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さだまさしさんのカセットテープ

 初詣帰りの家族の運転する車から見えた風景は、一面の雪景色でした
 雑木林も見事な雪化粧
 「この町を綿菓子に染め抜いた雪が 消えればお前がここを出てから初めての春」
 さだまさしさんが歌った「案山子」の歌詞の一節がふっと浮かびました
 さださんの歌声は10代のころ、入院先で苦しい闘病生活をしていたころの、わたしの相棒でした
 ネットもスマホもない時代、親族の差入れてくれた本とカセットテープが唯一の楽しみだったのです
 あの頃はまだ若かったし、何より世代じゃなかったから「声のキレイな歌い手さんだなぁ」くらいの印象しかありませんでした
 ところがあれから歳月を経て、この歌の歌詞とさださんの歌声が、心に深く深く沁みるようになりました
 聴くたびに泣いちゃう
 日本の冬の原風景と静かでぬくもりにあふれた空気感
 お兄さんのご兄弟に対する深い愛情
 一曲の短編映画のようです




 
 
 
 
 
 

 

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