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叱れない先生①【エピローグ編】
教員生活1年目。先生になりたての頃の私は、全く𠮟れない先生だった。
授業中にうるさくしていても、叱らない。
子ども同士のトラブルも、解決できない。
本当にそこにいるだけ。何もできない人だった。
そんな私に、先輩の先生が声を掛けてくださった。
「先生は、『スーパーマン』でなければならないよ」
解決できないトラブルが起きたときに、先生を呼ぶことで解決できる。
何かいけないことをしていたら、叱ってくれる。
子どもが困ったときに助けてくれるスーパーマン。それが先生だということだ。
だが、1年目の私はそうなれなかった。
理由は簡単。叱れない先生だったから。では、なぜ、叱れなかったのか。
これはすごく恥ずかしいことだが、当時は子どもに嫌われるのがすこぶる怖かった。
叱ると子どもから距離を置かれてしまうような気がしていたのだ。
だから、いけないことを目の前にしても、「やめときなさい」くらいは言えても、それ以上踏み込んだ指導ができない。軽めの注意しかしないので、当然、子どもたちも自分の行動を改めることはない。完全に私は子どもから逃げていた。
でも、今ならわかる。
子どもは、「いけないことを、『いけない』と言ってくれる人が好き」なのだということを。
叱ってくれる先生のことを心のどこかで慕っているということを。
それを少し理解できたのは、1年目の秋だった。
【次回へ続く】
このブログでは、現役教員としてたくさんの失敗を積み重ねてきた私が、当時の失敗を今ならばどうするかという視点をもち、書いています。教師として働いている皆様に向けたヒントとなることがあれば幸いです。
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