火リスクが低く、安全性が高い。トヨタは車載電池の「重い、大きい、高価」という要素を固体電池とその製造工程の合理化によって半減させると宣言した。固体電池はトヨタだけでなく、日産やBMW、上海汽車も開発を進め、搭載スケジュールを明示している。CATLは開発中とだけ述べている。中国メディアの関心は技術そのものより製造設備に向いている。やがて固体電池の時代が到来した場合、すでに過剰となっている現状の生産設備を低コストで更新できるのか。この課題は目に見えている。CATLはナトリウムイオン電池や「麒麟電池」の普及で対抗できるのか。できんよ。これに対し、BYDは余裕がありそうだ。電池を自社消化できる上、自動車販売が絶好調だ。テスラへの供給は始まったばかりで、トヨタとは合弁事業がある。いずれにしろ4~5年後の業界地図は一変している可能性がある。やはりテスラとトヨタがカギを握りそうだ。俺は「BYDとトヨタがカギを握る」になると思っているが。LFPは全固体化の難易度がやや高いので電解液でしばらく生き残ることができると思う。全固体化のための開発もやっておいたほうがいいことは言うまでもないが。三元系は比較的早く全固体化されると思う。Teslaは米国産硫化物全固体電池を調達できるようになるか否かが将来を決めると思う -- CATLができなければ切るしかないと思う。

[17] 徐々に出て来ましたわ、国産水素:ENEOS、静岡に次世代エネ拠点計画 再エネ水素等 | 環境ビジネスオンライン (kankyo-business.jp)

  1. エネオス(東京都千代田区)は8月4日、自社の清水製油所跡地(静岡県静岡市)を中心とした次世代型エネルギーの供給拠点ならびに次世代型エネルギー供給プラットフォームを構築すると発表した。2024年4月に周辺施設への電力供給を開始し、2024年度中に水素ステーションの開所を目指す。具体的には、太陽光発電設備(約3MW)で発電した電力を、自営線を介して周辺施設や水素ステーション内の水電解装置(水素製造装置)へ供給する。また大型蓄電池(約7,700kWh)の充放電、水素製造装置の稼働管理などを組み合わせて、EMSによる最適制御を行い、地産地消による再エネの有効活用や受給安定化を図る。

  2. 水素火力ではないですが、まあ、ENEOSなので、アリかと。

[18] 静岡は日当たりもいいしね:頻発する出力制御 再エネ活用 蓄電不可欠【西部記者コラム 風紋】|あなたの静岡新聞 (at-s.com)

  1. 静岡県内でも電力を蓄える「蓄電所」ビジネスが始まる。サーラコーポレーションが7月、浜松市東区に蓄電所を整備して送電線とつなぐ「系統用蓄電池事業」に参入すると発表した。太陽光などの再生可能エネルギーが余った際に充電し、必要に応じて放電する県内初となる事業。今後、県内で同様の事業が相次ぐか、動向に注目したい。充放電の切り替えが比較的容易にできる蓄電所は、電力の需給調整としての役割が期待されている。電力は常に需要と供給を一致させる必要があり、電力会社は火力発電などで受給を調整しているものの、再エネの普及で調整しきれない事態が頻発しているからだ。実際、中部エリアでは供給量が過剰になるとして、太陽光と風力の発電の一部停止を求める「出力制御」が4月に初めて実施され、6月にかけ延べ十数回行われた。こいつらがちゃんとバッファ機能を果たさんからですけどね。これで再エネ増やせ言うとるんやから買取金額を低くしろ!って言いたいですわ。

  2. サーラグループの蓄電所は、約3千平方メートルの敷地に48台の日本ガイシ製コンテナ型ナトリウム硫黄電池(NAS電池)を設ける計画。出力は1万1400キロワット、容量は一般家庭約6千世帯分の1日の使用量に当たる6万9600キロワット時で、2026年春の稼働を目指している。電力の安い時間に充電し、不足時に販売することで差額を得るほか、需給の調整力そのものを取引する市場などを通じて収益を得る。これまでにも蓄電池は商業ビルなどに設置され、施設内の需給に応じて利用されてきたが、蓄電所は送配電網に直接つなぎ、電力システム全体の需給に対応する点で大きく異なる。これくらいの規模になると経済合理性のないリチウムイオン電池は使ってられないってことですよ。家庭用とか小さな事業所用ならしかたがないですけどね -- 経済合理性は有りません、残念ながら。まあ、「いざと言うときの安心を買う」ってとこですかね。保険みたいなもんです。

  3. 普及の鍵を握るのは蓄電池の価格だ。サーラは総工費40億円のうち12億円を国の補助金で賄う。担当者は「補助金がなければ採算を取るのは難しい」と話す。だが、直近では海外製のより容量の大きい蓄電池が登場していて「今後、価格は大幅に下がり導入は進むと考えている」という。まあ、NASでもこんなもんなんですけど。補助金無しでは・・・ってことです。でもある程度必要なんですわ、天然ガスが入ってこなくなったらアウトってんでは困ります。

  4. 東日本大震災以降、太陽光発電量全国トップクラスになった浜松市をはじめ、県内各地に太陽光パネルや風力発電所が整備された。今後も発電量は増える。出力制御を避けて再エネを十分活用し、脱炭素化を進めるために蓄電所の拡大は欠かせない。(浜松総局・白本俊樹)

[19] あ、出力制限が有っても賦課金からちゃんとお金が回るシステムにはなってるらしいので、こいつらのハラは痛みませんけど(笑):気候革命:再生エネ、原発5基分ムダ(その2止) 九電、再生エネ出力制御増加 電力需給、改善に難題 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

  1. あ、政府は電力市場をつくって再エネ電力供給量が多すぎるときの買取金額をちゃんと下げてるので、再エネ事業者が無責任でも蓄電事業者が稼げるようにはしてあります。それでもまだ甘やかしすぎですけどね。ま、とりあえず再エネ電力増やすためです。仕方が無いです。

  2. 原発優先「柔軟性が不足」ツッコむのはそこじゃないやろ、毎日!原発がそう簡単に出力調整できるわけないやろ!電力供給安定化の努力を怠っとる再エネ事業者にツッコむところやろ!まだこんなこと言うてるんか、毎日・・・。

  3. 九州電力は3カ所の揚水発電所を持っており、合計出力は230万キロワット。揚水発電は余剰電力で水をくみ上げることで「巨大な蓄電池」の役割を果たすが、3月に九州最大の小丸川揚水発電所(出力120万キロワット)が点検によって使えなくなったこともあり、同月の出力制御は計23日間に達した。もともと春と秋はエアコン需要が減るため電力が余りやすい。出力制御が起きやすい時期だが、九電は「年1回の点検は法律で定められている。電力需要が高まる夏と冬を避けて点検時期を探したところ3月になった。今後需要が低下する春秋には再生エネ受け入れの観点から揚水発電の大規模補修は回避する」と説明する。揚水発電も必ずしも環境に良いものではないんですよ。日本にはもう開発余地も無いですし。

[20] 再エネ出力制御が急増する要因とは? 2023年度の最新見通しが公表:自然エネルギー(1/4 ページ) - スマートジャパン (itmedia.co.jp)

  1. 前半は割愛します。

  2. 系統用蓄電池の導入が急加速 再エネ電力が余剰となる断面において、揚水発電や蓄電池、水電解装置等の活用による需要創出は、再エネ出力制御の低減に向けた有効な対策と位置付けられている。とりわけ系統用蓄電池は、近年導入が加速しており、接続検討の受付は全国で約1,200万kW、契約申込にまで進んだ案件は約112万kWとなっている。発電施設の位置づけなので単位がkWになっています。それぞれ、12 GW、1.12 GWってことです。でもバッファ能力なのでkWhで示してほしいですよね。

  3. 接続検討のすべてが接続契約に至るわけではなく、接続契約から蓄電池の設置までに通常、2年程度を要することに留意が必要であるが、特に北海道や九州エリアにおいて蓄電池の導入予定が進んでいる。先述の表3のとおり、エリア最低需要は、北海道で292万kW、九州で688万kWであることを踏まえると、これらのエリアでは再エネ出力制御の低減に、蓄電池が果たす役割は非常に大きいと期待される。なお、これまで北海道エリアでは、調整力不足を理由として、再エネ電源の新規接続にあたり、蓄電池等による変動緩和対策を独自に要件化していたが、2023年7月以降、当該要件は不要とされた。これまで当該要件のもとで、18件・43万kWの太陽光発電に対して、すでに約19万kWhの蓄電池が併設されていることが報告されている。これらの蓄電池は当該太陽光発電の出力変動を緩和するために用いるルールであるが、これを順守した上で、系統安定化のために更なる活用を図ることが望ましいと考えられる。今後、風力発電に併設する蓄電池の運転も始まることから、多面的な蓄電池の活用が進むことが期待される。43万kWの太陽光発電に対して19万kWhですから26.5分分のバッファ能力です。例えば、リチウムイオン電池が使われた場合、リチウムイオン電池の有効な使い道は短周期変動+αくらいですからこれくらいがまあまあ許容できるところってなるわけです。

