ライブレポ:JOURNEY
結成から50年というアメリカンロックの老舗バンド JOURNEY 。
そんな節目を記念した ‟FREEDOM TOUR” で7年ぶりの来日公演となった今回。会場にはこの日を待望していたであろう往年のファン達が集まり、50周年を共に祝福するその時を心待ちにしていました。
・ 50年の歴史が響き渡る
開演時間を待たずして暗転、シンプルなステージセットに現れるのは結成から半世紀にわたってバンドの音を支えてきた ニール・ショーン。彼のソロに合わせて続々と登場するメンバーたち、50年の歴史を語る夜が始まります。
1曲目から Only The Young 、Be Good to Yourself と全盛期を支えた名曲を連投、さらには序盤からニールがギターソロを惜しみなく披露します。半世紀もの間、ジャーニーのサウンドを形作ってきた彼の音色に会場全体で酔いしれます。その後も繰り広げられる名曲の数々、2007年から今日までフロントマンとしてジャーニーの顔役を担ってきたアーネル・ピネダの歌声が今夜も会場に響きわたります。
先月ブラジルで開催されたロック・イン・リオでのステージに対し、厳しい批判が相次ぎバンドのボーカルをやめる覚悟までしたというアーネル。しかしこの日のステージでは美麗な声色と圧倒的な声量で、批判を払拭するかの如くエネルギッシュなパフォーマンスを見せてくれました。さらにはアーネルに続いて Keep On Runnin' ではドラムのディーン・カストロノヴォが、Girl Can't Help It ではキーボードのジェイソン・ダーラトカが歌うなどバンドの持つ様々な一面を見せてくれます。Lights ではディーンの歌声と共にスマホのライトで会場を照らすというセンセーショナルな一幕も見せながらも、ザ・ジャーニーといったプログレサウンドで会場を盛り上げ続けます。
ライブの終盤ではニールのギターソロに加えて、ジョナサン・ケインのピアノソロまで披露するなど、バンドメンバー全員に見せ場を作る構成でバンドとしての完成度の高さを見せつけられます。
ラスト15分に関してはまさに怒涛の展開、Separate Ways (Worlds Apart) のイントロが鳴るやいなや会場はひときわ盛り上がり、座ってる人が目立っていた二階席も総立ちに、勢いそのままに満を持して披露されるのはジャーニー屈指の大名曲 Don't Stop Believin' 、シンガロングの声が会場に響き渡る大団円を迎え終わりかと思えたのもつかの間、畳みかけるように Any Way You Want It で大団円パート2へと突入します笑。2時間にもわたる濃密なストーリーのラストは会場総立ちによる大歓声で幕を閉じました。寒いかなとロンTで来たことを後悔するほど汗だくで最後を迎えましたね。
半世紀にもわたるキャリアの中で紆余曲折あれど JOURNEY の看板を守ってきた彼らの姿は、その歴史の重みを感じさせるのには十分すぎるものでした。彼らの歴史がこれからも続くことを祈りたいと思います。
SETLIST
Only The Young
Be Good to Yourself
Stone in Love
Keep On Runnin'
Ask the Lonely
Escape
Let It Rain
Lights
Still They Ride
Chain Reaction
Girl Can't Help It
Who's Crying Now
Lovin', Touchin', Squeezin'
Open Arms
Faithfully
Line of Fire
Dead or Alive
Wheel in the Sky
Separate Ways (Worlds Apart)
Don't Stop Believin'
Any Way You Want It
・ ファンの高齢化問題
50年という時間はバンドだけでなく、ついてきたファンの中にも流れてきました。今回の公演では自分(22歳)が最年少なんじゃないかと思うほど同年代の方を見かけませんでした。最近参加してきたライブの中でもかなり平均年齢は高い方だと思います。そうなってくると1つ個人的に思うことがありまして、ずばり ‟盛り上がりに欠ける” んですよね笑。
若い方が元気という至極当然の理由なのは重々承知ですが幅広いジャンルのライブに行くなかで、80s ~ 90sのアーティストのライブって盛り上がりきらないことが多いんですよね。先月参加した Olivia Rodrigo 、Kasabian なんかと比べるとやっぱり静かだなと思ってしまいます。今年の中でも Janet Jackson や YES のライブはパフォーマンスは勿論素晴らしかったですが、会場の雰囲気でいまいち乗り切れなかったと思う面もありました、そして今回も同様に…です。ファンの高齢化はキャリアが長ければ仕方のないことなので、その中でこの問題を少しでも解決するにはやはり若く元気なファンが1人でも多く参加することだと思うので、今更と言わずに同年代の方にも聞いてもらえればなと思った所存でございます笑。
そう思うと日本と特別な関係にある Queen は特別として、そこそこのキャリアがありながら単独ドームが大盛況になるレッチリって異常ですね笑。
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