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第60講:与信ミス
ミスといっても、審査担当が美人とかいう、うれしい話ではありません(^^ゞ
なお、この講はポール・モーリア・グランドオーケストラの「オリーブの首飾り」という曲BGMにお読みいただくと、非常に効果満点であります。
与信ミス
(音楽はじまる♪)こればっかりは、債権管理の手の施しようがありません(きっぱり)。
債;こんな契約しらないんすけど~(^^ゞ
取;(ああ、やっぱり^^;)
この件、与信ミスです。まあ、話を聞いておくんなさい(^^ゞ
契約書を見てみたいという相手に、コピーを送ってみたところ、大苦情^^;
債;ぼかあ男なんですがねえ!
取;やあ、そうみたいですねえ(^^ゞ
債;申込書には、女って書いてあるぞ!
取;や~、ど~も(^^ゞ
普通は、ここで与信書類みて「あのなあ、何月何日何時何分」「どこへ電話して、あんた出たろうがよ」となるのですが、この件はやってない。記録がありません。どこの会社も凡ミスはありましょうが、こりゃあ大ちょんぼであります^^;相手が男か女かなんざ、一発電話すりゃわかろうがね。それ以前に、名前みりゃわかるだろうがね^^;
謎の営業担当部門
(2番はじまる♪)しかるに。かかる事態はなぜ起こったか?
カード入会キャンペーンなんかのイベントやって申込数が増え、人手が足りないので「うりゃ~(^^)」と、まとめて与信しちまうことが、ままあるのだそうです。で、これもやっぱりそういう時の与信で、見事事故っております(^^)
なお、余談ながら・・・
「筋いいから200万やってみる」と、課長か部長か覚えてませんが、そういうコメントつきで与信決裁して1年経たずに大事故になった件もございました(^^ゞ取立人には決裁者が背任容疑者にしか見えないんですが、地位も変わらずまだ会社におります^^;
そんな不良債権増大キャンペーンならやるなと言いたいのですが、なんか営業の方には数を取りたい事情があるらしいです。取立人は、取立人たることを誇りにしてまして、一度も営業をやったことがないしやる気もないので、人種の違うあの人達の考えることはよくわかりません(^^ゞ
さらに余談
で、この件も、そういう折に別れた女房が勝手にやったもんだそうで、あたしゃこんな案件を年に2~3回はみるので、結婚するやつには「カミさんちゃんと与信しとけ」「ダンナに与信しとけ」と因果を含めるのが通例となっております^^;
前の「人生のバミューダ海域」でご紹介した方のように、たとえ夫婦だって離婚間近になりゃ奥さんが遠慮会釈なしに旦那の不動産に処分禁止の仮処分入れてくる時代です。これより結婚される皆様におかれましては、奥さんなり旦那なりの、人間性にいまいちど与信してから結婚を^^;
すでに結婚されている方は、お手持ちのクレジットカードが更新された頃に再び途上与信されまして、後日の紛争のない平和な家庭生活をお楽しみください(^^ゞ
本題に戻る
たいへん話がズレましたが、本題に戻しましょう。
取;ずびばせんねえ(^^ゞ
債;ぷんぷん(-_-)
これ、本来なら全損であります。なにしろどこの誰だか判らない人に与信してるわけですんで(^^ゞ
が、言う分にはただなので、とりあえず「払ってちょうだい(^^)」と言うだけ言ってみることにしました(^^ゞ
取;火のない所にケムリはたたないし(^^ゞ
債;へ?
取;些少で結構なんで、おカネください(^^ゞ
債;なして?
取;だって、赤の他人が申込せんでしょう(^^)?
債;え~(;_;)
取;おカネ返してほしいだけなの(;_;)
債;こりゃあ別れた女房が・・・
取;返してくれるんなら、誰でもいいのだ(^^)
債;しょうがねえなあ
これ。結局、元おくさんのケツを拭う形で3割も払ってくれたからいいようなものを、当人にとっちゃひどい言いがかりだと思います(^^ゞ
話ができるとすぐに
「こりゃあ、与信ミスである(-_-メ)」
「カネになるだけ、ありがたいと思え(-_-メ)」
という稟議をあげ、当然何の反論もなく
「そりゃあ、こりゃあ、どうも(^^ゞ」
という決裁が帰ってまいりました(^^)