[21] 内閣府再エネTFが提言、「市場にマイナス価格を導入し、優先給電ルールを撤廃せよ」 | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)

  1. 再生可能エネルギーの出力抑制を巡って、内閣府の規制改革タスクフォース(TF)が経済産業省に見直しを求めた。第1弾として石炭火力の出力下限見直しなどで出力制御の緩和を目指す経産省に対して、内閣府は早期の市場への「マイナス価格」導入と、現行の優先給電ルール廃止を迫った。内閣府の提言は公正な競争と市場改革に重点を置く。石炭火力の出力調整は天然ガス火力ほど簡単ではありませんが、石炭は天然ガス(日本ではほぼLNG)と異なり長期備蓄が可能です。したがって経済産業省案にも合理性は有ります。一方、内閣府案は早く再エネに競争力をつけさせたいというものでこれにも合理性は有ります(今まで甘やかしすぎでしたからね)。

  2. 7月9日付の日本経済新聞は「電気、太陽光活用へ昼安く」という見出しで、経済産業省が省エネルギー法を改正し、家庭の電力消費を日中に誘導する施策を検討すると報じた。「日中に余る太陽光発電の電力を消費しやすい仕組みをつくる」という趣旨で、電力会社に日中が安価な家庭向けの電気料金メニューを用意してもらい、2025年度にも契約実績の報告を義務付けるという。日中、家におらんがな。一般の読者の中には「昼間の安価な電気」という表現に違和感を覚えた方もおられるかもしれない。何しろ経産省は今夏も節電を呼びかけている。要請の対象は「7~8月の東京エリア」だが、関西電力、九州電力などを除く大半の大手電力が電気料金(規制料金)を値上げしたばかりでもある。節電協力要請を受けて昼間の冷房を控える消費者も少なくないと思われる中、記事はどう伝わっただろうか。事実、今夏、全国的に猛暑が続く中でも足元の日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場は東京エリアを含めて2022年、2021年の夏に比べてかなり落ち着いている。今のところ前々年や前年夏に見られた日中に30円/kWhを超えるような目立った高騰はない。その背景として、いくつかの理由が挙げられるだろう。1つには経産省の節電協力要請や電気料金値上げによる需要の減少が考えられる。前年までの教訓から小売電気事業者が相対取引を増やしていることも効いていると見てよさそうだ。そしてもう1つが、日経新聞が報じた太陽光発電の影響である。これまでも太陽光の発電量が増える一方で電力需要が少なくなる春秋が、電力の余る季節として知られてきた。市場価格が0.01円/kWhを多く付けるのもこの季節だった。ただ、経産省が「日中が安価な家庭向け電気料金」を小売電気事業者に要請するのは、いよいよ年間を通して日中の電力が余り気味になる段階に入ってきたという認識を経産省自身が持ち始めたということだろう。「給湯器の利用や電気自動車(EV)の充電を昼間にシフトし、電力の有効活用につなげる」のが狙いだという。給湯器はヒートポンプ式ってことでしょう。これならアリでしょう。BEVの充電は今効果が有るとしたら社用車でしょうね。まあ、経産省はご家庭でもBEVを使ってほしいと考えているわけですが、あの値段じゃなぁー。

  3. マイナス価格導入は先送り? 関連して、再生可能エネルギーの出力制御の発動が昨冬(2022年度)から増加していたことは、本コラムでも取り上げてきたところだ(「電気料金高騰と裏腹に安かった2月・3月の電力市場価格、既存の料金体系は限界に」参照)。このところ、いくつかの審議会で「出力制御の抑制」がテーマに上り始めた。6月27日の電力・ガス基本政策小委員会(電力・ガス分野の上位審議会)でも、出力制御の実施エリアの拡大と出力制御量の増加が取り上げられ、「(最も出力制御量の多い)九州のほか、北海道、東北、中部、中国、四国で太陽光・風力の設備容量が軽負荷期の需要を上回っている」との報告があった。いよいよ全国的になってきましたね。再エネが増えているのはエネルギー安全保障上良いことですが。そして、「これまで以上に踏み込んだ取り組みが求められる」とし、「年内をめどに再エネの出力制御低減に向けた新たな政策パッケージを取りまとめる」と表明した。

  4. 本コラムはこれまで、人為的な出力制御を極力廃し、市場メカニズムを用いた調整への転換を検討すべきと主張してきた。そのために、スポット市場に0円/kWhを下回る「マイナス価格」の導入を説いてきた(「GWは東京エリアも? 再エネは出力制御せず『マイナス価格』で調整せよ」参照)。目的は言うまでもなく、今後の再エネ大量導入を推進するための、再エネのより高度な有効活用にある。そして、すでに欧州や米国のようにマイナス価格を導入済みの国では、出力抑制の回避や再エネの市場統合に大きな成果を上げている。正論ですね。ところが、資源エネルギー庁は「価格メカニズムを通じた供給・需要の調整・誘導」を出力制御抑制のための有力な手段として審議会では施策候補の1つに取り挙げているものの、これを「中長期対策」と位置付け、年内に取りまとめるとしている政策パッケージには入れないことを示唆している。つまり、このコラムで効用を強く説いてきた市場のマイナス価格の導入はしばらく先送りされそうなのである。なぜなのか。エネ庁はマイナス価格導入について、「電力取引に係る大きな考え方の変更となるため、様々な論点について、詳細・丁寧な検討が不可欠」と説明する。代わりに年内に提示する政策パッケージに入ってきそうなのが、エネ庁が「短期対策」に位置付ける施策で、「発電設備のオンライン化のさらなる推進」「全国大での火力の最低出力引き下げ等」「蓄電池や水電解装置、ヒートポンプによる需要創出」「電源制限装置の設置等による関門連系線の再エネ送電量の拡大」といったもののようだ。②以外は需要創出で、まあ天下り先の確保と見れなくも無いですが必要なことは必要でしょう。ここでは短期対策の一つ一つを論じることはしないが、印象としては、この程度のことは年末まで待つことなく、今すぐにサッサとやってほしいと思うものばかりだ。ふふふ(笑)。

  5. 石炭火力の出力制御は50%まで 1つだけ「火力の最低出力引き下げ」について取り上げるとすると、これは石炭火力の場合、最低出力として定格の50%までを現行の出力制御の対象としているところ、新設石炭火力に対しては最低出力30%まで出力制御の範囲を拡大するというものだ。石炭火力は「最低出力」以下の運転が技術的に難しいというのが根拠だが、新設は技術的な進歩により定格の30%まで出力を落として運転できることに対応したルールのようだ。だが、本来であれば再エネの出力制御を実施する前に、発電量当たりのCO2排出量が多い石炭火力の出力を、設備ごとに可能な限りギリギリまで抑えるべきではないか。あまり締め付けすぎると石炭火力に投資しなくなりますよ。今のところ長期備蓄に耐えられるのは石炭火力だけでしょう。国産グリーンアンモニアが大量に作れるようになればそれを使えますが、原料となる水素も今のところちまちまやってるだけでしょう。しかし、現行の優先給電ルールの運用はそうはなっていない。出力制御は一律に50%までという線を引いている。しかも今回、ルールを改定する対象は新設だけで、既設火力については最低出力の引き下げを求めるものの、あくまで可能な範囲での“協力”であって、義務ではない(系統連系は拒絶されない)。これが、およそエネ庁のスタンスというものなのである。あくまで石炭火力の都合を配慮しつつ、今すぐにでもやろうと思えばできることを、半年かけてルール化し、来年度から新ルールを運用するという段取りなのである。おそらく、エネ庁は当面の再エネ出力制御を一定程度抑制できればそれでいいと考えているのだろう。そこまで言うと資源エネルギー庁が気の毒ですが。しかし、出力制御の問題は単に需給調整の問題ではない。公平な競争、市場メカニズムに基づく効率的な資源配分といった自由化の根本に関わる問題を含んでいる。マイナス価格導入を先送りする姿勢にはスピード感の欠如もさることながら、「安定供給」を盾に競争政策や市場化政策を後回しにするエネ庁の体質をここでも見せつけられた思いがする。まあ、再エネに関してはだいぶ裏で金も動いていますからね(笑)。

  6. そうした観点から問題提起をしたのが、内閣府の規制改革チームの1つである「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース(TF)」である。再エネTFは6月29日、エネ庁や電力・ガス取引監視等委員会に対して「早急にマイナス価格を導入し、優先給電ルールを撤廃する」よう提言した(「再エネ提言『負の価格』」参照)。年内にもマイナス価格導入を求め、エネ庁が取り組もうとしている「出力制御の抑制」のスタンスに一石を投じることになった。出力制御の問題は、ベースになっている優先給電ルールの公平性の問題でもある。優先給電ルールは出力制御する電源の順番を決めており、供給力が過剰の場合には、①火力発電、②バイオマス発電、③自然変動電源(太陽光や風力)、④長期固定電源(原子力、水力、地熱)の順で出力を抑制し、需要とのバランスをとる。①と②の間には、揚水発電の汲み上げ運転や地域間連系線を活用した他エリアへの送電といった、電源の出力制御以外の措置も取られる。長期固定電源は出力制御や停止が技術的に困難とされる電源で、出力制御の順番は最も後順位で、再エネの後と定めている。毎日よりはかなりましな記事だって言うのがわかりますね。これに対してCO2を排出する火力発電は、優先給電ルール上は再エネの前段階で出力制御されることになっている。しかし、実際には先にも触れたように石炭火力の場合、出力制御の対象は定格出力の50%までにすぎず、再エネが出力制御された後も半分の出力での稼働が認められている。実態として石炭火力は「準長期固定電源」と言っていいだろう。だが、果たしてこれは妥当なのだろうか。妥当だと思いますけど。

