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プロレスラー回顧録~ザ・ロード・ウォリアーズ~

シリーズの予想や未来の展望が多い当ブログですが、今回は趣向を変えて過去の事、特に自分が好きだった選手を振り返っていきたいと思います。

自分が少年期の頃の話ですが、「ワールドプロレスリング」や「全日本プロレス中継」がゴールデンタイムで放送されていて、その影響もあって、学校ではプロレスの話題が当たり前。
今では考えられない程のプロレスブームでした。
現在のような多団体時代ではなく、国内にはほぼ新日本と全日本の2団体しかなかった時代です。
そんな時代にテレビ東京系列で始まったのが、「世界のプロレス」。
衛星放送やインターネットもなかった当時、大物外国人選手は、新日本か全日本に来てくれないと見れない時代でした。
そんな外国人選手の本場アメリカマットでの試合が日本語訳で見れる。
世界のプロレスとは、そういう番組でした。

思えば、当時の自分には、今で言う推しの選手がいませんでした。
とはいえ、もちろんプロレスに関心がなかった訳ではなく、ジャイアント馬場さんやアントニオ猪木さんの試合も楽しく見ていましたし、純粋にプロレスが好きだった感じです。
ただ、推しとなるとちょっと違うかなと。

そんな時期に世界のプロレスで披露されたのが、ザ・ロード・ウォリアーズです。
日本のプロレス中継で見たことのない選手。
それも顔面にペイントをした、いかつい甲冑姿。
スラム街でネズミを食べて生きてきたという、怪しい経歴。
そして、見事にパンプアップされた肉体。
どう見てもヒール(悪役)の出で立ちなんですが、当時のアメリカAWAマットでは、ヒールの枠を超えたスーパーヒーローでした。
ちなみに、ヘッダー写真の左がホーク、右がアニマルです。

当時の抗争相手はバロン・フォン・ラシク選手。
パートナーは確か、クラッシャー・リソワスキー選手だったか…?
こちらはかなり昔の事なのと、ウォリアーズとラシク選手のインパクトが強すぎたため、正直、あまり覚えていません。

バロン・フォン・ラシク

こちらは見た目のとおりのヒールです。
スキンヘッドの強面で、ポーズが示すように、ブレーンクローを必殺技にしていました。
ただ、ラシク選手も良い選手だったのだろうけれど、自分が覚えている限りでは、この抗争はウォリアーズの圧勝でした。

ウォリアーズの凄さは何といってもそのパワー。
確か、ベンチプレスでホークが250kg、アニマルが300kgは上げると当時、紹介されていました。
試合も、入場時からダッシュでリングインし、開始からパワー全開で相手を秒殺する試合スタイルでした。(もちろん、当時は秒殺という言葉はありませんでしたが…)
そして、とにかくラリアットが強烈でした。
ダブルインパクトという合体技もあり、アニマルが相手を抱え上げ、ホークがトップロープからフライングラリアットを喰らわせるという、その迫力は説得力充分でした。
ラシク選手のやられっぷりがとても印象に残っていて、まさに勧善懲悪のスカッとした試合が多く見られました。
この抗争は、まさに自分にドハマりでした!
初めて出来た、推しの選手だったと思います。

世界のプロレスで日本のファンにインパクトを与えたウォリアーズは、その後、日本にも来日しています。
全日本では、当時の日本人最強タッグだった、鶴龍コンビ(ジャンボ鶴田&天龍源一郎)相手にもパワーで圧倒していました。

ウォリアーズのさらに凄いところは、AWAのみならず、NWA、WWF(現:WWE)とアメリカ三大世界タッグタイトルを戴冠しているところです。
WWF在籍時は、当時、提携関係にあった、SWSのリングにも上がりました。
ナチュラル・ディザスターズ(アースクエイク&タイフーン)との逆輸入カードは、カードが発表された時点で既に大興奮でした。
ナチュラル・ディザスターズの2人の合計体重は、おそらく400kgを超えていたでしょう。
ウォリアーズを倒すには、こんなにデカくないといけないのか!
試合も迫力を超えた、まさにド迫力でした!

残念ながら、ラシク選手との抗争は、今ではなかなか見られませんが、鶴龍コンビとナチュラル・ディザスターズとの試合は、YouTubeで検索すれば見ることが出来ます。
興味の有る方には是非、見て欲しい試合です。

おそらく自分には、「プロレスはかくあるべき」という固定観念に乏しいんだと思います。
外見がカッコ良いとか、キャラクターがミステリアスだとか、ウォリアーズに心を奪われたのも、おそらくそんな曖昧な動機でした。
そこには、ウォリアーズのレスリング技術がどうだとか、そんな深い考えは欠片もありません。
でも、それで良いと思っています。

そういえば昔、最強タッグチームは誰と誰か?なんて話もよくしました。

「そりゃウォリアーズでしょう!」
「いやいやハンセン、ブロディに決まってる!」

その会話の答えなんて見つかりませんが、ウォリアーズは、自分にそんな夢を見させてくれたチームでした。

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