ジェンダーについて(boundary②)
最近、変化が著しい境界(boundary)にジェンダーがあります。
国が経済的に豊かになって文化的にも成熟するにつれ、出生率が下がり、ジェンダーレスが進む傾向があります。個人の生き方の選択肢が広がるからでしょうか。急激な発展を遂げた中国も例外ではないようです。
中国・湖南省に住むSさんは、日本への留学を希望している大学生でメディア学を専攻しています。彼女は使える語彙が多くはないので、英単語を交えながらの会話になりますが、ある時フェミニズムについて意見交換したいとリクエストがありました。
彼女は中国における男尊女卑の現状に大きな不満を持っていました。家事育児全般は女性が担うべきだとする一般常識、就職における男女差別、会社では男性が優先的に重要な仕事を割り振られる、女優がトークショーで女性の権利を主張したらネットで炎上した、等々・・・
さらに彼女は、将来は結婚なんかしないで自立して一生仕事したいです。私の友だちもそう言っています、と続けました。
ジェンダー論の理想的な着地点を見出せない私は、日本でもそういう状況は今だにありますよ、とお伝えすることしかできませんでした。いつか来た道、という既視感を覚えながら...