  7. 再エネに負担を押し付ける優先給電ルール 再エネTFは6月29日に提出した提言書の中で、「現在の優先給電ルールは、価格が負(マイナス)になることを妨げることによって、長期固定電源等(編集部注:ここで“等”は石炭火力を含む意味で使われている)に利益を与え、再生可能エネルギー活用の幅を狭め、消費者全般が低価格から得られる利益を奪っている」と指摘する。JEPXは電力市場において人為的に下限価格、0.01円/kWhを設定している。石炭火力や長期固定電源にとって、限界費用より安価な0.01円/kWhが付く時間帯は赤字で発電している状態ではあるが、発電を止めるよりはマシなのである。一般には石炭火力や長期固定電源は技術的に困難だから出力制御が制限されていると説明されるが、これを経済学的に表現すると「起動・停止(出力制御)コストが高い電源」となる。つまり、0.01円/kWhでも停止したり、出力制御したりするより、経済的な損失は少ない。これに対して再エネは「起動・停止コストが安い電源」ということになる。つまり、優先給電ルールは再エネの発電を石炭火力(出力50%)や長期固定電源に先んじて抑制することで、「起動・停止コストが安い電源」に負担を押し付ける構造になっていると再エネTFは指摘する。再エネの普及を目指す再エネTFの立場に立てば、人為的な下限価格や優先給電ルールをなくし、市場メカニズムのもとで平等に再エネ、石炭火力、長期固定電源を扱えば、相対的に再エネの普及を後押しすることになるという。もし、マイナス価格になれば、「起動・停止コストが高い」石炭火力や長期固定電源を有する事業者は、出力制御や停止が難しい分、マイナス価格の影響を相対的に強く受けることになる。それゆえ、損失を少しでも抑えようとすれば一定のコストをかけてもDR(デマンドレスポンス)や蓄電といったヘッジ手段を行う強いインセンティブが働く。つまり、マイナス価格が付く競争的な市場の中で石炭火力や長期固定電源が生き残ろうとすることで、DRや蓄電など柔軟に需給を調整する新たな技術がより進展しやすくなるというのが再エネTFの見立てだ。そして、こうした競争的な環境でこそ、再エネや石炭火力、長期固定電源への最適な投資バランスが生まれる。そのためには再エネの導入促進策もこれまでの固定価格買取制度(FIT)ではなく、上乗せ価格が市場連動になるFIPへの移行を急ぐべきだろう。マイナス価格が日本の電力市場に導入されれば、時には電気を使うとお金を受け取れるという局面が到来し、「上げDR」や蓄電池の普及を後押しする。そして、より効率的な資源配分や設備投資、有用な技術開発が始まる。水素生産と水素火力発電を推進するには原子力や火力発電にバッファ機能を負担させるというのも悪い手ではないな。さらに、関連する技術や産業、そのための人材育成も誘発する。すでにこのような展開が欧米では始まっている。脱炭素は産業革命に匹敵するエネルギーや産業の新たな潮流だ。電力市場のマイナス価格導入は、こういった新たな展開の呼び水となる。再エネTFは提言書資料の中でデンマーク、ドイツ、フランス、英国などの欧州、米国ではPJM、NYISO、CAISOなどのエリア(独立系統運用機関)で、基本的には強制的な出力制御ではなく、マイナス価格の導入により、市場原理に基づく需給調整が行われていると報告している。なるほど。

  8. ここで改めて、日本と欧州の電力市場を比較してみよう。グラフ1はデンマーク、オランダ、ドイツ・ルクセンブルク、フランスにおける、この4月から7月中旬までの価格推移である。これに対し、同時期の西日本4エリア(九州・関西・中国・四国)での価格推移がグラフ2である。欧州と日本の電力市場には価格の付き方に大きな違いがあるのが分かるだろう。

  9. 人為的なプラス価格操作が市場の自律的回復力を弱めている 欧州4カ国のグラフでは、マイナス価格が出現する時には、▲数十ユーロ/MWhから場合によっては▲200~500ユーロ/MWhというかなりの大きさで現れる(▲:マイナス、100ユーロ/MWhは約15円/kWh)。マイナス価格を受け入れていない日本の電力市場関係者には耐えがたい現象かもしれない。しかし、一方でマイナス価格が出現しても、比較的短期間でプラスの価格(100ユーロ/MWh前後)に自律的に回復している。かたや4月以降、西日本4エリアは0.01円/kWhの“地面”に頻繁に激突している。その頻度は欧州でマイナス価格が発生する頻度と比較すると断然多い。これは日本ではマイナス価格が許容されないことで、かえって発電事業者から系統運営者、需要家まで含めた電力市場全体で自律回復する動機が醸成されていない、あるいは反発力が弱い状態にあると言えるのではないか。ある意味、市場機能を活用した需給調整力が弱い、ないしは自由化の進展度合いが浅いことを映す現象とも考えられる。人為的な市場運営(制約)がビジネスや技術上のイノベーション、需要家の電力利用リテラシー向上を阻害している姿を想起させる。なるほど。

  10. エネ庁はマイナス価格導入を「中長期対策」と位置付ける具体的な理由として、「短時間に供給量を調整することが困難な電源(石炭火力や長期固定電源)の扱い」や「容量市場等含む各種制度との整合性」などの検討課題を挙げる。だが、日本の電力市場や電力産業の進展を真剣に考えるならば、“中長期”とのんびり構えている暇はない。石炭火力を含む既存電源や既存事業者への配慮を強くにじませるのはエネ庁の常だが、その分、自由化やイノベーションの進展を遅らせてきたのがここまでの経緯とは言えないか。マイナス価格の導入は公正な競争を実現する市場改革と密接に結び付いている。面白い記事でした。

[22] 東急不動産、東松山で系統用蓄電池事業 パワーエックスの蓄電池を採用 | 環境ビジネスオンライン (kankyo-business.jp)

  1. リチウムイオン電池は長周期変動対策としては経済合理性が無いとは言ってますよ。でもパワーエックスはちょっとおもしろいと思っているので。

  2. 東急不動産(東京都渋谷区)は8月3日、再エネ事業と農業の実証実験プラットフォーム「リエネソーラーファーム東松山」(埼玉県東松山市)内にあるカフェ・イベントスペース「TENOHA東松山」にて、東京都の助成事業を活用して、系統用蓄電池事業を開始すると発表した。「TENOHA東松山蓄電所」として、2023年度内に建設を開始し、2024年度の運転を開始する予定。同事業では、パワーエックスの蓄電池システム(定格出力1.8MW、定格容量4.9MWh)を、系統用蓄電池事業において国内で初めて採用する。新たな事業の推進にあたり、東急不動産、伊藤忠商事(東京都港区)、パワーエックス(東京都港区)、自然電力(福岡県福岡市)の4社はパートナーシップ契約を締結。各社のノウハウや強みを活かして事業を実施する。

  3. 1.8 MWに対して4.9 MWhなら2.7時間ってことです。まあ、これくらいならリチウムイオン電池に頑張ってもらってもいいかな?

