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【クソデカEDH】《永遠の大魔道師、ジョダー》【デッキ紹介】

《統べるもの》の方はいっぱい記事あるよね

今日は気分を変えてEDHのデッキ紹介だ!ネギトロ大司祭です。

大学生の時にトロマグロ大聖堂の構成員たちからEDHを布教され、気がつけば5年くらいはやっている。

そのプレイ歴の中で最も完成度の高いデッキを自負している、《永遠の大魔道師、ジョダー/Jodah, Archmage Eternal》を統率者にしたデッキを紹介する。

デッキの生い立ち

今も昔も大学のサークルOBを中心に身内でワイワイやる感じで遊んでいるが、プレイグループの先輩たちがそこそこ金をかけて真っ当に強いデッキを組んでくる。当時学生だった自分は、あまり予算を掛けずにそれらに勝つ戦略を見つける必要があった。

高いカードは強いが、高くなくても強いカードはある。それらに共通点はないのか……?
時間だけはあった当時、悩み抜いてたどり着いた結論。それは、『マナ・コストが重いカードは安くて強い』だ。

分かりやすいところだと、最近禁止推奨された《魔力の墓所/Mana Crypt》、《宝石の睡蓮/Jeweled Lotus》、《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》
こいつらは高くて強いカードの筆頭だ。禁止されたのに波止場以外は未だに1万円とかする。おかしい。

しかし、《魔力の墓所/Mana Crypt》からデメリット効果をなくした《シッセイの指輪/Sisay's Ring》はなんと30円。なぜなら4マナで重いから。効果だけ見れば完全上位互換のはずだが、300倍以上値段が違う。

効果テキストだけならどう考えても左のほうが強い。
太陽の指輪は話がこじれるので、いったん忘れて欲しい。

じゃあ重くて強いカードだけでデッキ組んだら高いカードだろうが蹂躙できるに決まってるよなァ!ってなって作ったのがこのデッキ。
(最新のリストなので当時安かったやつとかパックから当てたやつ、社会人パワーで買ったやつとかも入ってて、今見るとそこそこ高いのもある。)

デッキ構築の思想

晴れる屋のデッキリストって、カードタイプごとにマナ・コストの小さい順に並ぶんですよ。知ってました?じゃあ、それを踏まえてデッキリストを流し見してみてください。

このデッキにはマナ・コストが3以下のカードは入っていない

相棒指定をしている変なカバの相棒条件は、コスト2以下を入れないことなので、コスト3も入っていないことに特に意味はない。強いて言えば、H×Hのフランクリンが自らの指を切り落としたのと同じ理由で抜いている。

最強の統率者と、なんかいる101枚目の相棒。
相棒をキャストすることは少なく、相棒条件による”縛り”と”術式の開示”を目的としている。
コスト3以下が入っていないことを伝えると、対戦相手に無量空処が発動する。

特徴的なのは、土地が44枚とデッキの半分近いこと、クリーチャーのほとんど(32/37)がエレメンタル(多相などの名誉エレメンタル含む)であることだろうか。

あとはインスタントが入っておらず、デッキの土地以外のカードの平均マナ・コストが6.42であるくらいだ。

Excelを使いこなして作成した早見表。分かりやすい。
遠目で見るとマナカーブが存在するように見える。

これらについてはきちんと戦略に基づいた理由があるので、安心して欲しい。あとできちんと解説する。

このデッキの運用方法

このデッキを用いたゲームは、3つのステップに分かれている。
第一段階(1~3ターン目)が土地のタップイン。
第二段階(4ターン目)がジョダーのキャスト。
第三段階(5ターン目以降)が――巨大なエレメンタルたちによる蹂躙だ。

割とマジでこんな感じなので困る。
このデッキは、フィニッシャーであるクソデカエレメンタルたち以外、基本的に1枚で複数枚のカードを出せるようにするカードで固められている。

手札から全部出す。デッキから全部出す。左2つを選んでデッキから出す。

ジョダーの最強効果である、5色5マナであらゆるカードをキャストできる能力を使い、複数枚を出せるカードを踏み倒す。それがまた複数枚の踏み倒しカードへ繋がり、複数枚を踏み倒し……を繰り返して並んだクソデカエレメンタル軍団で相手を圧倒する。これが基本にしてほぼ唯一の戦略だ。

Q. ジョダーが除去されたり、打ち消されたりしたら?
A. 大丈夫!第一段階が数ターン伸びるだけだ!

そうなると場合によっては土地を置くだけでゲームが終わることもある。お茶目。だが、3ターン土地を置くしかしていない謎の置物より、他のプレイヤーのほうが圧倒的にヘイトが高い。よって通る

