6代目 タロットカード
この子の出会いはベルキーの首都ブルッセル。運命にも自分の誕生日の翌日に出会った。
その旅行自体が、不思議な人間関係の出会いの場であったが、この子に対してもそうだった。
むしろこの旅行で最初に認識しての出会いはまさにこのタロットカード。
ヨーロッパに出かけたのは三度目。それまで行くたびにタロットカードは探していた。どうしてもヨーロッパで買いたくて。でもどこに売っているかわからなくて。日本ではおもちゃやと本屋に売っていたけど、海外は違うようで。
三度目の正直。出会いは突然。
ベルキーについて翌日。気まぐれで参加した、まさかの誕生日の翌日の、観光の初日に出会った。
参加するまでその日に自由時間があることさえ把握していないなか、適当に散策していたときに出会った。
タロットカードのみ売っているお店。もう惹かれるようにお店に入った。
たくさんタロットカードがある中、どれにしようか悩んで、箱の色で決めた。もう、直感。
そのカード達はずっと手元にいるけど、誰にも触れさせた事がない唯一のカード。そして、最近まで一回も占ってこなかった。
大切に大切に持ってはいるけど使わなかった。
普段は他者を占うときは触れさせて占うけど、これは唯一他者の気を触れさせたくない。
出会いの旅。ふりかえってなお思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?