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伊藤忠社長が明かす「蓄電池ビジネス」攻略の野望 マーケットインの発想で再エネ分野を強化 | 特集 | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)

  1. エネルギーの安定供給や脱炭素化が注目を集める中、蓄電池ビジネスに力を注ぐ伊藤忠。事業拡大へ次の一手をどう打つのか、石井社長に聞いた。

  2. ――総合商社の中には、今期の純利益が1兆円を超える見通しとなる会社も出てきています。伊藤忠の社内に焦りはありませんか。

  3. ロシアのウクライナ侵攻もあり、今期は少し異常だった。サプライチェーンが壊れてしまい、誰も予想しなかったレベルにまで資源価格は上がってきた。売上高に占める資源の比率が高い商社さんは、資源価格が想定以上のハイレベルな値段になったので、上積み効果が出ている。当社は(繊維事業を祖業とする)歴史から、資源分野(への投資)を積み重ねていないので、ここのところの収益の積み増しがなかった。ただ、これは当初からわかっていたこと。伊藤忠も前2022年3月期までは一過性の利益がけっこうあったが、それを除いた基礎収益力については、今2023年3月期はかなり上がっている。自分たちのできることを積み上げていくという成果は着実に出ている。

  4. ――国内事業の中核を担うファミリーマートを管轄する第8カンパニーも、組織体制を強化します。国内市場をどう見ていますか。

  5. おもしろいと思っているそうです。まあ、こういうところが蓄電ビジネスに手を出してくれれば再エネ電力の安定供給にもつながっていくので、少しくらい甘い見通しでどんどん手を出してほしいとも思っていますが(笑)。

丸紅の社長が「日本市場は宝の山」と言い切るワケ モビリティーや再エネ事業に積極投資していく | 特集 | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)

  1. 資源高の追い風を受け、2023年3月期は過去最高純利益を更新する見通しの丸紅。経営の足かせだったアメリカ穀物大手ガビロンを売却し、再エネやモビリティー事業で「攻め」の姿勢を強める。穀物大手になる夢は破れましたけどね(笑)。

  2. 空前の好決算をたたき出す三菱商事や三井物産と同様に、丸紅も資源高の追い風を受けている。今2023年3月期の通期純利益は5300億円(前期比24.9%増)と、過去最高純利益を超過する見通しだ。そう言えば、商社に行きたいと言っていた某有名大学の子に一番稼いでる資源分野の人がどんな国で働いているかを話してあげたら「考え直す」と言ってました(笑)。

  3. 丸紅は2022年10月に、2020年3月期に大きな減損損失を計上するなど経営上の「問題児」となっていたアメリカ穀物大手のガビロンを売却。今後は得意の電力や食料事業などを中心に「攻め」の姿勢を強めるのか。電力畑を長く歩んできた柿木真澄社長を直撃した。

  4. ――足元の業績は好調です。その要因をどう分析していますか?

  5. 資源価格が噴いた(高騰した)ということで、その追い風を受けて、われわれの資源ビジネスも数字が出せた。私が社長になった2019年に、不採算事業の減損処理をし、入り口を低く構えることができた(経営体質を改善できた)ので、昨今のいわゆる資源ブームに乗ることができて、それなりの数字を出せたのだと思う。ただ単に、資源の価格が上がったから利益が出たのではなくて、それなりの準備ができていたと言える。非資源分野でも、アメリカの内需を中心とした、農業、食品、そして自動車関連の販売金融がいい数字を出せた。資源ブームと言われるが、それと非資源分野(への影響)を断ち切れるかというとそうではなくて、世の中全般に価格が上がり基調であったことが今年度の大きな流れだ。穀物類にしても、けっこう高いところで値段が止まっている場面では、非常にいい影響があった。この先も、それぞれの地域に根ざしている需要をつかんだビジネスをきちんと展開できていれば、多少世の中の価格がぶれようが、食いっぱぐれることはない(利益を出せないことはない)。その点、例えばわれわれのアメリカの内需向けビジネスは、いわゆるエッセンシャル(必要不可欠な)ビジネスとして、なくてはならないものと認識している。好況であろうと、不況であろうと、農業は重要だし、食品類にしても人は食べないと生きていけない。アメリカの場合、自動車がないと何もできなくて、仕事にもショッピングにも行けないので、自動車関連事業もエッセンシャルビジネスと見ている。まあ、自動車に強い商社が有ると心強いですけどね。自動車メーカーが電動化にかじを切って部品メーカーがどのようにして生き残っていくかも考えてみてください。自動車で食いつなぎながら農業部門にも食い込んでいくとか。技術的な可用性は案外あると思いますよ。

パワーエックスはここでも:オリンピア、蓄電池事業に参入 容量計14.8MWh・パワーエックス社から | 環境ビジネスオンライン (kankyo-business.jp)

  1. 出力がわからんとちょっと評価できないですけどね・・・。でも、たぶん東急不動産と似たようなバランスではないかと・・・。

パワーエックスはここでも:蓄電所ビジネス勃興 ウエストとパワーX、系統の需給調整 - 日経GX (nikkei.com)

  1. 送電線と蓄電池を直接つないで充放電する蓄電所ビジネスが動き出した。ウエストホールディングス(HD)と蓄電池事業を手掛けるパワーエックス(パワーX、東京・港)が連携し、2025年春までに合計20万キロワット時の蓄電所を設置する。出光興産やNTTなども相次ぎ参入している。「長期脱炭素電源オークション」などの支援策に加え、電力価格の変動幅が大きくなり、収益を稼ぐ基盤が整いつつある。...

  2. これも出力が書いてないですね。まあ文系が書いた記事なのでしかたがないか・・・。

[23] 【日立製作所、蓄電システム一括受注】 | 建設通信新聞Digital (kensetsunews.com)

  1. 日立製作所は7日、四国電力とCHC Japan(東京都千代田区)が今年6月に共同で設立した事業会社「松山みかんエナジー合同会社」から、系統用蓄電システム一式を受注したと発表した。同合同会社が松山市に建設し、2025年度に商業運転開始予定の「松山蓄電所」向けに、日立は日立エナジー、日立パワーソリューションズとともに、バッテリー蓄電システム「e-mesh PowerStore」を活用した系統用蓄電システム一式を提供する。これで再生可能エネルギーの主力電源化への動きと電力の安定供給を支援し、脱炭素社会の実現に貢献する。カーボンニュートラルの実現に向けて導入・活用が進む再エネは、電力需給バランスや天候の変化などの影響を受けやすく調整力の確保が課題だ。このため松山蓄電所(出力12メガワット)では、電力需給バランスに合わせて充電・放電を行ない、調整力を供出する系統用蓄電システムを活用して、四国初の大型蓄電池事業を実施する。ここに日立らが一式で提供するシステムの中核をなすのが、グローバルで豊富な導入実績がある日立エナジーのバッテリー蓄電システム「e-mesh PowerStore」だ。この蓄電システムは、高品質な電力を提供するための管理システムに加え、電力需給バランスの急激な変化にも対応できるのが特長だ。電力需給バランスに合わせた効率的な蓄電・放電や、再エネの出力変動に応じた調整力の速やかな供出を実現する。日立は同システムを通じて、今回の蓄電池事業を支援する。

  2. こいつは容量が書いてないんですわ。建設通信新聞だからそのくらいはわかれよって思いますけど、まあ、こんなもんです(笑)。

[24] 「ガスト」再生可能エネルギー100%の新店舗…屋根には144枚の太陽光パネル (msn.com)

  1. 俺は事業者の自衛が再エネ普及のカギだと思っているので、どんどんやってください。素晴らしいです。

  2. 太陽光などを使って再生可能エネルギーだけで運営するファミリーレストランの新店舗が公開されました。すかいらーくホールディングスが公開したガストの再エネ100%の新店舗。屋根には一面に144枚の太陽光パネルが敷かれていて、店舗で使用する電気の3割は太陽光でまかないます。残りも実質CO2排出ゼロの電力を購入し、再生可能エネルギー100%での運営を目指します。ビデオが有るが、立地的には小型風力も使えそうだけどな。そうすれば再エネ電力生産は3割よりも増やせるけどな。駐車場にも充電器をつければBEVに乗ってるお客さんはガストに来てくれるだろうし。

  3. 記者「天井を見てみると3つのファンが動いていて、空気を循環させることで省エネに繋げています」

  4. 室内の冷たい空気と外気を熱交換できる仕組みも導入。空調にかかる電力をあわせて最大2割抑えます。

  5. すかいらーくHD 梅木郁男 執行役員「この実験はやらなければいけない。設備投資してもランニングで(コストを)回収できるのか実験したい」

  6. 一方、コンビニ大手のセブンーイレブンは、太陽光パネルに加え蓄電池も設置し、二酸化炭素排出量を70%カットする新店舗を6月に公開したばかり。脱炭素に向け業界の垣根を越えた取り組みが進んでいます。調理しないから小さい太陽光パネルでも余裕が有って蓄電できるんでしょうね。

[25] 最近、半導体関連の問い合わせも多いので、これも付けときましょう。昨年の記事ですが(前にも似たようなもん取り上げてますが):強いと思われた日本の「半導体製造装置」産業も凋落の危機に瀕していた | ビジネスジャーナル (biz-journal.jp)

  1. また湯之上さんです(笑)。

  2. 半導体の前工程投資額が1000憶ドル超に 半導体業界団体のSEMIは2022年6月13日、半導体の前工程用装置の投資額が、前年2021年の910億ドルから約20%増え、今年2022年に1090億ドルになるという予測を発表した(図1)。SEMIのプレジデント兼CEOのAjit Manocha(アジット・マノチャ)は、「半導体製造装置の世界市場は、SEMI World Fab Forecast Reportに示されるように、はじめて1000億ドルを突破する軌道を進んでいます。この歴史的なマイルストーンの通過は、現在の前例のない成長に感嘆符をつけることになります」とコメントしている。確かに図1を見ると、前工程用装置市場は、2019年から2022年への3年間で約2倍に成長していることが分かる。これは凄まじい成長率であるし、前工程用装置だけで1000憶ドル超となったことにも驚かされる。まあ半導体装備率が増えることは有っても減ることは無いからね・・・。

