ストリートマジックに全振りしたら、何もできなくなった件について
ごきげんよう。
路上マジックからバーマジックを経験した、ギャップを伝えるよ。
極端にストリートに特化してしまった結果、出てきた弊害などを書いているので、
今後の人前でマジックをしたい、誰かの役に立てばと思います。
ストリートマジックについて
まず理解してほしい事が、お忙しい警察の方々の気分で路上パフォーマーは生かされています。
その気になれば、いつでもしょっ引かれます。
警察署への許可の取り方などは、各自調べていただければと思います。
マジックを始めて1年を過ぎる前に路上に立ち始めて、そこから今でも路上に立っています。
路上では何を目的にするかで立ち回りが変わってきますが、僕はぶっちゃけチップ目的です。
タチの悪いポケモントレーナーのごとく目の合った人にマジックを見てくれと話しかけました。
結果として、低ストレスで効果の高いアンビシャスカードからのオムニデック、カードインウォレットを行う量産型路上マジシャンが爆誕しました。
テーブルなしで、警察からすぐ逃げれるように、可能な限り軽装備
それが僕のスタイルです。
回転数重視で、とにかく声を掛けました。
僕はストリートを「オムニデックの角でお客様を殴る行為」と表現しています。
特に深い意味のある表現ではないのですが、現象で殴るという表現を聞いた事があるのと、
硬めの物で人を殴ると、だいたい言う事を聞いてくれるので、
併せて、「オムニデックの角でお客様を殴る行為」と表現しています。
正直もっと効率の良い方法はあるのですが、
それは私はできないので、ずっとこの方法です。
一度演技時間を計測した事があるのですが、一枚引いてもらってから
タイマーをスタートし、ありがとうございました!と
頭を下げてタイマーを止めたところ
おおよそ3分20秒だったと記憶しています。
もしストリートに興味があって、やりたいのであれば可能なら1分のルーティンも作ったほうが良いです。
私がストリートで得たものは、
知らない人に話しかける能力と、とりあえず無理やりどうにかする対応能力でした。
バーマジックについて
さて、異様なまでにハイテンポなアンビシャスカード覚えた、もがみ君は大変困りました。
アンビシャスカード以外のマジックができないのです!ドンッ!!
過去の事っぽく書いてますが、実は今でもそうなんですけどね。
極端な書き方をしましたが、アンビのルーティン以外の練度が異常に低いのです。
この致命的な弱点に直面したのは
Magic Cafe Birdieでした。
Magic Cafe Birdieではマジシャンだと言えば、ほとんどの場合カウンターに入れて、マジックをさせていただけます。
私はそれを知らずに、お店に入ったところ、カード以外の選択肢が無いため何もできませんでした。
演目もそうですが、この場合の問題点として
・コニュニケーションのない一方的な演技になってしまう。
・他の演者もカードをする為、お客様が飽きてくる。
・横一列という特殊な環境で、見せ方がわからない。
ストリートでは、突っ込まれる事を防ぐ為、主導権をガッチリ掴んで、考えれる可能性を自ら潰して、現象を起こす一方的なマジックを行っていました。
もちろん、それでも成立はするのですが、
多分お客様の感情には何も残らないでしょう。
バーマジックでは、接客業のコミュニケーションが必要だったのです。
会話が広げれない、気の利いたボケやツッコミも言えず、突然マジックを始めて
たんたんとマジックが終わって、よくできましたの乾いた拍手をいただく。
そこにある、感情とはなんなのでしょうか。
ストリートでは凄いだの天才だのと、お客様から褒められて、チップまで頂いていたのに、ひどい有様です。
Magic Cafe Birdieのお客様は全体的にかなり優しいので、リアクションをいただけますが、演じ方について考える非常に良い環境でした。
Magic Cafe &Bar SHINSEKAI
わたくしもがみはMagic Cafe &Bar SHINSEKAIへ出させていただいているのですが、
こちらもこちらで考える事が多くて大変です。
あまり詳しくは書きませんが、上で述べた問題点はもちろん
お店へ貢献できる力が要ります。様々な意味で貢献をしていかなければならないと考えています。
私は中途半端にメンタルマジックを行なっているので、演技時間の調節に苦労しています。
私の大きな課題です。
また、客層もガラッと変わるので、演技の強調する部分も変えたりします。
これはどちらかと言うとMagic Cafe Birdieが特殊なので、こちらに起因しているとおもいます。
演技時のテンションや、雰囲気、トークの返しなど、自分の中では結構変えてるつもりです。
人から見たらどう写ってるか知らないですけどね。
どのくらい違うか非常にわかりづらい例えを言うと、BBQと焼肉ぐらい違います。
コカコーラとペプシコーラと表現しても良いです。
おそらく全国的にお店によりお客様から求められるものは、大なり小なり変わるとは思うので、皆様も様々なマジックバーへ行く機会がありましたら、お客様をよく観察してみてください。
最後に
マジシャンには沢山の種類があります。
ストリート、バー、テーブルホッパー、ブライダル、ステージ、サロン
その他知らないですけど、たくさんあります。
ストリートやってたら、ホッピングはハードル比較的低いなんて言われたりしますが、
ホッピングは未だに苦手です。
僕の僅かな経験でも、こんなにも違うのかと痛感しますので、
これから人前でマジックをする事を望んでいる方は
一つ一つの演技を大切にしてください。
ルーティンは練度が大事ですが、慣れてきた頃こそ、大切にしてください。
何かに極端に偏ると、どこかで困ります。
そしてカードやコインマジック以外にも目を向けてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ストリートでアンビに全振りしたもがみのチープな経験談でした。