肌感覚だが、初見相手なら9割、一度轢き殺されて警戒している相手でも6割は通る。通らなくてもヘイトがまた0になるので、ペタペタ土地を置いて次に備えよう。

また、この挙動には隠れたメリットがある。
当然のことながら、こちらが鼻をほじりながらランドゴーしている間、他3名のプレイヤーはゲームをしている。3、4ターンもあれば、無限コンボとその妨害など、勝敗を決するための空中戦が起きている可能性もあるだろう。

そして迎える5ターン目を想像してみて欲しい。コンボに走ったプレイヤー、それを妨害したプレイヤー。リソースを吐き出し疲弊した彼らに、先程まで視界に入っていなかった第四の存在から、唐突に大上段の一撃が襲いかかる。これは楽しい。チェスト関ケ原。
この構造によって、一見違和感のある先述の高い成功率が担保されている。

初めてクソコラ作ったけど面白いな。

プレイする時に気をつけるのは、必ず初手に土地が4枚以上あり、かつジョダーが出る色(青、赤、白)を確保できること
これを満たしていない状態でゲームを開始してはいけない。マナフラッドはいくらしてもいい(カバがこっちを見ている)が、マナスクリューだけは絶対にダメだ

というのも、このデッキがゲームに参加するには、毎ターン土地を置き続けることが絶対条件だからだ。4ターン目ジョダーから、5ターン目に5マナで暴れることの重要性は既に書いた通り。(大量の多色土地で可能性を減らしているが、ジョダーカラーの事故は常にある。警戒しよう。)

また、ジョダーを妨害されても基本的人権を行使できるように、7マナまでは確実に伸ばしたい。(デッキの土地以外の56枚中27枚。半分近くが7マナ以上のため、7マナはないとマジで何もできない。)

土地が44枚なので、土地をドローできる確率は半分弱。7ターン目までにドローするカードは当然7枚なので、土地は期待値3.5枚。3枚しか引けないものとして考えたほうがいい。そこから逆算すると、初手土地4枚が必須なのが明白だろう。

あとは、ゲームレンジが後ろに延びれば延びるほど、一枚のカードパワーが高いこちらが有利になるのも意識したほうがいい。冒頭の生い立ちで書いた結論を実証する時だ。

最強のクソデカカード紹介

ここからはマナ・コストのデカい順にカードリストを見ることが習慣になっているネギトロ大司祭が、珠玉のデカブツをピックアップして紹介する。

クリーチャータイプを統一している理由と、エレメンタルに統一した理由

《限りないもの、モロフォン/Morophon, the Boundless》とジョダーのコンボはそこそこ有名だと思う。一緒に並ぶと指定したタイプが全部タダで唱えられる。ついでにロードでもあるのも偉い。

《大渦の放浪者/Maelstrom Wanderer》は、続唱×2によるワクワク要素と、全体速攻付与によるマジレスの両方を併せ持つ最強カード。このデッキの続唱は4マナ以上しかめくれないからお得。これともう一枚くらい踏み倒しが繋がれば勝つ。

日本語版だとForceの訳がバラバラで悲しいので、英語版で揃えている。
そこそこテキストが長いので効果の確認が少し面倒。

Forceサイクル。5色それぞれに存在し、8マナトリプルシンボル7/7という圧倒的もっさり感を持つ。各アップキープに誘発する能力で統一感も素敵。でもキーワード能力くらいはくれても良かったと思う。

もさもさしているが、《マグマの力/Magmatic Force》《天界の魔力/Celestial Force》は泥沼の削り合いになった時に非常に頼りになる。他のやつらも意外な刺さり方をする場面があり、出ると流石にそこそこやれる。

属性の力を持った騎士たち。イラストもコンセプトも非常にかっこいい。

騎士サイクル。コイツらも5色それぞれに存在。5マナトリプルシンボルで5/5前後のスタッツと、前の奴らを見たあとだと小さく見える。

共通してキーワード能力とETB、CIP能力を持つ……と見せかけて赤だけ起動型能力。なんでだ。でも全体速攻付与とパワー強化はエラいから許す。
創案の火や緑単信心など、環境で使われた実績もある実力派

150円、50円、80円。
マナ・コストが高いと財布コストが低い。

このデッキの”暴”を司る3体。みんなだいすきグルルシャーガルルガフゲコと、このデッキでしか見たことのない謎のカード2枚。

《破滅裂け口/Doomgape》は殴りEDHなら10点ゲインとして使ってもそこそこ役に立つ。10/10トランプルの強さはわざわざ触れなくてもいいだろう。速攻が付与できると輝く。
《原始の落とし子/Primeval Spawn》はお前なんでエレメンタルじゃないんだ筆頭。上のデメリット能力は、ジョダーから5マナでキャストする分には問題ないのが偉い。

晴れる屋TCのトイレにいることでおなじみの清純。
青と赤は打ち消し強化とバーン強化のため落選。

エレメンタル・インカーネーションサイクルといえばコイツら。ピッチスペル?ちょっと何を言ってるか分からないですね……
それぞれキーワード能力と、ルールを書き換える派手な能力、墓地へ行った時にデッキに戻る謎の能力を持つ。