  3. ここで、前工程には約10種類の装置があるが、各種の前工程用装置の出荷額はどのような推移を遂げているのだろうか。また、各種の前工程用装置における企業別シェアや日本のシェアはどうなっているのだろうか。そこで、本稿では、まず各種の前工程用装置の出荷額の推移を明らかにする。次に、2021年における各種の前工程用装置の出荷額と企業別シェアを分析する。その際、日本のシェアが高い装置および低い装置を特定する。さらにここから、日本の半導体製造装置産業の問題点を指摘する。結論を先に述べると、その問題点は、前工程の市場規模の大きい装置では日本のシェアは低いこと、および日本全体の前工程装置のシェアが低下していることにある。もしかしたら、日本の半導体製造装置産業は衰退の道を歩んでいるのかもしれない。半導体死亡宣告が2010年ですよ。そりゃそうでしょう。装置産業は外国に売ればいいとは言っても。

  4. 各種の前工程用装置の出荷額の推移 図2に、各種の前工程用装置の出荷額の推移を示す。ここで、検査装置については、外観検査装置、パタン検査装置、マスク検査装置の出荷額を合計した。また、洗浄装置は、枚葉式洗浄装置とバッチ式洗浄装置の出荷額を合計した。改めて図2を見てみると、多くの前工程用装置は2000年のITバブルの時にピークがあり、2008年のリーマン・ショック後に落ち込んでおり、2018年のメモリバブルでピークアウトして2019年に低下している。ただし、露光装置だけは2019年の落ち込みがない。露光装置市場を独占しているオランダのASMLが、1台180億円もする最先端露光装置EUVの量産機を2018年頃から出荷していることが、2019年の落ち込みがない原因であると考えている。次に、市場規模に着目すると、概ね露光装置の出荷額が最も大きい時代が続いたが、2015年にドライエッチング装置が最大規模となった。その後、2019年にいったん露光装置に抜かれたが、2020年以降は再びドライエッチング装置が最大となった。2021年は市場規模が大きい順に、ドライエッチング装置が189憶ドル、露光装置が164憶ドル、検査装置が139憶ドル、CVD装置が100億ドルとなり、4種類の前工程用装置が100億ドルを超える出荷額を記録した。総じて、半導体にとって最も重要な技術である微細加工に関係する露光装置とドライエッチング装置の市場規模が非常に大きいといえる。また、2016年頃からNANDが3次元化した恩恵を受けて、CVD装置の出荷額が急拡大していると思われる。はい。

  5. 各種の前工程用装置の企業別シェアと市場規模 図3に、各種の前工程用装置の企業別シェア、日本シェア、市場規模を示す。各種の前工程用装置は寡占化が進んでいるように見える。例えば、「1強+その他」に該当するのは、ASMLの露光装置、東京エレクトロン(TEL)のコータ・デベロッパ、米アプライドマテリアルズ(AMAT)のPVD装置、米KLAの外観検査装置およびパタン検査装置などである。また、「2強+その他」としては、AMATと米Lam Research(Lam)のCVD装置、TELとKOKUSAIの熱処理装置、AMATと荏原製作所のCMP装置、日本のSCREENとTELのバッチ式洗浄装置、日本のLasertecとKLAのマスク検査装置などがある。3社以上の混戦状態になっている分野としては、Lam、TEL、AMATによるドライエッチング装置、SCREEN、TEL、韓国SEMES、Lamによる枚葉式洗浄装置がある。ただし、ドライエッチング装置においてはLamがかなり優位なポジションを占めており下克上は起きそうもないが、枚葉式洗浄装置では場合によっては下克上が起きる可能性がある。

  6. 日本のシェアが高い装置と低い装置 日本のシェアが高い分野としては、コータ・デベロッパ(91%)、熱処理装置(95%)、枚葉式洗浄装置(61%)、バッチ式洗浄装置(91%)、マスク検査装置(44%)、測長SEM(69%)などがある。ここで、マスク検査装置は2020年まではKLAがトップシェアだった。ところが、日本のLasertecがEUV専用のマスク検査装置をリリースし、2021年にKLAを抜いた。検査装置全体でKLAの独占状態が続いていたが、Lasertecがその一角を切り崩したといえる。さて、日本のシェアが高い装置分野と市場規模を見比べてみると、ある特徴があることが分かる。それは、市場規模が100億ドルを超える分野では、日本のシェアは高くないということである。つまり、市場規模の大きい分野を欧米の装置メーカーが独占しているのである。例えば、ASMLの露光装置(164憶ドル)、LamとAMATによるドライエッチング装置(189億ドル)、AMATとLamによるCVD装置(100憶ドル)、KLAとAMATによる外観検査装置(104憶ドル)である。日本のシェアが高い装置は、いずれも市場規模が50億ドル以下のものばかりである。となると、日本全体の前工程用装置のシェアがどうなっているかが気にかかる。

  7. 日本の前工程用装置産業は危機的 図4に地域別の前工程用装置のシェアの推移を示す。2012年頃まで、日本は米国とシェア1位争いを行ってきた。ところが、2013年頃から日本のシェアが低下し、米国との差が開いてしまった。その結果、2021年は、米国が40.8%、日本が25.5%、欧州が22.8%、韓国が3.3%、中国が0.4%となった。この結果に筆者は驚いている。ここで、欧州のシェアは、ほとんどが露光装置を独占しているASMLの出荷額に依存している。そのASMLは1台180億円のEUVを、2021年に42台出荷し、今年2022年は55台以上出荷する見込みである。となると、2022年のシェアでは日本は欧州にも抜かれるかもしれない。

  8. ここまでが装置の話でしたが、ここからはまた例の湯之上節炸裂です(笑)。だんだん、クセになってきたわ(笑)。

  9. 日本の半導体デバイス産業のシェアは、1980年代中旬に約50%でピークアウトし、2017年には7%まで低下してしまった(図5)。いったんシェアが低下し始めると、負のスパイラルに陥ってしまうため、再びシェアを増大させることは困難となる。それゆえ、熊本に台湾積体電路製造(TSMC)の工場を誘致したり、マイクロン広島工場やキオクシア四日市工場に補助金を投入しても、日本のシェアは回復しないと考えている(拙著記事『日本の半導体産業、世界シェア・ゼロも現実味…10年単位で技術者育成すべき』)。日本のシェア回復ではなく西側の半導体サプライチェーンの強化が目的ですからね。熊本の車載用は日系メーカーの調達のためでもあるし。日本のデバイスシェアの観点からばっかりモノ言うとんだがこのオッサン。ちょっと視野が狭いんとちゃうやろか?このように日本半導体産業は凋落してしまったが、日本の装置と材料は、依然として競争力があると思い込んでいた。ところが、日本の前工程用装置のシェアは2013年頃から低下し続けている。このままでは日本の装置産業も日本半導体産業の二の舞になりかけない。筆者は昨年2021年6月1日に、衆議院に参考人招致されて、「強いものをより強くするべきである」という意見陳述を行った。ところが強いと思っていた日本の前工程装置産業が凋落しつつある。日本政府は2022年6月17日、TSMC、ソニー、デンソーが熊本で建設中の半導体工場に最大4760億円の補助金を支給することを決定した(6月17日付け日本経済新聞)。しかし、そんなところに巨費を投じている場合ではないだろう。日本の装置や材料に競争力が失われたら、世界における日本の存在意義はなくなってしまう。日本政府が強化するのは、落ちぶれて久しい半導体デバイスではなく、装置や材料であることを、繰り返して強調したい。市場規模が100億ドルを超える分野で今更勝てるとでも?そりゃ無理でしょうね。あなたのほうが夢見てると思うけどね。政治家や役人ってのは本音と建前が違うもんなんだよ。そこをわかってあげないと・・・。


おまけ

[1] 論文数TOPは中国、日本は過去最低ランク…科学技術指標2023 (msn.com)

  1. 従来分野を捨ててITシフトしているがまだその成果が出ていないだけでしょう。急にIT強国に生まれ変わることは無いわね、そりゃ。捨てた分が落ちただけ。そのうちITで増え始めるかもしれんし。増えんかもしれんし。

  2. 日本の産学官をあわせた研究開発費、研究者数は主要国(日米独仏英中韓の7か国)中で第3位。

  3. 立派なもんじゃないの。

  4. 産学共著論文の日本の企業部門の論文数に占める割合は、1982年時点の23%から、2020年時点の72%まで大きく増加している。昔は足引っ張られたもんだがね(笑)。いや、それどころか、盗もうと(笑)。あ、盗もうとしてたってことは出したいとは思っていたんだ。じゃ、成果が出始めたんだね、めでたし、めでたし。

  5. また、日本のパテントファミリー(2か国以上への特許出願)数は世界1位、

  6. たいしたもんじゃないの。

  7. ミディアムハイテクノロジー産業貿易収支比においても、主要国の中で1位と相対的に高い評価となった。

  8. 安いところってことね(笑)。

  9. 一方、日本の論文数(分数カウント法)の順位は、2006年に3位、2014年に4位、2019年に5位となり、Top10%・Top1%補正論文数をみると、2000年代半ばから順位が低下。今回の日本の論文数(分数カウント法)は世界5位、Top10%・Top1%補正論文数は13位・12位となり、初めて韓国に抜かれた。

