【読んだ本】 スクラム/ジェフ サザーランド
この本を一言で言うと...
スクラムにおける「チームでの仕事の進め方」の思想がわかる本。
ソフトウェア開発以外の仕事に、スクラムの思想を転用するための本。
読むべき人は...
① スクラムって聞いたことあるけど、よくわからんっていう全ての人
② スクラムについて学びなおしたいPMやエンジニア・デザイナーの人
③ 社員がスクラムって言ってるけど、何だかよくわかってない経営層の人
読んで学んだことは...
① なぜスクラムが優れているのか?
● VUCAな状況の中では、予め計画を立ててもシナリオ通りには進まない。スクラムは、進めている中での変化や発見、そこからの学習を前提としている。
● 折にふれて立ち止まり、それまでの仕事を振り返って、やるべきことからずれていないか、もっと上手くやれる方法はないかを検証する仕組みがある(検証と適応)。
● 自分たちの仕事のスピード(ベロシティ)を知り、どうすればもっと早く仕事を進められるかを検証する仕組みがある。
● 実際に動くプロダクトを短いサイクルで完成させ、ユーザーから素早いフィードバックが得られる仕組みがある。
※VUCA… Volatility (不安定) / Uncertainty (不確実) / Complexity (複雑) / Ambiguity (曖昧)
② スクラムの「チーム」に関する考え方
● 個人のパフォーマンスを変えるより、チームのパフォーマンスを変える方が格段に大きな違いを生む。
● 優れたチームは、自分が一番いいと思う方法で仕事が進められる自由がある。
● 小さなチームは大きなチームより早く仕事を進められる。9人を超えるとスピードが落ちる。
● 個人を非難するのではなく、システム(仕組み)の悪い点を見つけて改善する。
③ スクラムの「無駄」に関する考え方
● マルチタスクはスピードが落ちると実証されている。人間はそのようにはできていない。
●「半分できた」はできていないのと一緒。やりかけの仕事を作らない。
● ミスがあればすぐに修正する。3週間後に取りかかると24倍の時間がかかるというデータがある。
● 仕事を完成させるのにヒーローの登場が必要なら、仕事の仕方が間違っている。
読んで思ったことは...
スクラムは
・不確実性を許容しながら、
・高品質なプロダクトを、
・高速で生み出す
ために必要な仕組みやが網羅されている。
具体的には、
・生産的なコミュニケーションを増やす仕組み
・仕事のスピードを速くする仕組み
・プロダクトの品質を検証する仕組み
などが含まれている。
なので、ソフトウェア開発以外にもスクラムのエッセンスをたくさん転用できそうや。