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第69講:必殺!

取立人には、都合のいいときに天秤を持った法の女神様が来てくれます(^^ゞ
だから行きつけの池○精肉店は必ずおまけをつけなければならず・・・ではなく、破産制度を悪用するやつは、免責を突破して一生飼い殺します(-_-メ)


破産には破産法を

いつぞやの同業者のごとく、破産制度を悪用するやつには破産法366条の12の2にある「不法行為による損害賠償請求権に免責の効力は及ばない」という条文を盾にします。そりゃあそうです。イケナイ事されて損した人が、免責だからと言ってその賠償請求もできなくなるのでは、世の中神も仏もありません。
このような事案で、あたくしが「こりゃあ、詐欺だ(-_-メ)」と思った破産者にはまず「騙し取ったカネかえせ」という損害賠償請求の訴えを起こし、これに勝訴します。すると、この破産法366条の12の2によって、そいつが免責決定を受けたとしても損害賠償請求権として引き続きカネをとり続けられるのです(^^)
これをやると免責後は他の借金がチャラだから返済率が上がるばかりか「遅れたら何されるか判らないわ(;_;)」と思うらしく決して遅れません。あたくし既に2件の実績があり「破産者からも合法的にカネがとれる(^^)」と、会社の人間の目から鱗を落として歩いております(^^)破産でのいやがらせには、こちらも破産法でいやがらせ(^^ゞ


今回の案件

うちは、旦那と契約しとりましたが、未収発生と同時に「んな契約は、知らん(-_-メ)」の一点張り。その後突然、奥さんの代理人という弁護士の先生を通じて「あたし勝手にやりました(^^ゞ」という手紙がきました。
話を聞いてみると、畳屋の旦那(=うちの契約者)が留守の間、奥さんは隣のお好み焼屋の親父と浮気をしていたようです。そのうちカネが入用になり、奥さんは旦那名義のカードをばんばん申込んで、確認電話にはお好み焼屋の親父を出して本人になりすまさせていたという、モロ詐欺であります。ちなみに、この借金はお好み焼き屋の親父が払っており、親父が死んでおくさんも払えなくなっとります(-_-メ)
ところが、おくさん。「おカネないから破産します(^^ゞ」

取;(-_-メ)!

詐欺による借金の返済資力がないから破産するなど、ふざけております。しかも、自分で借りたカネとして破産申立するから残高証明をよこせ、などと抜かしております(-_-メ)


必殺!仕事人

という番組が昔ありましたが・・・あれを想像してください(^^ゞ

♪ぱらら~♪
♪ぱっぱっぱ、ぱらら~♪

というトランペットの音が響く障子の向こうに、ハラの出た怪しいシルエット^^;場面の割には軽快な音楽にのって「ずびゃっ!」という音がして「ばっ!」と、障子の下から斜め上に向かって血しぶきが広がると、自宅の奥さん持分が仮差押されました(^^ゞ


殺陣

弁論期日がやってまいりました。テレビでいえば45分頃です(^^ゞ訴状について、先生マト外れなご指摘。

弁;破産前1年以内に詐術的な借入をした場合は確かに・・・
取;は(-_-;)?

破産宣告前1年以内にサギっぽい借入をすると確かに「免責不許可事由」になるんですが、この裁判は免責の審尋ではなく「奥さん、騙し取ったカネかえせ」というものであります。基本的に自分で手紙よこして認めてますが、否認できないように念のため弁護士が代りに書いた通知書を証拠に出してあります(^^)

裁;先生、そうでなくて(-_-メ)

裁判官は「おまえ本当に弁護士か?」という顔をしております。先生、いまだ冷たい視線に気づかず「破産申立後の仮差押に、企業姿勢を疑います」と、あたくしの姿勢を疑っておられますが、当の先生は弁護士の資質を疑われております^^;
あたくしの目の前でやるわけにも行かんので、あたくしが法廷から追い出されている間に先生は裁判官から注意を受けたようです(^^)ふつうの裁判なら和解を勧められるところですが、破産申立しちまった現在、和解と称しうちだけカネ払うと犯罪になっちまいます(^^ゞあたくし、最初っからそれを見越してわざわざ破産宣告後に裁判を起こしてあそんでおります(^^ゞ

弁;みなさん破産ていうと諦めてくれましたよ(;_;)
取;ぼかあ趣味ですから(^^ゞ

要するに。旦那に強引な取立をする業者があり、それを止めるには、奥さんがけつを捲って破産すればどこもおとなしくなる、と先生は踏んだのであります。先生の予想はあたくし以外の債権者には的中しましたが、あたくしのは適法な権利行使なので文句いえません(^^)あたくしも、免責が下りてヨソの分がチャラになれば、その後の収入は全部はぎとれるので、静かなのはけっこうなことです(^^)


闘い済んでヒルになり

弁;2%払います(;_;)
取;こりゃあ破産事件ではないのだ(-_-メ)
弁;おねがいよう(;_;)
取;べ~(^^)/~
裁;ま、しょうがないですな(^^ゞ

と、判決。奥さん(=先生)はおもいっきり負けてしまいました(^^ゞ

弁;ご経験長いんですか(^^ゞ?
取;は。かれこれ10年ばかし(^^ゞ

あたくし4年目のときから10年やってると申しております(^^ゞ

弁;この訴状、あなたが書いたんですか?
取;もちろん。趣味ですもの(^^)
弁;この法律構成も考えたんですか?
取;もちろん(^^)

しかし。帰り際に先生失礼なことを(-_-メ)

弁;担当者でも、法律知ってる人いるんですね

取;(-_-メ)+2300℃

ぼくだって、プロなのだ(-_-メ)


ザ・なまごろし

そしてしばらくして・・・破産宣告が出、あたくしの強烈な免責への意見陳述と異議申立があっても免責決定。一見、不本意なように見えますが、これでいいんです(^^)

あたくしは「よそは、チャラになった(^^)」「うちだけ取立できる(^^)」「さあ、ひっぱいでやる(^^)」という、超優先的債権者の地位を狙っていたので(^^ゞ

何とか旦那を巻き込みたいところですな(^^)ばっかんばっかん差押攻撃をして一家逃亡でもしれくれれば、そのドサクサに紛れて訴状を公示送達し、債務否認の旦那の債務名義も取って夫婦揃って債務者にしちまって、今のところ奥さん持分だけ仮差押ずみの不動産を全部差押えて競売しちゃおうかしらという、鬼のよーなあたくし^^;
まあでも、これから10年追えることですし、当分おもちゃにして飽きたら捨てようと思っております(^^ゞ破産してもいいんですけど、不実の破産はやめましょう。こういうことになりますから(^^ゞ

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