  10. 韓国は半導体が多いのかな?研究するようなところではないとも昔は言われていたけど。「我慢してお金のために働く。辞めたら好きなようにする。」って聞いたもんだけど。電池は増えているだろうね。超電導はちょっとやらかしてしまったようだけど。

  11. 中国はすべての論文種別で米国を抑え、世界1位となっているが、自国からの被引用の影響も大きいことが確認されており、論文の注目度についても多様な観点でみる必要性が増しているという。日本の14倍増しと見るべきだろうね。だから、途上国の大学なんてのは中国と組みたがるんだよ、陰では「Silly Chinese...」とか言ってても。しかし、「数は力」だ。しかも、日本と同じ人口密度になるには34億人まで増やす必要が有り、まだ20億人分の余裕が有る。まあ、今でも都市への集中が酷いんだが。

  12. 中国には電池で期待しましょうかね。

  13. 「科学技術指標」は毎年公表。科学技術活動を「研究開発費」「研究開発人材」「高等教育と科学技術人材」「研究開発のアウトプット」「科学技術とイノベーション」の5つのカテゴリーに分類し、約170の指標で日本と主要国の状況を表している。「科学研究のベンチマーキング」は、個別指標と複合指標から主要国の詳細な論文分析を行い、2年ごとに公表している。両調査結果は、科学技術・学術政策研究所のWebサイト「NISTEPライブラリ」で閲覧できる。

[2] 「下らない同調圧力極まれり」元フジテレビ山中秀樹アナ、髪形自由の慶応野球部への批判に私見 (msn.com)

  1. 元フジテレビアナウンサーで、フリーアナの山中秀樹が11日、自身のX(旧ツイッター)を更新。この日の全国高校野球選手権2回戦で北陸(福井)に9―4で勝った慶応(神奈川)の選手の自由な髪形に対する批判が相次いでいると私見を述べ「下らない同調圧力極まれり」と憤った。山中は「甲子園出場の慶応野球部に批判殺到らしい。髪型自由が気に食わないのが理由だとか」とコメント。この発信には「髪型なんてどうでもいいよね。多様性が低い社会は摂動や外乱に弱い!」と賛同する声が寄せられた。このほか、X上では慶応への批判に対し「慶応に髪型の事で批判してるやつ、甲子園に何を求めてんねん」「なんで?! 髪の毛で野球するわけじゃないんだが???」「ウン十年前から慶応はこのスタイル」「学校が決めて高野連はなんも言うてないんやったら外野がぶーぶーゆう必要ないと思う」などの声が寄せられた。

  2. 実際にどのような批判が出ているのか確認したい。本当にそんな馬鹿がいるとは信じられんので(笑)。

  3. 日本も着実に変わりつつあるので、次は社畜改造だな(笑)。大人の社会が進歩していないのではどうしようもないので。

[3] なびく髪、週休2日制、異色のユニフォーム…甲子園初出場・浜松開誠館の「高校野球離れ」した柔軟さ 元プロ監督は“筋肉>技術”改革に着手 (msn.com)

  1. レッドとチャコールグレイのコントラスト。高校野球というよりは、社会人野球やプロ野球のチームにあるようなユニフォーム。この浜松開誠館のシンボルをデザインしたのは、監督の佐野心自身なのだという。「前任校がヤンキースのピンストライプを導入していたので、今度はダイヤモンドバックスでいこう、と。普通のグレイよりチャコールぐらいのほうがいいというか、バランスを考えました。かっこ悪いより、かっこいいほうがいいですから」

  2. 斬新なユニフォームと調和するような、選手たちのなびく髪。ここにも佐野が制限を設けることはない。「全く興味はないですね。誰がどういう髪型にしようといいんじゃないでしょうか」その”らしさ”は、創部26年目にして初めて立った甲子園にもあった。

  3. 自由な気風が漂う浜松開誠館の初陣 東海大熊本星翔との初戦。今年から導入された、5回終了時点に与えられる10分間のクーリングタイム中も、各校が対策に悩まされるなか佐野は堂々としていた。「選手と一緒にいなかったので。私は私でクーリングタイムをしていました。足が攣った選手もいないので、特になにもないです」浜松開誠館は、全国の初陣で鮮やかな逆転勝利を収めた。元号が令和となってから甲子園で勝てていなかった静岡県勢に久方ぶりの勝どきを轟かせたのは、どこか自由な気風が漂う、今までの高校野球とは少し違うようなチームだった。「青空があって、緑の芝生があって、観客がいて、旗がなびく様子をスローモーションのように眺められる時間というか、流れる校歌を聞いて幸せだなと感じました」

  4. 中日でプレーした元プロ野球選手が監督に。しかし…? 感慨深げに勝利を噛みしめる佐野は、1992年から95年まで中日でプレーした、元プロ野球選手であり、高校野球の指導者としても豊かなキャリアを誇る。2007年、メジャーリーグのヤンキースをオマージュしたユニフォームで話題となった常葉菊川(現常葉大菊川)では部長としてセンバツ優勝を経験し、監督となった翌08年の夏にはチームを甲子園準優勝へと導いた。浜松開誠館では17年から指揮を執る。新天地ではユニフォームのデザインを大胆に一新したことは前述のとおり。同年から21年まで、プロ野球で2000安打、400本塁打を記録した中村紀洋に非常勤コーチとして指導を請うなど、高校野球の枠にとらわれないアプローチでチームを改革してきた。自由であり、柔軟。そんな姿勢が甲子園初出場初勝利へと直結したかといえば、それだけではない。もっと重要なことがある。監督の意識の変化だ。佐野が苦笑いを浮かべながら打ち明けた。「高校野球をやっていれば、甲子園に行きたい。今までは技術的な要素を中心に指導をしていましたけど、敗戦のなか『甲子園に行くことを阻止してるのは自分じゃないか?』と思うようになって。そこから、野球観を変えてみようと思ったんですけど」野球において十分すぎるキャリアを携える佐野が現実を直視し、懐疑的な目で省みる。甲子園を狙えるチームだと目されていながら、夏は21年から2年連続で県大会初戦敗退。昨年の秋も県大会準々決勝で加藤学園に5-8と敗れた。これが、佐野が意識を改革する決定打になったのだという。「技術を前面に出すことはやめよう。かといってメンタルの強化でもない。そこで『フィジカルを鍛えたらどうか?』となって。すぐに効果が出るものではないですけど、ジワジワと実を結ぶものだとは思っていましたんで」

  5. 筋トレ重視で「週休2日制」が導入…! 昨年のシーズンオフから導入したウエイトトレーニングは当初、元プロ野球選手で技術的な指導を重要視していた佐野にとって、やきもきするメニューだった。なにせ、練習の「週休2日制」を無条件で強いられるわけである。「筋肉を分解させて、回復させる時間が必要なのはわかりますけど、専門家に意見を聞くと『ウエイトをした翌日は休養を入れないといけない』ということで」意識改革後の取り組みを、佐野は不得意な分野だと言い「俺、やることないじゃん、と思うこともあります」と笑う。そんな本音とは裏腹に、成果は伴った。スクワットなどの重量が上がれば、確実にピッチャーの球速アップへとつながる。このような成長データをきっかけとして、佐野は野球を可視化するようにもなった。打率やヒット数、打点など実戦での成績とも紐づけし、選手起用への重要な参考資料となっている。斬新なユニフォーム。自由な髪。週休2日。今年の夏、甲子園に新たな風を吹き込んだ初出場校。浜松開誠館には、旧態依然の高校野球とはかけ離れたキーワードが並ぶ。確かに改革はあった。だからといって、それが「高校野球も改革する」と同義ではないのだと、佐野は言った。「そういう大それたことより、105回も続く夏の大会の伝統や重みを噛みしめて野球をしていきたいという気持ちのほうが強いですね」佐野が訴えたい本当の改革とはきっと、もっと身近にあるはずなのだ。それは、監督が変われば、チームも変わる、ということ。

  6. 脳がハードウエアとしてまだ完成していない子供には監督の影響は大きいだろうしな。大人がどんどん進歩していかなければならんということだ。

[4] 「知能低い東大生医大生が多すぎ」FBで「東京大学物語」江川達也氏が持論「才能ないから学歴つけたくせにプライド高い阿呆増えた」 (msn.com)

  1. 「東京大学物語」などがヒットした漫画家の江川達也氏が、フェイスブックに「無能だから学校に行く」と記した。

  2. 俺は大学に行って勉強したり、バイトしたり、合コンしたりする機会を子供から奪わんでやってくれとも思うけどな。

  3. 「逆に言えば才能があって自信がある人は学校には行かない方がよい。知能が低い教師に間違った事を強要される時間が辛い。才能ないから学歴つけたくせにプライドの高い阿呆が日本には増えすぎて徒党を組んで社会を腐らせておる。」と続けた。

