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WRESTLE KINGDOM in 横浜アリーナ 考察
1月21日の横浜アリーナ大会を視聴しました。
PPVを購入せず、後日配信を視聴したのですが、全体的に試合内容が良く、見応えがありました。
今回は遅ればせながら、同大会の試合について、考察していきたいと思います。
↑公式サイト
第4試合
オカダ・カズチカ&真壁刀義vs清宮海斗&稲村愛輝
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いきなりですが、これは不穏試合です。
オカダ選手が稲村選手にチンロックを決めていたところに、カットに入った清宮選手がオカダ選手の顔面に蹴りを入れました。
そこからオカダ選手がキレて、大荒れの展開。
そして試合はノーコンテストに。
ハッキリ言いますが、これはやってはいけない試合です。
仕掛けた清宮選手はもちろんですし、オカダ選手にも、試合を成立させようという意志は感じられませんでした。
おそらく清宮選手にとっては、オカダ選手を振り向かせるための挑発行為だったと思います。
ですが、過去の前田日明選手然り、小川直也選手然り、新日本プロレスの歴史において、顔面蹴りはタブーとされていた行為です。
それを解禁してしまったがために、オカダ選手に「仕掛けられた」という防衛本能が働いたのだと思います。
結果、試合どころではなくなってしまいました。
本来ならば、新日本とプロレスリング・ノアとの間で、問題視すべき内容だと思います。
ですが、2月21日のノアの東京ドーム大会で、早々に2人の対決が決定してしまいました。
オカダ選手は出場しないと明言していますし、両団体は試合を成立させるためにも、試合当日までに両選手の信頼関係を回復させるよう、早急に動くべきだと思います。
でなければ、やるべきではないでしょう。
第5試合
BUSHIvsタダスケ
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さて、ここからは、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L.I.J)と金剛のシングル5番勝負です。
この試合には、前試合の異様な空気を、対抗戦の空気に戻す役割を担ってしまうこととなりましたが、そんな心配を吹き飛ばす好試合でした。
普段はサポート役に徹しているBUSHI選手ですが、この試合の気迫は凄いものがありました。
タダスケ選手も故・冬木弘道さんのムーヴを見せ、両選手の持ち味が存分に出ていました。
特に、パワーで勝るタダスケ選手の地団駄ラリアットに、BUSHI選手がラリアットで返したシーンは圧巻でした。
最後は微妙なカウントでタダスケ選手が勝利しましたが、それがなければ、この日のベストバウトと言って良い試合でした。
第6試合
高橋ヒロムvs大原はじめ
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ヒロム選手はスピードもパワーもハイレベルで、正直なところ、他団体のJr.では対抗できる選手がいないと思っていました。
ところが、蓋を開けてみると、大原選手はヒロム選手にスピードとテクニックで対抗し、むしろ、大原選手の方が光ったと言って良い試合でした。
最後は、パワーで勝るヒロム選手が強引にタイムボムⅡを決めて勝利しましたが、大原選手が抵抗した分、余計に効いた気がします。
これも文句無しの好試合でした。
第7試合
SANADAvs征矢学
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SANADA選手と征矢選手は、共に全日本プロレス出身の旧知の間柄です。
そのため、お互いの手の内も知り、信頼関係も見えました。
SANADA選手は、この日に限っては「真田聖也」でした。
そして試合は、まさに全日本のヘビー級と言えるようなパワフルなものでした。
最後は、征矢選手の弾道(ラリアット)にSANADA選手が沈みましたが、この原点回帰のような試合は、SANADA選手にとって、復活のヒントになり得るかもしれないと感じました。
セミファイナル
鷹木信悟vs中嶋勝彦
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中嶋選手の蹴りは、国内プロレス界の中でも、おそらく一番強力なものでしょう。
そして試合を見て思ったのは、中嶋選手は蹴りの使いどころが上手く、鷹木選手がガードしていないタイミングで蹴りを出していました。
その蹴りに鷹木選手、よく耐えてたと思います。
蹴りに怯まず前に進む鷹木選手に、プロレスラーとしての誇りと凄さを感じました。
そして最後のラスト・オブ・ザ・ドラゴンへ繋ぐ畳み掛けは凄かったです!
個人的に、この日のベストバウトです!
メインイベント
内藤哲也vs拳王
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両選手が並んだ時、内藤選手の方がかなり大きく見えました。
拳王選手は、その体格の差を手数で補いたかったでしょうが、内藤選手が試合のペースを握っているように見えました。
拳王選手のアンクルホールドやフットスタンプが決まった時は危ないと思いましたが、終わってみれば内藤選手の完勝だったと思います。
試合後の内藤選手のグータッチに応えなかった拳王選手でしたが、戦いを通じて信頼関係が生まれたように見えました。
L.I.Jと金剛の対抗戦。
組み合わせを変えてまた見たいですね。