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僕とウクライナ
母方の曽祖父母の似顔絵を描いてみた。
国旗を見てわかるように外国人が多い。
僕は2/8がフィリピン人、そして1/8がウクライナ人だ。
曽祖母がウクライナ人ということになるのだが、たしか生まれは現在のサハリンか北海道だったはず。
いずれにせよもう亡くなっているし、生前に生い立ちのことを聞いたことがなかったので、詳しいことはよくわからない。
今ウクライナ情勢に関するニュースが多いせいか、ふと曽祖母のことを思い出した。
僕は外国の血が入っているといっても容姿は日本人そのものなので、自分のルーツについてあまり考えることもなかった。
フィリピンには何度も行ったことがあるが、ウクライナについては行ったこともなければどこにあるのかさえよく知らなかった。
曽祖母は琴欧洲に似ており、中東系の顔立ちなので、中学くらいまで「ウクライナは中東の国」だと思い込んでいたくらいだ(琴欧洲もヨーロッパ人だが、、)。
高校生の頃、自分のルーツについて思うところがあって、ウクライナ人が多く信仰する正教会の教会で行われていた伝道会に通っていたことがあった。
意外にも神父さんや信者さんには日本人も多く、彼らとは何度か食事に行った。
みんな気さくな方々で、和やかな会話の途中で「なんで教会に来ようと思ったの?」と訊かれた。
僕が「曽祖母がウクライナ人なんです」と言うと驚かれ、「だから肌が白いのね」と言われた。
「たしかにそうだな」と僕は思い、自分の中に流れるウクライナの血をわずかながら感じられるようになった。
しかし三日坊主な性格の僕は数ヶ月足らずで通うのをやめてしまった。
伝道会で習う聖書の教えもちんぷんかんぷんだし、なにより自宅や学校から教会まで遠すぎたからだ。
以降、僕は現在に至るまでいかなる宗教も信仰していないし、また関心もない。
現在ウクライナが大変な状況らしいが、正直な話それについて僕はあまり興味がない。
ウクライナがどうなったところで僕の人生にはなんら影響はないと思っている。
ただ、自分のルーツについて考えるのは決して無駄な時間ではないと思う。