  4. たしかに教員ってのは偏った人も少なくは無い。そこで洗脳されて社会に出てからも徒党を組むのもいないことはない(学閥など)。日本では総理大臣でも同じ高校出身者をリストアップしたりする(笑)。が、それでも、学校には行かないほうがよいなどというコメントは、それを本気にして損する人が出てくるので控えてもらいたいと思う。

  5. 江川氏はコメント欄にも「中卒で働いて、起業する人が増えてほしい」

  6. その時点で稼げる才能のある人がそうそういるとは思えない。こんなコメントを本気にして損する人が出てくるので控えてもらいたいと思う。

  7. 「今の若い人は、大学行きすぎ」

  8. 「その大学、意味が有んの?」って思う大学も確かにたくさんある。教員を見ると官僚の天下り先ってのがはっきりわかるところもある。が、有って悪いというほどのものでもないと思う。

  9. 「知能の低い東大生医大生など多すぎ」と刺激的な言葉を並べた。

  10. 知能が低かったら全てダメってのも一面的なものの見方だと思います。近所に東大出たお医者さんもいるけど、医者には患者との対話など、経験を積んでいかないとできない要素も必要です。

  11. これらの意見には「ごもっとも」と賛同する声とともに「才能のない人だってご飯食べて行かなきゃいけないわけだから、そこに学歴という保険がある」

  12. 保険にはならんと思うけどね(笑)。

  13. 「本当に才能のある人は、学校に行ってもちゃんと能力を発揮する」などさまざまな意見が寄せられた。

  14. まあそうでしょうね(笑)。学校に行くのがマイナス要素みたいな論調になってるけど(笑)。

  15. ところで、脳がハードウエアとして完成するのはだいたい30歳くらいだと思いますが、大学出て社会人になるのは23歳くらい、修士出ても25歳くらい、すぐに博士とって社会に出ても(このコースを取ると日本では社会に出にくくなってしまいますが(笑))28歳くらい。そこで勉強は終わりって思っている日本の謎の常識のほうが問題だと思います。

  16. ちなみに、博士とってしまうと「もう学歴の束縛は無いな」ってのがメリットです(笑)。あとは「自由だ!」って感じです(笑)。

  17. 俺は博士とる前から論文出してましたけど、周りの妨害は「ザ・社畜文化」ってかんじでしたわ(笑)。

[5] “帰宅部”からプロへたどり着けた異色人生 「やりたいことがない」高校生の一念発起 (msn.com)

  1. ちなみに広島カープに大野さんって大エースがいらしたんだけど、彼は軟式野球部出身ですわ。俺の地元の信用金庫かなんかに勤めていたらしいんですが「そう言えば球は速かったな・・・」くらいの印象しかなかったそうです(笑)。

  2. 快足で鳴らすロッテ和田…高校野球経験がないという異色の経歴 ロッテの和田康士朗外野手の野球人生には、他人と違う大きな特徴がある。高校で野球部に所属していないのだ。甲子園を目指して、その先にプロがあるというのが日本野球の“王道ルート”。プロへとたどり着いた「違う道のり」は、どんなものだったのだろうか。和田は埼玉県東松山市の出身。市の川小学校4年生の時に野球を始めた。運動会の徒競走ではいつも一番。1年生の時からドッジボールチームに入っていたが、その友達に誘われ、野球の練習に行ったのがきっかけだった。外野、一塁、投手と様々なポジションをこなし、やがて「1番・中堅」という定位置に落ち着いていく。「厳しいチームでしたね。内野の100本ノックというメニューがあったんですけど、時には泣きながら受けていた記憶があります。ただ同じ学年は仲が良かったので、本当に楽しかったですよ」中学校でも、その仲間たちと一緒にプレーできる北中の野球部へ。軟式を選んだというより、硬式は頭になかったと言ったほうがいい。ところが下級生の時は「練習がゆるすぎて……」。チームの形を成していなかった。2年生の時に指導する先生が変わったのが転機となる。和田の身長も、1年生のときには154センチだったのが、3年生になると178センチへと急激に伸びていった。2年生の秋には、市内を勝ち抜き県大会に進出。「新しい先生は本当に真面目で、しょっちゅう怒られてばかりいました。ミスばっかりしていたのもあるんですけど……」。野球を続ける原動力になっていたのは、仲間の存在だった。ただ、和田の野球人生はここで一度終わりかける。高校進学にあたって「野球を続けるつもりは全くなかった。もういいかなと思って」と振り返るのだ。担任だった中学の野球部監督には、三者面談で野球をやめるのを止められた。それでも「部活自体、もうやる気がなかった。バイトをするとか、高校生らしさに憧れていたんです」。通学が電車で15分ほどと近いという理由で、県立の小川高に進んだ。

  3. 高校では陸上部に「バイトをするとかに憧れていたんです」 小川高では、1年生の間は何らかの部活動に入らなければいけないというルールがあった。そこで選んだのが陸上部だ。もともと足には自信があったが、「もっと速くなりたくて」インターネットの動画を見て、陸上選手の走り方を研究した。短距離からやり投げ、砲丸投げまでひと通りの種目を試した後に取り組んだのが、走り幅跳び。6メートル45センチを跳び、埼玉県で15位に入ったという記録も残っている。ここで、仲間の存在が和田を再び野球に引き戻す。山村国際高に進んだ中学校のチームメートが、1年生の夏からベンチ入りを果たした。夏の埼玉大会、初戦の相手は強豪の花咲徳栄。テレビ中継を見ていると、ベンチにいる友の姿が何度も目に入った。「楽しそうだな」。もう一度、野球をやってみたいという気持ちが湧き上がった。高校の野球部に入るという選択はしなかった。人数が少なく、活動があまり活発でなかったこともある。父に「野球をやりたい」と相談すると、仕事仲間がプレーしていた社会人クラブチーム「都幾川硬式野球倶楽部」の存在を知った。最初は遠くから練習をのぞきに行った。高校野球なら、最上級生でもせいぜい2歳違い。ところがクラブチームには40代の選手もいる。「みんな年上ですからね。最初は気まずさもありました」。ただ大学生や、1人だけ同じ高校生も所属していた。2年目からは中堅の定位置をつかみ、全日本クラブ選手権予選などの公式戦にも出場した。土日のクラブチームの練習と、活動時間がかぶってしまう陸上部は1年生の冬に退部した。「そこからは帰宅部ですよ」。念願のアルバイトもした。それでも野球の神様は、和田のことを見ていたのだろう。都幾川倶楽部の先輩から、BCリーグの武蔵に進む選手が出た。和田は独立リーグの存在を知り、トライアウトを受けてみることにした。高校3年生の秋、受験勉強を進める裏で、グラウンドに向かった。「自分の力は底辺なんだろうなと思っていました。ただ実際に行ってみたら『思ったよりいけるんじゃ』と感じましたね」

  4. 「間違いではなかった」野球人生…でも「仲の良い友達と高校野球という選択も」 快足と、思い切りのいいスイングでアピールした。2次のシート打撃では安打を打てなかったものの、ドラフト会議にかかることになった。親に報告すると「やりたいことが決まって良かったね」と、むしろホッとされたという。「なんとなく大学に行こうとは思っていましたけど、それまで本当に何もやりたいことがなかったんです」。入団したBCリーグの富山で出会ったのが、巨人と近鉄、さらにはメキシカンリーグでもプレーした吉岡雄二監督だ。「とにかく思い切りプレーしろとしか言われませんでしたね」。2017年の秋、快足と身体能力に目をつけたロッテから、育成1位指名を受けてついにNPBにまでたどり着いた。3年目、2020年の6月に支配下に昇格すると、2021年には24盗塁でタイトルにも輝いた。今季はプロ初本塁打を放つなど、進化を続けている。甲子園を目指したことがなくても、日本の頂点にたどり着くことはできる。他人と少し違う野球人生を振り返って「子どもたちに勧められはしませんね」と苦笑いするが「今、ここまできているので、間違いではなかったと思います」と言い切る。「でも……仲の良い友達と、3年間高校野球をやるという選択はあっても良かったかなと思います」。高校1年の時、野球に戻るきっかけとなった友も、大学までで野球はやめた。「今でも『プロに行ったのは俺のおかげだぞ』って言われますよ」。仲間に呼ばれ、背中を押されるようにしてたどり着いたプロの世界。今後はどのような活躍を見せてくれるだろうか。(羽鳥慶太 / Keita Hatori)

  5. 参考:例えば、プラグマティズムの思想家であるジョン・デューイは、民主的な社会を、一人ひとりの個人がさまざまな実験をし、経験を深めていくことを許容する社会だと捉えました。私もこの考えに強く同意し、新しい民主主義のあり方を構想する手がかりとしました。

  6. 「本人の勝手でしょ」ってことにわちゃわちゃ周りが口を出すのが「日本社会」の気持ち悪いところ。そもそも民主主義リテラシーが低すぎるってのを自覚するところからはじめるのが「ちょうどよい」難易度だと思う。

[6] 「打者が捕手の位置を見るのは“カンニング”です」甲子園出場の慶應高監督が語る、高校野球指導者への疑問「『バレないようにうまくやれ』が正しい態度か?」 (msn.com)

