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出汁香る、帆立と煮干しのラーメン。『さんじ』

突然、漂ってくる煮干しの香り。

 東京上野、入谷方面の静かな通りに、その店はあった。大通りからは少し離れ、飲み屋がそこここに点在するこの場所であるが、夜は静かなようである。上野駅前の歩道橋を降り、そんな場所を進んでいくと、突如として現れたのはお洒落な外観のラーメン店と、漂ってくる美味しそうな香り。私は喜び勇んでその店に足を踏み入れた。

豊富なメニュー。

 券売機を見ると、実に沢山のメニューが提供されているようで、限定のものだけでもざっと4種類ほど確認できた。スタンダードなメニューはこってり系とあっさり系にわかれており、店主の方曰く、あっさり系は醤油と帆立煮干し、つけ麺淡麗がおすすめらしい。悩んだ末、私は帆立煮干しラーメンを食べることにした。

透き通るスープと魚介の香り。

帆立煮干しラーメン

 煮干しメイン、あっさり系、となると、ピンポイントで食べたことがなかった。厨房から漂ってくるよい香りから、期待は元々高かったのだが、いざスープを一口、おそるおそるすすってみると、未体験の美味しさに、心底びっくりした。スープはまるで透き通るようで、鼻から抜けて脳に染み渡るような香り。魚介ベースだとみんなこうなのかな、と母に聞いたら、どうやら私は以前にも魚介だしのラーメン(こってり)を食べたことがあるという。凄いな。同じ魚介だしでも、ここまで味にバリエーションがあるのか。しかも、両方とも美味しい。
 チャーシューは薄く、麺に巻いて食べたら美味しかった。こういうおしゃれ系のチャーシューが本当に大好きで、見かけるたびにニコニコしてしまう。本当に良いものを食べさせていただいた。有難い……。

総括

 話が飛び飛びになってしまったが、今回のラーメンも本当に美味しかったと思う。輝くばかりのスープに、コシのある太麺。また食べたい! と思うような味だった。
 今回はあっさり系を紹介したが、冒頭でも話した通り、ここにはこってり系のラーメンもあるので、こってり好きの人にもおすすめできるお店である。上野を訪れる機会があったら、是非足を運んでみてほしい。

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