第52講・人生のバミューダ海域
その人生において、とても劇的な転落のしかたをした債務者がおります。
あまりにもすごいので、取立人は感動すら覚えました(^^ゞ
原因
は、女(だと思う(^^ゞ)。
この債務者は有名な会社の男ですが、単身赴任して女房がいないのをいいことに、あそびまくった。 そのうえ愛人までつくり、きっとうちの会社のおカネは愛人にも投資され、それなりの収益をあげていたに違いない。くそー(^^ゞ
取立人現る
「ほー。理由なく長期欠勤ね(^^)」
折衝記録を流していると、そんな記事が目にとびこむ。既に電話は不使用となっており、やや危険な兆候を示しております。 取立人の感性にピンとひらめくものがあり「こりゃあ、いいおもちゃになるかもしれん(^^)」と思ったので、さっそく調べてみることにしました。
ところが。住民票があがらない。うちの登録住所はもちろん、信用情報のに至るまで全く住民登録をしておらんのです。
「わしを煙に巻こうとは、いい度胸してんじゃないの(^^)」こうなると、取立人の職人魂が心地よく刺激されてまいります。「至急、至急・・・」と指令が飛んで、調査員たちが飛び出してゆきました。
やがて、わが偵察機から続々と情報が集まってまいります。
さっそく判明した住所へ向かうと、そこはマンションでありました。管理人さんに話をうかがいます。
と、失望していると、首都圏防衛隊の調査員から「実家がわかりました(^^)」という緊急連絡。
そこへ住民票を申請してみたところ「あった、あった(^^)」そして電話番号も芋蔓式に判明し、いよいよ作戦開始であります。
玉手箱ひらく
基本的に、ねらうものは債務者の退職金。
無断欠勤続けてれば、いずれ解雇でもされるでしょう。それをあてこんでの仮差押を取立人は企画しております。
まずは、家の不動産登記簿をあげてみました。 すると、なんと奥さんが旦那の不動産に処分禁止の仮処分をしております。「すげえ奥さんだなあ!」と、取立人が大いに感心しておりますと「郵便です」と、一通の封筒が置いてゆかれました。あけてみると・・・うちの債務者の代理人になった弁護士の先生からの通知。
と、書いてあります。
真相
やがて、弁護士の先生からお電話。
そして、情報を総合すると冒頭のストーリーにたどりついた次第(^^ゞ
最初は
てな感じで始まったのはいいけど、おねーちゃんを囲っておくには費用がかかる(んじゃないかと想像する)。 なんだかんだの物入りで多額の借金ができ、同業他社から給与差押食らって会社に顔出せなくなり、クビ。よりによってその直後に浮気もばれちまって「ああ、ぼくの世界が・・・(;_;)」と、砂上の楼閣のごとく”ぼくの世界”は一気に崩壊しちゃったようです(^^ゞ
カネの切れ目が¥(縁)の切れ目とはよく言ったもんで、カネがなきゃ¥マークも関係ありませんからね~(^^ゞ
しかし、一生懸命働いている(あそんでいる?)取立人に¥と縁のどちらも遠いのはなぜでしょうか(^^ゞ?
結末
やがて
ということで親にぜんぶ払ってもらい、この件は終了いたしました。
着手からここまでわずか3ケ月。 全く地球の重力に逆らうことなく転落(というより、自由落下)しちゃったこの男。
その速さに、取立人も
と思ったわけですな。
まあ、みなさんもお気をつけあそばせ(^^ゞ
<おしらせ>みかえりの要らない¥と縁の募集は、随時おこなっております(^^ゞ