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縁がなかった

ちひろ美術館に行くための旅だったのに滞在時間は、たったの10分!

石橋を叩いても渡らない私が
朝、急に声を聞いた
「行きたいところへ行きなさい」

昔、東京にあるいわさきちひろ美術館で自分のお土産に買ったイラスト。
壁にかけているその絵を見た瞬間に思い出した。

7年前、安曇野にあるちひろ美術館に行きたくて、仕事を休みにし宿もとり娘と楽しみにしていた。

その1週間前に母が倒れ医師から1週間もたないかも。と告げられた。
母の葬儀が、その日になった。

自分が旅行のために休みを取っていた日に葬儀になるなんて。
だからもうきっと行けないんだろうな
縁がないんだろう
そんな風に思っていた。

それなのに行かなきゃだめだの声が号令になり私を突き動かす

安曇野ちひろ美術館を調べてみたら
12月1日~2月28日まで冬季休暇。となっている
え!今日が今年最終日の11月30日?
行くなら今日しかない!

本当は夜に家族で焼肉を食べに行く予定だった。
でもなぜか安曇野へ行かなきゃととりつかれてる私。
旦那に話したら
行きたいんだから行ってきな!と軽い(笑)
そして娘から2000円旦那から5000円のお土産代を託され
急いで用意し飛び出した。

新宿からあずさに乗るんだけど、1時間に1本しかない。

そして大糸線で信濃松川で行くのも1時間に一本しかない。
14時過ぎの電車に乗り安堵した。
駅についてみてタクシーが呼べないことを知り
駅前の
松川村観光協会へ飛び込んだ。
電動自転車が館内に15台くらいあった。
おじさんがのんびりでてきて
私「自転車をかしていただきたいんです」
おじさん「ちひろ?」
私「はい。」
おじさん「今から行くの?自転車で15分かかるから、向こうで15分くらいしかいれないよ」
私「!!!」
おじさん「ここ、4時50分で終わりだからそれまでに帰ってきてよ。
松本行きの電車4時50分だよ」
「ほら、急がなきゃ!道は簡単だよ」と言いながら
地図をくれた。

その時おじさんが時計を見ながらささっとみて急いで帰ってきてよ。とまたいう

私はとにかく自転車をこいだ。
簡単な道とはいってもなんの標識も目印もない。
途中に
ちひろ↑みたいなものもない
なんて優しくないんだ。と思いながら飛ばした。
そしてぱ~とみて急いでお土産を買ってとんぼ返り
また15分走らせ観光協会へ

汗だくで戻ったらおじさんが
「もう帰ってきたの?4時50分までに戻ればいいのに」

そこでやっと時計をみた私
え!?今、3時40分?
だってさっき、おじさんが15分しか見れないって言ってたから4時だと思ったんだけど。
と心の中で思いながらガッカリ肩を落とした。

するとおじさんが
「もう一回いっておいでよ、それか農場あるからみてくれば?」と

私の心の声
勘違いした私もいけないけど、おじさんが4時と勘違いしていたんだよね?
謝ってくれよ~だった

私「もう疲れたので駅にいきます」
おじさん「え~1000円もったいない!!」
電動自転車代のことだ。
もう何も言いたくない。
とにかくもう、このおじさんの顔も見たくない(苦笑)

やっぱりこことは縁がないのかな。と思いつつ大糸線に。
この時間ですでに駅員さんはいなくて
松本駅で清算するようだ。
松本駅で清算する人の列が50人くらいになっていてそれにもびっくりした。
こんなに乗る人がいるのになぜ各駅に
簡単suika改札機がないのか。
そんな風に思いながらも
郷に入れば郷に従えで。
私はせっかちな性格だからだ。と気づいた
もうちょっとこれからはのんびりいこうと反省した(笑)


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とろ
拙い文章ですが楽しみながら 続けていきたいと思っています🍀感謝です☆