《清純/Purity》は、自身へのバーンを回復に変換する。継続バーンで削ってくるタイプのデッキ相手に出せるとアツい。むしろ焼いて欲しい
《戦慄/Dread》、クリーチャーが自分にダメージを与えたら破壊。オレ自身が接死になることだ。殴りEDH、特に横並びで何度も殴ってくるような相手にめっぽう強い。
《活力/Vigor》くんは、清純のクリーチャー版みたいな効果。ダメージを+1/+1カウンターに変換する。戦闘で無敵になるので攻めてもいいし、盤面を膠着させてゲームレンジを延ばしてもいい。

頂点壊滅獣、大渦の放浪者、イモーティが続唱で連鎖したことがある。
EDH布教会で後輩に貸した時に発生した。自分でやったことはない。

継続的に1枚を2枚にするカードたち。爆アドの化身
《太陽鳥の祈祷/Sunbird's Invocation》は大体の場合、霊気池の驚異以上のガチャを回すことができる。このデッキのために作られた説があるカード。
《報奨の祝賀者、イモーティ/Imoti, Celebrant of Bounty》《怪物渦/Monstrous Vortex》は、重めの条件で続唱や発見を付与するが、コスト6以上もパワー5以上もこのデッキにとっては条件なしに等しい。複数回連鎖の可能性もあるため、高い中毒性を持つ。

平均コスト6.42のデッキとマナコスト対決をする覚悟はあるか。

アーティファクトからは《時間ふるい/Timesifter》を紹介。
これはもうすごい、本当にすごいんだ。細かい説明は省くが、このデッキで出すと1/2の確率で毎ターン追加ターンを得るぶっ壊れカードになる。5マナと軽いので、取り回しがいいのも魅力。ずっとオレのターン。

出張中の夜中買い出しで偶然見つけた晴れる屋で、衝動引きしたレア孔雀。
そこから勝ち取ったA賞、死者の原野。思い出のカード。

こちらも奇跡の一枚コンボ。《大地の作り直し/Reshape the Earth》《死者の原野/Field of the Dead》と適当な土地9枚を出すと、2/2のゾンビが10体出る。ゾンビが処理されても、次のターンからは土地15枚以上は使えるので、毎ターンデカブツを1、2枚唱え続ければ相手は死ぬ。
マリガン時には死者の原野は土地に数えない。唯一の色が出ない土地。

青と黒は条件達成ほぼ不可能なので入らない。反省してほしい。

秘匿ランドサイクル。条件を達成すると秘匿したカードをタダでプレイできる。白は自軍3体アタック、赤は対戦相手誰かに7点以上ダメージ、緑は自軍クリーチャーのパワー合計が10以上で踏み倒し。

このデッキだと、緑>赤>白の順で起動しやすい。地味にインスタントタイミングで唱えられるのも優秀。白は実質それが自ターン限定なのもダメ。

終わりに

開始4ターンをドブに捨てるという思い切った発想により、非常に独特な挙動をするに至ったデッキ。間違いなく他では味わえないプレイ体験を提供できる。

また、新カードが発表されるたびにエレメンタルや踏み倒しを探してマナ・コストの大きい順から見ていくという楽しみができるのもいい。

統率者デッキ収録組。ランブルウィードはこのデッキ最大のマナ・コスト11を誇る期待の新人。
ブル~ムバロウ出身の右2体はコストが軽いのだけが残念。

統率者専用で新規実装されるカードにはクソデカエレメンタルが収録されやすい傾向があるので狙い目だ。(15マナ《アースクウェイク・ドラゴン/Earthquake Dragon》を見つけた時は興奮して4枚買ったが、どちらかというとドラゴンデッキ用カードだったので抜けてしまった。)

ちなみに、土地のリストが美しいのもこのデッキの魅力。
タップイン3色ランド10枚、スローランド10枚、友好色フィルターランド5枚、対抗色ペインランド5枚、対抗色クラウドランド5枚。
安くて強いサイクルで調和が取れている。

タップイン3色ランド、1枚20円。トライオームは高い割にバリューがないので不採用。
開始3ターンはタップインにデメリットがないので、意地でも5色揃えたいこのデッキでは強い。

5色の魔力を司る大魔道師が、極大魔法で巨大な精霊たちを使役して敵を力でねじ伏せていく。そんな場面が頭に浮かぶ使っていて楽しいデッキだ。

極端に高いカードはそんなにないはずなので、ぜひ試して見て欲しい
(調べてみたら死者の原野、うろつく玉座、息詰まる徴税あたりが2000円以上と突出して高かったが、他は割と安価。高いやつはどれも本質的ではないので、なくても組める。)

キミだけの最強クソデカカードを探してみてくれ!

↓何か続きました。(追記)

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