第15講・いわゆる信用情報について
みなさんご存知のように、信用情報というのは確かに存在します。
が「ブラックリスト」というものは存在してなくて、これはたぶん信用情報の中の「延滞情報」のことじゃないんでしょうかね。
ま、そんなところで今回は信用情報のお話を。
信用情報たあ何か
さっきからひとくちに「信用情報」って言ってますが、これには金融機関別に何系統かあります。その情報の収集をしているのが信用情報機関で、そこに登録されている情報が「信用情報」と呼ばれます。
さっそく、系統ごとにご説明いたしましょう。
で、このうちどこか1ケ所へ照会すると、芋蔓式に全部出てくるわけです。
なにが書いてあるのか?
では、そこにどんな事が書いてあるか?
なんか凄い情報のように見えるかもしれませんが、実際のところは大したことは出てません。
基本的に
といった程度。
この支払状況がクセモノで、ちゃんと払ったときの$マークをはじめ、利用がないときだの一部入金だの不払いだのがマークで出て、利用状況がひとめでわかるスグレモノです。
あと、自宅住所とか勤務先の電話番号、勤務先の規模や社長の名前なんかも出ます。
延滞したときはどーなのか?
基本的に、情報は加盟会社が提供します。
1ケ月に1回ぐらい、クレジット会社が残高とか契約情報を情報会社へ渡し、情報会社はそれをそのまんま掲載するだけです。
そういうわけで、会員会社は「これは延滞だ」と自社端末に登録しない限りは延滞情報なんざ流れないわけです(どうも、うちの会社はそうらしい)。
まあ、とにかくそれで事故登録されると
「延滞発生。何月何日」
となり、それが次回更新日までに解消されないと
「延滞」
となってしまうわけです。
延滞情報は一生ついて回るのか?
んなわけは、ありません。
クレジットカードをおもちの方は、契約条項の紙をみてみましょう。最後の方にきっと
「客観的な取引事実に基づく情報が7年を超えない間登録され」
という字が入っているハズです。
で、延滞情報については最長7年間出てきますが、別に延滞もなんもせずに解約しちゃったカードなんかについては「サーバ容量もったいない」とばかりに5年で消されてしまいます。
そういうわけで、延滞情報が一生ついてまわることはありません。
なお、延滞情報は最終登録更新日から7年保存されますので、延滞発生から7年ということではありません。
どうやって使うのか?
まあ、私のとこに来るような債務者の場合、信用情報は「気休め」ぐらいです。
たまに照会してみて
「あ~あ。よくまあこんなに借りこんだもんだ」
と感心する程度(職人は、他人の言うことは簡単に信用せんので)。
が、まあ与信のときに
「こりゃあんた、借りすぎだぜよ」
と判断する材料とすることに違いはないです。
因みに、営業の方へ遊びに行った時
「これ、どう思う?」
と申込書と情報を見せられ、ここ数ヶ月で結構借りこんでて少々借りすぎの感があると言うと
「じゃあ、調べてみよう」
ということになり
「お申込50万ですが30万ではどうでしょう?」
と、直接電話確認したところ
「30万でもいいから貸してくれ!」
という答え。
わたしらすぐに
「断れ!」
と声をそろえて言ったのは言うまでもありません。
融資額4割もカットされてもまだカネが欲しいということは、資金繰りに詰まってる証拠ですからねえ(^^ゞ
信用情報を見る
ことは、できます。
身分証明書を持って、情報会社の窓口で申請書を書くと係員が照会した紙をもってきてくれて
「何月何日ごろ、このぐらいの金額でこういうモノ買ったでしょ?」
と説明してくれるはず。
それ以上のことは、当の情報会社もわからんので聞いても無駄です。
究極の信用情報
それは、なんと言っても近所の風評。
私は14講のようにお宅訪問をやりますが、特に商売やってた人なんかは
「あそこねー、半年ぐらい前から急に品揃え悪くなってさー」
てな情報を仕入れることができます。
そして、こういう近所情報は確度が格段に違いますから、私はつとめてこういった情報の収集に努めております。
それに、こういった情報活動は、夜逃げの探知にも役立ちます。
私;最近、仕入れよくないんだってね
債;^^;
私;夜逃げとか、しないよね(^^)
債;しません。しません。
てな感じで。
そういうわけで、夜逃げをご検討中の方は、近所からもアヤシイ目でみられないようにつとめましょう。つまり、これは整然とした、ごくあたりまえの状況下においてやらないと私のような生え抜きのプロには探知されますので^^;