  1. 俺はそれも「技術」だとは思うがな(笑)。

  2. 日本野球界のレジェンド、王貞治さんが引退してから語っていたことだが、バッターボックスで足場をならすふりをして白線を消していたんだそうだ。それでなるべくベースに近いところに立つ。さらに右足を高く上げるのでピッチャーが足にぶつけないように内角の厳しいところを突くのを「本能的に」ためらうのを狙っていたそうだ。人格者と言われる王貞治さんの言うことなので俺は格別興味深くそれを聞いた。「ヤルな、サダハル♡」って思いました(笑)。

  3. それはともかく・・・

  4. 神奈川大会準決勝で東海大相模を下し、決勝では横浜高校を撃破と、強豪ひしめく“戦国”神奈川から夏の甲子園出場を決めた慶應高校。「髪型自由」「長時間練習なし」という従来の高校野球とは一線を画する方針でチームを率いるのが森林貴彦監督だ。その考えを著書『Thinking Baseball ――慶應義塾高校が目指す"野球を通じて引き出す価値"』(東洋館出版社、2020年10月発行)から抜粋して紹介する。

  5. スポーツマンシップがいま現在問われている もう一点、高校野球の価値として挙げられるのが、スポーツマンシップを身に付けることです。読者の皆さんにも耳なじみのある言葉で、多くの方が、スポーツマンが身に付けるべき態度という認識を持っているかもしれませんが、実際にはそれだけではありません。スポーツマンシップには、人間としての基本的な在り方という意味合いがあり、特にスポーツにおいてそれを身に付けやすいと言えます。以前、指導者としてスポーツマンシップについて学ぶ機会があり、その価値観に深く共感しました。

  6. 相手、ルール、審判を「尊重」し、敬意を持って接する。

  7. そうですね。

  8. 「勇気」を持っていろいろなプレーに挑戦し、強い相手にチャレンジしていく。

  9. そうですね。

  10. どんな結果になろうとも、「覚悟」を持って、きちんとそれを受け入れる。

  11. そうですね。

  12. こうしたことがスポーツマンシップだと認識するようになりました。

  13. 特に負けたときが重要で、そうした難しい状況でこそ、その人の本当の人間性が出ます。礼儀正しく相手を称えられるのか。審判やグラウンドの状況、チームメイトの所為(せい)にすることなく、敗戦を正面から受け入れられるのか。このようなスポーツマンシップがいま現在問われており、高校生が野球を通じて身に付けるべきことではないでしょうか。

  14. まあ、基本だと思いますが、皆が慶応高校のような環境で育っているわけでもありませんよ。ワイルド・ネイチャーではないがサファリ・パーク、そんな環境の中で育ってきた人間のほうが多いと思います。俺もそうでしたし(笑)。ビジネスも、アカデミーも、まあ、そんな感じだったと思います(笑)。

  15. 打者が横目でキャッチャーの位置を確認する その対極にあるのが、サイン盗みなど、勝利のために手段を選ばない姿勢です。もちろんスポーツは勝負事ですから、決して勝たなくていいというわけではなく、勝利は絶対に追求していかなければなりません。近年は勝利至上主義を悪い意味にとられがちですが、やはり勝利を求めない限りは、スポーツは成立しないと思います。いろいろなことにチャレンジして、必死に勝利を求めていく中でも、人の道を外れずにルールの中で工夫して結果を残すことが大切です。分かりやすい例で言えば、打者が横目でキャッチャーの位置を確認するのも、その一つ。甲子園の中継でもよく映りますが、これは要するに勉強で言うところのカンニングです。つまりは、教員の側から「ズルをしてもいいから進級しろ」「こっちは知らないことになっているから、バレないようにうまくやれよ」と言っているのと同じなのです。

  16. そうですね。

  17. 高校野球全体が麻痺している 果たしてそれが、高校生という多感な時期の青年を指導する者として正しい態度なのでしょうか。実はこうした学校は決して少なくなく、むしろ高校野球全体が麻痺しているとも言えます。こんな感覚を野球を通じて身に付けさせておいて、世の中に出てから「いや、そういうのはダメだよ」と言われても、なかなか適応できません。だからこそ高校生の間に、善悪の価値観はきちんと身に付けさせるべきだと思います。

  18. そうですね。

  19. 「困難を乗り越えた先の成長を経験する」

  20. そうですね。

  21. 「自分自身で考えることの楽しさを知る」

  22. そうですね。でも子供には考えるための道具=知識が絶対的に不足しているので指導も必要ですね。大人になってもそうなんですけど。

  23. 「スポーツマンシップを身に付ける」。

  24. 先の三つですね。

  25. この3点こそが高校野球がもつ価値や本質であり、これらを指導者が大事にしてこそ、未来が拓かれていくと信じています。そもそも子どもは、自然と成長していくものです。時折、「あの選手は俺の教え子だから」といった態度を取る指導者がいますが、それはまったくの見当違いで、子どもの心身は未熟な部分が多いからこそ伸びしろがあり、大人が特に手をかけなくても成長していきます。大人の役割は、その成長の邪魔をせずに手助けすること。これがとても大事です。多くの大人がよかれと思い、子どもにあれこれと手を出しがちですが、それは逆に子どもの成長を阻害しているのではないでしょうか。

  26. 教育現場の人の発言だなぁって気がします。これくらい真摯に教育してくれる人がいるってだけで日本も捨てたもんではないと思います。

  27. 「子どもたち、選手たちを勝たせたい」は本音か? もちろん、すべての指導が子どもの成長を阻んでいるとは言い切れません。しかし、手をかければかけるほど良くなるという簡単なものではなく、「指導することが成長の邪魔になっているのではないか」という認識をもつ必要性は日々の指導の中で感じます。例えば投球フォームの指導。いじることで良くなることもあるかもしれませんが、逆に悪くなってしまう可能性もある。指導者はそういう事態、状況に対する恐怖心を常に持っておかなければいけません。こうした恐怖心が欠如している指導者は、口では「子どもたち、選手たちを勝たせたい」と言いながら、結局は自分が勝ちたいというタイプです。特に一部の私学の野球部においては、その年の成績によって監督を解任されるというケースも少なくないため、このような指導を行ってしまうのかもしれません。もちろん私自身も試合には勝ちたいです。しかし、それと引き換えに何もかも切り捨ててよいというものでは、決してありません。欲張りかもしれませんが、一人ひとりの選手もチームもいろいろな意味で成長させながら、勝利という結果を目指すべきです。

  28. サイボーグのように野球だけをやらせて… 選手から勉強する時間まで奪い、まるでサイボーグのように野球だけをやらせて結果を残したとしても、その選手の最後の夏が終わったときに何も残っていないという人になってしまうのだとしたら、それは大変罪深いことです。高校野球ができるのは15歳から18歳の約3年間ですが、その先に60~70年に及ぶ長い人生が待ち受けています。その60年、70年に大変な影響を与えてしまうという自覚を持って指導しなければいけません。

  29. 「野球だけやっていればいい」 こんな言葉が日常的に耳に入る環境にいると、本当にそう思い込んでしまう選手が出てきても不思議ではありません。そうなると、短期的な野球の結果は出しやすくなっても、その選手自身の人生の選択肢や可能性を狭めてしまうだけです。本当に選手ファーストで物事を考えているのであれば、そんなことは絶対にできないはずです。

  30. そうやって人間としての芯をつくって、その後でも並行してでもいいですが、国際関係には色々有るってこともわかっていくような教育ができるといいですね。社会人教育も必要ってことです。

  31. 50歳過ぎても60歳過ぎても社畜脳みたいな大人を見るとなぁ・・・。


by T. H.


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[1] Materials/Electronics

  1. Fermi Level (2018).

  2. Vacuum Polarization, Polaron, and Polariton (2018).

  3. Current Status on ReRAM & FTJ (2023).

[2] Electrochemistry/Transportation/Stationary Energy Storage

  1. Electrochemical Impedance Analysis for Li-ion Batteries (2018).

  2. Electrochemical Impedance Analysis for Fuel Cell (2020).

  3. Progresses on Sulfide-Based All Solid-State Li-ion Batteries (2023).

  4. 国内電池関連学会動向 (2023)

[3] Power Generation/Consumption

  1. Electric-Power Generation, Power Consumption, and Thermal Control (2020).

  2. H2 & NH3 Combustion Technologies (2020).

[4] Life

  1. Home Appliances I (2021).

  2. Home Appliances II (2021).

[5] Life Ver. 2

  1. Human Augmentation (2021).

  2. Vehicle Electrification & Renewable Energy Shift I-LXXXI (2022).

[6] 経済/民主主義

  1. 経済/民主主義 I-LIX (2023).

  2. 記事抜粋1-47 (2023).

Published Articles (2004-2005, 2008-2011, 2015)

  1. Toru HARA | Confidential | Doctor of Engineering | Research profile (researchgate.net)

  2. Toru Hara, Doctor of Engineering - Google Scholar


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