無痛分娩は本当に「無痛」なのか
まえがき
無痛分娩を選択するか迷っている方になにか伝えられたらと思い、無痛分娩のメリット・デメリットを自分の体験談を交えて記事を書きました。
わたしが無痛分娩を選択した理由
結論、単純に産みの痛みを避けたかったから。
数年間の夫婦ふたりの生活は本当に楽しくて、自由だった。
妊娠がわかったときは驚き、不安もあったけれど、
また3人での新しい生活がはじまるのだと思うと、嬉しかった。
でもすぐあとに頭に浮かんできたのは、おなかの赤ちゃんと対面するには、出産経験者が口を揃えて(様々な表現で)言う「ものすごい痛み」に耐えなければならないということ。
いやいや無理、こわい。
何となく、妊娠する前から無痛分娩を選択しようとは思っていたけれど、妊娠してすぐ、決めることができた。
が、このあと心が揺れることになる。
心が揺れた理由
妊娠したときから無痛分娩のことは決めていたはずなのに、いざ産院の無痛分娩説明会に参加し、申し込みをする時期になって
「本当にこの選択でいいんだろうか?」と不安になった。
不安な点をリストアップすると、こんな感じ。
・「無痛分娩」という言葉だけを見ると、全く痛みが無くなるように思えるがそうではないこと
・普通分娩に加えて、10〜20万(産院による)の費用がかかること
・これだけの費用を払っても、うまくいくは限らないこと
・母や姉が、なんとなく「普通分娩」を推していたこと(真意はわからない)
「赤ちゃんとお母さん双方の負担を軽減する」無痛分娩
夫にも相談し、1周間ほど悩んだ結果、
うまくいくかはわからないけど、うまくいくかもしれないから、やってみよう。と思えた。
産院の先生が説明会でおっしゃっていた、「痛みや緊張を取り除くことで、お産をスムーズにすすめることができる。赤ちゃんと、お母さん双方の負担を軽減できる」という言葉と、
夫の「お金じゃなくて、(私)が少しでも楽になる選択をしたらいい」という言葉に背中を押されたのだと思う。
無痛分娩は本当に「無痛」なのか
無痛分娩といっても、上にも書いた通り、全く痛みがなくなるわけではない。
実際、子宮口がある程度開き、硬膜外麻酔の前処置をするまでは普通に陣痛を体験したし、私の場合、(おそらく痛みが強すぎて)途中で麻酔が効かなくなって子宮口が全開になる直前の30分程は激痛で絶叫しながらのたうち回った。
そして、麻酔の影響で陣痛が弱くなることで、分娩の進行が遅れ、赤ちゃんと母親の安全が脅かされる(「異常分娩」である、鉗子分娩や吸引分娩、緊急帝王切開につながる)などそれなりにリスクが有る。
私も、いざ分娩室に入ったときにはほぼ痛みが0になっていたが、うまくいきめなかったのかお産が長引き、吸引分娩になった。
これは、無痛分娩のデメリットだと思う。
それでも、分娩時の痛みがなかったおかげで、いきむ合間に夫や助産師さんと談笑するなどリラックスして赤ちゃんを迎えることができたし、
何よりもしっかりと生まれる瞬間のことを覚えている。
(「めっちゃ気持ちよかったー!!!」「胎盤見たいです!!」と叫んだ)
とにかくものすごい痛みなので、痛みや緊張で分娩がうまく進行しないときに、無痛分娩でそれをできる限り取り除くことで、スムーズに進ませる。そうすると、赤ちゃんと母体両方への負担が少なくなる。
わたしも、産後翌日には看護師さんに「元気だねー!」と言われるほど回復が早かった。
これが無痛分娩のメリット。
結果論だが、いろいろ思い悩んだし、「無痛」ではなかったけれど、わたしは無痛分娩のメリットを十分に受けることができたから、選択してよかったと思えている。
あとがき
ここまで読んでくださりありがとうございました。本編とは直接関係ないですが、鉗子分娩・吸引分娩・緊急帝王切開になった場合は医師による「処置」が発生するので、もし民間の医療保険等に入っている場合は保険金受給の対象になるかどうか確認されると幸せになれるかもしれないです。