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フィリップ・ウィンに“最強の愛(Mighty Love)”を

'70〜'80年代ソウルの雄・スピナーズ に'72〜'76年の間在籍した早逝の天才ヴォーカリスト、フィリップ(フェリペ)・ウィン。
眼鏡と髭のイカツいオジサンですが、途中参加ということもありメンバーの中では一番歳下。そのオジサン、記事によると単独ヴォーカルを務めた曲がヒットした辺りでグループ名を“フィリップ&スピナーズ”に変えるよう迫ったとか…。ハイ、問題児です(笑

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彼はおそらく加入時からやんちゃでワガママだったのでしょうが、優しい歳上組は笑って許していたのでは…と想像します。何故なら彼のキャラクター、ソウルフルにしてメロウな歌声、アドリブ力のどれもが出色にしてスピナーズに欠かせないものだったから。

https://m.youtube.com/watch?v=93NrCDKm5V8&t=0h0m0s

'75年グラミー賞のステージ・パフォーマンス(YouTubeより)は、そんなスピナーズのあれこれを垣間見せてくれます。
楽曲が終わっても尚マイクを離さないフィリップと彼をステージ袖に引っ込ませようとするボビー。遂にはメンバー全員が客席に降りてのパフォーマンス。果たして演出なのかフィリップのワガママに付き合わされたのか…(笑

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さて、“フィリップ&スピナーズ”への改名は見事に却下され、'77年にフィリップはスピナーズを去ります。そのタイミングでスピナーズの初来日…遅過ぎる(涙
ソロに転向したフィリップは尚精力的に活動しますが、来日公演を果たすことなく'84年にその生涯を閉じます…早過ぎる(涙

ボビー&フィリップのツイン・ヴォーカル時代は押しも押されもせぬ名曲揃いですが、中でも2人の対比が見事に表れているのが「Mighty Love」。'75年グラミー賞のステージで披露された曲です。2人の声質は基本的に似ていますが、フィリップがスイッチオンすると対比クッキリ(笑
フィリップの「最強、最強、最強…」を聴く度に、21世紀に生きる異国のオバサンは愛おしさ全開になるのです。